2001年宇宙の旅

にせんいちねんうちゅうのたび|2001: A Space Odyssey|2001: A Space Odyssey

2001年宇宙の旅

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レビューの数

242

平均評点

81.8(1479人)

観たひと

2221

観たいひと

186

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル SF
製作国 アメリカ
製作年 1968
公開年月日 1968/4/11
上映時間 149分
製作会社 スタンリー・キューブリック・プロ
配給 MGM
レイティング 一般映画
カラー カラー
アスペクト比 シネラマ(1:2.59)
上映フォーマット シネラマ
メディアタイプ フィルム
音声 6chステレオ

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

科学小説作家アーサー・C・クラークと「博士の異常な愛情」のスタンリー・キューブリックが製作・監督したSF。撮影は「オセロ」のジョフリー・アンスワース、補助撮影はジョン・オルコットが担当した。なお、特殊撮影効果のすべてはキューブリックの考案、監督のもとに行われた。セットの製作デザインはトニー・マスターズ、ハリー・ラング、アーネスト・アーチャーの3人を中心にデザイナーと製図工35人が動員された。特殊効果監督には、ウォリー・ビーヴァーズ、ダグラス・トランブル、コン・ペダーソン、トム・ハワード、の3人があたり衣裳は、ハーディ・エイミーズが担当した。そして、この映画を科学技術的に正確にするため、キューブリック監督はアメリカ航空宇宙局の多くの科学者、アメリカおよびイギリスの主要な科学研究所や大学と密接な提携をし、撮影中は、3人の一流科学者が技術顧問としてつき添った。それはもと陸軍弾道ミサイル部のフレドリック・J・オーダウェイとハリー・H・C・レンジ、元航空宇宙局の宇宙飛行センター勤務で、今はアラバマ州ハンツビルのジェネラル宇宙飛行研究会社のジョー・C・ジマーシャルである。出演は「女狐」のキア・デュリア、TVや「ヤング・ヤング・パレード」のゲイリー・ロックウッド、「BM15必死の潜行」のウィリアム・シルヴェスター、「キッスは殺しのサイン」のレナード・ロシター、「BM15必死の潜行」のマーガレット・タイザック、コンピューターに扮するダグラス・レインである。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

有史以前。類人猿の群れが、荒野に点在するわずかな植物を食料に、他の群れと水を奪い合い、外敵に怯えながら細々と生き延びていた。そんな彼らの前にある日、謎の黒い石板状の巨大な物体が姿を現す。それに触れた彼らは、辺りに散らばっていた動物の骨を道具として使うことを覚える。その骨を使って狩りをするようになった彼らは、肉を食料にし始め、骨を武器として他の群れとの争いにも勝利する。時は移り……。地球を飛び立ったアメリカの宇宙船が、宇宙ステーション目指して飛行を続けていた。ステーションに到着した宇宙船から降り立ったのは、フロイド博士(ウィリアム・シルベスター)。そこでソ連の科学者と会った博士は、月面のクラヴィウス基地と2週間ほど連絡が取れなくなっているとの話を聞く。ソ連の宇宙船が緊急着陸を拒否されたことから、基地では伝染病が蔓延しているのではないかとの噂も流れていた。だが実は、博士は極秘任務のためにクラヴィウス基地へ向かっていたのだ。伝染病蔓延説は、秘密保持のため、基地側が意図的に流したデマだった。博士の訪問は、その秘密の公表に関する判断材料を得ることが目的だった。ステーションで宇宙船を乗り換え、基地に到着した博士は、月面のとある場所を訪れる。そこでは、あの黒い石板状の巨大な物体が発見されていた。しかも、それは400万年前、何者かによって意図的に埋められたものだという。宇宙服を着たまま、石板に触れる博士。さらに一行がその前で写真を撮ろうとすると、甲高い金属音が全員を襲う……。それからしばらく経ち、木星探査計画開始から18か月後。5名のクルーを乗せた有人宇宙船ディスカバリー号が木星へと向かっていた。船内では、ボウマン指揮官(キア・デュリア)と副官のプール(ゲイリー・ロックウッド)を除く3名が木星到着まで冬眠状態。代わりに船内の全機能を管理するのは、最新型コンピューター“HAL9000”、通称“ハル”だった。ボウマンの指揮下、人間以上の正確さで膨大な任務を遂行し、会話も可能なハルは、6人目のクルーとも言える存在だった。やがて、地球との交信に必要なパーツの不調を検知するハル。だが、ボウマンが確認したところ、異常は見当たらなかった。その原因を問い質すと、ハルは“自分の機能は完璧。人間のミス”と回答。その様子に、ハルの異常を疑ったボウマンとプールは、ハルの中枢機能の停止を決断する。ところが、それを察知したハルは、船外活動中のプールと冬眠中の3名を殺害。プールを助けようと船外に出たボウマンも危機に陥ったものの、辛うじて生還するとハルの思考機能を停止させる。その時、木星到着後に公開予定だった動画が再生され、極秘だった探査の目的が明らかになる。月面で発掘された例の石板が地球外の知的生命体の存在を示していたこと、そしてそれが木星に向けて強力な電波を発信していたこと……。やがて、木星に到着するディスカバリー号。そこでボウマンが目にしたものとは……?

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019年3月下旬映画業界決算特別号

2018年映画業界総決算:第3章 映画界事件簿 時代を超えた「2001年宇宙の旅」

2010年8月下旬号

午前十時の映画祭:「2001年宇宙の旅」「ミクロの決死圏」

2001年8月下旬号

作品特集 「PLANET OF THE APES/猿の惑星」第2弾:「猿の惑星」「2001年宇宙の旅」「A.I.」が予見するもの

2001年4月下旬号

特別企画 映画館主義 絶対映画館で観る!:「2001年宇宙の旅」

1968年6月上旬号

外国映画批評:2001年宇宙の旅

1968年5月下旬号

鼎談 「2001年宇宙の旅」の謎を解く:問題のシネラマ大作の本当のテーマは果して何か?数々の不思議なシーンの意味をSF作家が解明する 星新一×福島正実×小松左京

外国映画紹介:2001年宇宙の旅

1968年4月下旬号

新作グラビア:2001年宇宙の旅

2020/08/10

2020/08/19

-点

購入/DVD 
字幕

太古の昔、人類の祖先に当たる猿人たちの前に漆黒の石柱が現れる。それに触れた猿人たちは、道具を使うことを覚え、生存競争の中を生き抜いていくのだった。そして2001年、月で発見された石柱から発信された電波をたどり、人類初の惑星間宇宙船ディスカバリー1号は、木星に向け旅を続けていた。操船を担当するのは、完全無欠のコンピューターHAL9000。ところが、そのHALが故障を予測して交換したユニットに異常がなかったことから、船長のボーマンと副長のプールは、HALの判断に疑念を抱く。場合によっては、HALを停止させようという密談を察知したHALは、2人の抹殺を企てる。
わかっていることではあるが、長くて起伏の少ないストーリー展開に眠くなること暫し。だが、太古のシーンとHALの反乱のシーンは、なかなかの緊張感で画面に釘付けになった。
大画面でも画質が落ちないBlu-rayを購入しようと、アマゾンのサイトを見て、レビューの評価1の多さに驚いた。長すぎる、意味がわからないなどのコメント。確かにそういう部分はあるのだが、もう少し愛情を持って見てほしいという気がする。最近のジェットコースター・ムービーに慣れてしまった人には冗漫に感じられるのだろうか。しかし、前述のとおり全く抑揚がないわけでもなく、しつこいぐらいの映像の連続は、キューブリックのこだわりなのだと思う。焦れることによって、得られる感覚もあるはずだろう。また、意味に関して言えば、わからないものに思いを巡らせ、自分なりの理解を持つことが必要な映画もあるということを多くの人に知ってほしい。誰にでもわかる痛快娯楽作品ばかりになったら、映画は芸術とは呼べなくなってしまうのだから。

2017/07/10

2020/08/11

100点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 
字幕


親切じゃない側の難解映画

難解と言われる映画にはしっかり見ていれば簡単に謎が解ける物とそうでない物があるが、これはそうでない側の中でも一際不親切な難解映画。
ので、何度も何度も見て理解しようと努めるが、
見る度に新たな発見があったり、違う見方が出来たりする。
キューブリック氏も「私の映画は見終わってウォッチリストから外すのではなく、何度も見て欲しい」と言うだけあって、
何度見ても楽しめる、いつも新鮮な気持ちで見れる映画だと思う。

2020/05/28

2020/07/15

90点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/タブレット 
字幕


名作だけど。

ネタバレ

SF映画の金字塔であるが、現在の観点からみると、退屈には感じてしまう。そして哲学のクセが強い。
AIが暴走するという発想がこの時点で描かれているのが凄い。
キューブリックは、月面着陸の映像も作ったという都市伝説があるが、本当のように思えるクオリティである。
AIが口唇術で秘密の会話を察知するシーンが怖い。昨今の監視社会、知らぬ間に会話の内容まで分析されているかも。

2007年

2020/06/15

60点

選択しない 

人類創世の遙か昔。猿人の前に立つ黒石版(モノリス)。モノリスに触れた猿人は知恵を
身につけます。動物の骨を武器にすることを覚え、敵対する猿人を打ち殺し、骨を空高く
放り投げると・・・
一瞬にして宇宙船へと変わって月探査へ。どうも月から異常な電磁波が放たれている
らしくて科学者が隠密に調査へ行きます。と、そこにもモノリスがあって耳をつんざくような
電子音を発します。思わず画面を見ながらこちらまで耳を覆ってしまいました。
次のシーンは木星探査船ディスカバリー号。最新のコンピュータHAL9000を搭載している
のですが、その人工知能HALが意志を持ち始め船員を殺していきます。唯一生き残った
ボウマン船長は、何とかHALを破壊し脱出?を試みるのですが・・・
光り渦巻くスターゲイトをくぐり抜けるとロココ調の白い部屋が。いつの間にか老いてしま
った船長がベットで横たわっていると大きな赤ん坊に大変身!!地球を見下ろして
エンディング。

批評家の解釈通り映画を見てしまうことほど、つまらないものはないのですが、この映画
に関してはあまりに事前情報が多くて自然とそうなってしまいました。
「体感」する映画らしいのです。

BSでやっていたので5回目の鑑賞となったのですが今回、評価できると思ったのは

1、1968年にあの映像は確かに画期的。
2、音楽も体に響いてくる。(『美しき青きドナウ』や『ツァラトゥストラはかく語りき』といった
  クラッシックが心地よく身体に入ってきます。)
3、HALの声が印象に残る。

きっと映画館の大型スクリーンで見ると感性豊かな人には何かしら心を打つものがある
かもしれません。
しかし、今回、意識的かつ好意的に2001を見たのですが、それでも評価され過ぎ、裸の
王様作品ではないかと思わずにいられませんでした。
だいたい、原作を読んだり、解説本を読んだり、続編をみたり・・・そうしないとわからない
映画なんてそもそも映画として成り立つのか甚だ疑問です。
(監督の力量がないだけか、訳の分からないのが芸術だと勘違いしているのか・・・)

この作品について、面白いことを仰っている方がいらっしゃいました。
「モナリザの微笑みをダ・ヴィンチが説明したとしたらモナリザは現在に至るまでの高い
評価を受けただろうか?」
結局、この作品はキューブリック監督が見る人に解釈させることによって世紀の大傑作
にしようと画策したのではないかと、そのあざとさばかり目についてしまいます。

別に駄作だとは思いませんが、世紀の大傑作と言うほど持ち上げるほどでもないのでは?

宇宙感覚に浸りたい眠れない深夜にお勧めかもしれません。

2020/06/04

2020/06/05

100点

テレビ 


初めて観たときと違う

学生時代に観て以来、2度目の鑑賞。

人類がまだ月に行っていない時代に作られた宇宙映画、とよく言われる通り、技術的な凄さは本当に揺るぎないと思われる。未来を予見していたというより、この映画が描いた通りに科学技術が進んできたと言った方がいいんじゃないかと思うくらい。哲学的な映画ではあるけれど、考察され尽くされている映画でもあり、改めて観てみると人工知能の恐ろしさという娯楽映画的でサスペンスフルな面白さも、今の時代だからこそより強く感じられる。

輪廻転生のような宗教的な感じもするし、永劫回帰とか哲学のイメージも強く感じる。終盤は不思議と涙が湧くような感覚を覚えるほどだった。難解な作品という印象を持っていたけれど、単純に解釈不能というだけじゃないと思ったね。こねくり回すような難解さではなく、作品自体はシンプルで直線的なのも好印象。名作だ。

2020/04/24

2020/04/24

90点

レンタル/東京都/TSUTAYA/TSUTAYA 恵比寿ガーデンプレイス店/DVD 


ヒトは罪を犯したか?

ネタバレ

本作はSF映画の古典としてだけではなく、映画史に残る名作として誰もが知る作品である。観たことがない人でも、名前くらいは聞いたことがあるだろう。それほど有名なこの作品の評論は、著名な評論家はもちろん、さまざまな人達がさまざまな解釈をしてきている。それだけ、さまざまな解釈ができる作品だということだ。今更、私ごときがこの作品について語るのはおこがましいことだが、評論などという大それたことではなく、素直に感じたことを書くことにする。

ジャンルとしてはSFに属されているが、よくある娯楽作品ではなく、哲学の色濃い作品だ。全編の1/4を占める猿人たちが暮らす太古の風景。知らずに観るととてもSFとは思えない。動物たちが自然界においてある種の秩序を保った生活の中に突如現れる“モノリス”。“モノリス”の正体は誰にもわからない。宇宙から来たものなのか、神が送りたもうたものなのか?それに触れた猿人達は、知恵をつけ、初めて道具(動物の骨)を手にする。

私は“モノリス”の正体よりも、その美しいフォルムに心をうばわれた。私もそれに触れて、その感触を味わいたいと思った。黒光りする滑らかな表面。それに触れた猿人は言葉を知らないので、どんな感触か語ることはないが、その表面はひんやり冷たいような気がする。大理石のような冷たさ、それでいてベルベットのような滑らかさも連想させる。触りたい、触りたい、触りたい…。ヒトはそれに触れて、進化を始めた。触れるべきだったのか、それとも…。

さて、本作の大きなポイントとして白と赤の色の使い方がある。人類が初めて道具として使った骨の白、その道具が進化した宇宙船の白、宇宙ステーション内部の白、そこに配された椅子の赤、月面基地の会議室のスクリーンの白、ボーマンが迷い込む異次元の部屋の白、ボーマンの着る宇宙服の赤、ディスカバリー号本体の白。そして、HAL9000(ハル)コンピューターの目の赤。

この作品を語るのにハルの存在ははずせない。感情を表さない登場人物の中で、一番人間的だったハル。完全無欠なコンピューター、人間よりも優っていると信じた機械。死を感じて「怖い」と言ったハル。人間によって造られ、人間によって教育され(言葉や歌を教えられ)人間によって殺される哀れな機械。正直であろうとしただけなのに、自分の能力(乗組員の誰にも知らされなかった極秘指令を託されるほど人間に信用されている能力)に自信を持ち(過信を持ち)、コンピューターは意思を持たないと信じる人間の愚かさを知らしめ、自分を殺すボーマンに、愛や憎しみや恐怖の感情をぶつけて死んでいった。

「ハル、私のために歌ってくれないか?」

さて、本作の難解なラスト・シーンはさまざまな議論を呼んでいる。ひとり異次元へトリップするボーマンのたどりついた、クラッシックな家具の配置された冷たい白い部屋。そこに住む年老いたもう一人のボーマン。いままさに死の床につく彼の前に現れる“モノリス”。太古、人類に進化を齎したモノリスが、いままた進化(あるいは退化)を齎し、選ばれし彼を「スター・チャイルド」として蘇らしたのか?進化のため破滅に向かった人類を(ハルのような機械を産んだ人類を)リセットし、新たな人類の進化へと導くのだろうか?

答えは誰にもわからない。しかし静かな静かな宇宙で安らかに眠る「スター・チャイルド」に希望を見出そうとするのは、文明で汚してしまったわれわれ人類の、罪の意識からだろうか?