原題は「Cockneys vs Zombies」で、ロンドンの下町っ子がゾンビと戦う意味がそのまま伝わる。
アンディとテリーの兄弟とその祖父レイが主人公となる。兄弟は祖父が入っている老人ホームが
閉鎖の窮地にあることを知り、仲間たちを集め、銃器を調達し、銀行強盗をねらう。
映画は冒頭の工事現場からゾンビが復活するシーンを描き、兄弟の銀行強盗の顛末、レイの老人
ホームの生活を描写した後には、ロンドンはゾンビの街になってしまっている。
このおとぼけの展開が面白い。
ゾンビが増殖する過程は省略で、猖獗を極めるゾンビに回りを固められる。
後はバカバカと銃を撃てばいい。刀も出てくるところはご愛敬。ゾンビたちが撃たれるシーンは、
分かっていても観てしまう。しかしレイ爺さんの強さは特筆もの。若い頃、ナチスドイツと戦った戦歴が
ものを言った。コックニーにはナチスもゾンビも似たりよったりなのだ、
ゾンビ映画は隆盛を極めているのだが、コメディとの相性もいいのが特徴。シリアスなホラーでも良し、
お笑いゾンビたたきでも良し、である。映画が生み出したキャラクターだけに、どんな映画ストーリーにも
合うのだろう。