💮お婆さんでもなく、化け猫でもない入江たか子がすごく美しい。こんな綺麗な人だったんだ!
💮子供の描き方がすごく愉しい。入江たか子の弟(伊藤薫)と従姉(堤真佐子)のじゃれあいの喧嘩や、嫁に行った先の弟が算数の問題を何度も何度も聞くシーンがすごくいい。小津映画の子供達より自然に演じているように感じる。
💮テーマがすごい。戦前から女の生き方、幸せをこんなに深く考えていたとは頭が下がる。「成瀬にはキンタマがあるんですか?」なんてバカにしちゃダメだ。キンタマも頭もあります。温かい心もあります。21世紀の”Me Too”, “Ku Too”さえ先取りしている。
戦前の日本で、お金持ちでも長男で姑舅、小姑がいる家に嫁に入るのは、不幸になりに行くようなものだったんですね。
もっとお手伝いさん=女中さんを使えばいいのに。
見ていて「ふざけんな!」と叫んじゃいました。
当時の良家の奥様って日常生活で丸髷のかつらを付けたりしてたんでしょうか?疑問。
今のところ、今まで見た成瀬映画のTOP5は
《女人哀愁》〉《銀座化粧》〉《夫婦》〉《おかあさん》〉《女が階段を上る時》
という感じかな。
嫌いな《浮雲》《山の音》《めし》《驟雨》といった作品も実は女の幸せを描いていたわけだ。こういう生き方は不幸になりますよ、と。毛嫌いせずに見返していこう!