ナッシュビル

なっしゅびる|Nashville|Nashville

ナッシュビル

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レビューの数

39

平均評点

72.6(207人)

観たひと

332

観たいひと

64

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1975
公開年月日 1976/4/3
上映時間 159分
製作会社 ABCエンタテインメント作品
配給 パラマウント映画=CIC
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ステレオ

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

アメリカで最も保守的な町といわれ、一方ではカントリー&ウエスタンのメッカとして有名なテネシー州の首都ナッシュビルに集まった24人の5日間の行動を通してアメリカの素顔を描く。製作・監督は「ボウイ&キーチ」のロバート・アルトマン、脚本はジョーン・テュークスベリー、撮影はポール・ローマン、音楽編集・監修はリチャード・バスキン、編集はシド・レヴィンとデニス・ヒルが各々担当。出演はデイヴィッド・アーキン、バーバラ・バクスレイ、ネッド・ビーティ、カレン・ブラック、ロニー・ブレイクリー、ティモシー・ブラウン、キース・キャラダイン、ジェラルディン・チャップリン、ロバート・ドキ、シェリー・デュヴァル、アレン・ガーフィールド、ヘンリー・ギブソン、スコット・グレン、ジェフ・ゴールドブラム、バーバラ・ハリス、デイヴィッド・ヘイワード、マイケル・マーフィー、アラン・ニコルズ、デイヴィッド・ピール、クリスティナ・レインズ、バート・レムゼン、リリー・トムリン、グエン・ウェルズ、キーナン・ウィンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ハル・ウォーカー大統領候補のキャンペーン・カーがメイン・ストリートを行く。ムシ暑い初夏の1日が始まろうとしている、ここテネシー州ナッシュビル。イギリスのBBCから派遣され、ナッシュビル・フェスティバルのドキュメンタリー番組の取材にきたと称するオパール(ジェラルディン・チャップリン)は、初めてのアメリカ、初めてのナッシュビルに興奮していた。見るもの聞くものすべてが祖国イギリスとは全く異質のエネルギーで動いている巨大な渦の中で彼女はマイク片手に走りまわるのである。さっそくナッシュビル一のスター、ヘブン・ハミルトン(ヘンリー・ギブソン)のレコーディングにもぐり込むが、ていよく追い払われてしまう。大様な態度の反面、病的といえるほど自己顕示欲の強い彼は、いつも息子のバディ(デイヴィッド・ピール)やナッシュビルの目抜き通りで「ピッキン・パーラー」というクラブを経営している名物マダム、レディ・パール(バーバラ・バクスレイ)を従え、『ミスター・ナッシュビル=清潔な歌手』というイメージを大切に守り、人前ではバーに行ってもミルクしか呑まない徹底ぶり。その彼をテネシー州知事にマークしているのが、この町でキャンペーンを予定しているハル・フィリップ・ウォーカー候補だ。そしてそのキャンペーンを成功させるべく奔走する2人の男がいる。キャンペーン参謀ジョン・トリプレット(マイケル・マーフィー)とナッシュビルの大スターの何人かを顧客に持つ有力な弁護士デルバート・リーズ(ネッド・ビーティ)である。2人は5日後にキャンペーン・コンサートを開くために人気歌手たちに接触を始めた。ハミルトンと共に、ここナッシュビルでは絶大な人気を持つ純情歌手バーバラ・ジーン(ロニー・ブレイクリー)と彼女をかばう夫兼マネージャーのバーネット(アレン・ガーフィールド)、バーバラをライバル視するグラマー歌手コニー・ホワイト(カレン・ブラック)、黒人であるがために保守的な業界に受け入れられないトミー・ブラウン(ティモシー・ブラウン)など、華やかな歌の世界に生きる人々とのかけひき。『ビルとメリーとトム』という3人組のロック・グループのスター、トム・フランク(キース・キャラダイン)の魅力にひかれていくオパール、2人の聾唖者の子供を持つリーズの妻リネア(リリー・トムリン)、同じグループで歌っているビル(アラン・ニコルズ)の妻メリー(クリスティナ・レインズ)、さらに親衛隊の女の子L・A・ジョーン(シェリー・デュヴァル)の4人の女性たち。ウォーカー・キャンペーンにまき込まれてゆく歌手志望のウェイトレス、スーリーン・ゲイ(グエン・ウェルズ)と彼女に惚れている空港のバス・ボーイ、ウエイド(ロバート・ドキ)、生まれつきコメディアンの素質を備え芸能界で生きることを夢見ている運転手ノーマン(デイヴィッド・アーキン)。カントリー・シンガーを夢見てテネシーの田舎の農夫の夫のもとから逃げてきたアルバカーキ(バーバラ・ハリス)、彼女を連れ戻そうと追ってきた夫のスター(バート・レムゼン)。L・A・ジョーンの伯父で、彼女を入院している妻に一目会わせようとする老人ミスター・グリーン(キーナン・ウィン)。口やかましい母を嫌い、バイオリン・ケース1つを持って家を棄ててきた青年ケニー・フレイザー(デイヴィッド・ヘイワード)、オートバイにまたがってナッシュビルに流れついたイージーライダー(ジェフ・ゴールドブラム)、バーバラ・ジーンの熱烈なファンで彼女を追いまわす若いGIグレン・ケリー(スコット・グレン)……。いよいよキャンペーン・コンサートの当日がやってきて、会場にはたくさんの観客が一眼スターをみようとつめかけてきた。コンサートが始まり、1番最初に舞台に立ったのはバーバラ・ジーンだった。事件がおきたのは、そのときだった。1番前で見ていたケニー・フレイザーが、バイオリン・ケースにしのばせた拳銃をとりだし、バーバラめがけて発砲したのだ。バーバラはトレード・マークの白いドレスを血にそめ、舞台の上に倒れた。飛び出してきたハミルトンも腕を撃たれ負傷した。ケニーは警官と周囲の観客にとりおさえられたものの、会場は大混乱に陥った。そんな中で、どこからともなく現われたアルバカーキが壇上にのぼり、マイク片手に歌い始めた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2011年8月下旬号

UPCOMING 新作紹介:「ナッシュビル」Ziggy Films '70s vol.2

2007年3月上旬号

連載企画 見逃してはいけない@スカパー!:「ナッシュビル」「羽織の大将」「お達者コメディ/シルバー・ギャング」

1976年7月上旬夏の特別号

外国映画批評:ナッシュビル

外国映画批評:ナッシュビル

1976年5月下旬号

外国映画紹介:ナッシュビル

1976年4月下旬号

特別カラー・グラビア:「ナッシュビル」

グラビア:「ナッシュビル」

「ナッシュビル」アルトマンによる「市民ケーン」:

分析採録:ナッシュビル

分析採録:ナッシュビル

1976年4月上旬号

キネ旬試写室:ナッシュビル

1975年12月下旬号

グラビア:「ナッシュビル」

2023/01/09

2023/01/10

76点

選択しない 


アメリカ負の断面

初めは散漫な印象で戸惑いましたが、三人の歌手を中心に観ていくと、アメリカミュージックシーンをシニカルに捉えているのが感じられ興味深かった。人気歌手バーバーラ、下手ながら歌うチャンスを掴むスーリーン、歌手を夢見て夫から逃げ出すがチャンスを掴めないウィニフレッドという三人に関わる連中の傲慢さに唖然とします。特にスーリーンがバーバラとの共演話に裸になる場面は痛々しい。またラストでの銃撃後「ナッシュビルは安全だ。歌おう!」と呼びかけるのはアメリカ社会への警鐘に聞こえました。

2022/02/04

2022/02/04

60点

テレビ/有料放送/スターチャンネル 


うーん

160分という長丁場の割には内容がよくわからない。スター24人の出演とタイトルで謳っているが、要はカントリー歌手として名の売れた人々だろう。
ナッシュビルはカントリーのメッカらしい。色々な歌手の歌が聴ける。
ただ人間が多すぎて人間関係がよくわからない。大統領選挙と引っかけての展開なのだが、大騒ぎをしているだけで、中身がイマイチ見えない。
BBCのレポーターの女性の品の無いこと。イギリス人ならもっと礼儀があってもいいのに、人が話をしていても割り込む礼儀知らず。また下手くそな歌手のスーリーン・ゲイ(グエン・ウェルズ)がこけにされてかわいそう。最後に地元出身の歌手バーバラ・ジーン(ロニー・ブレイクリー)が撃たれてしまうが、その動機も不明。
大統領選の大騒ぎの一面を描いたカントリーファン向けの映画という位置づけかな。

2021/12/26

2021/12/26

62点

レンタル/愛媛県/ゲオ/ゲオ今治鳥生店/DVD 
字幕


建国200年のルーツはいずこに

アメリカ南部のカントリーミュージックの聖地で行われる大統領選挙予備選のキャンペーンをめぐる話。
いろんな一癖も二癖もあるシンガーが集まり話が広がる群衆劇だが、一貫したストーリーやドラマ、テーマがあるわけではなく、ただただ話がすすんでいく。
ぼーっと観ていたら退屈な映画で、実際私も途中で寝てしまったが、当時ベトナム戦争時のアメリカ国内の雰囲気を良く出していると思う。この俗っぽいショービジネスが大衆迎合的なこの国の国体そのものを映し出しているようで皮肉たっぷりだ。

2021/08/30

2021/11/20

80点

レンタル 
字幕


役作りしなくていいE・グールドとJ・クリスティ。

ネタバレ

最初に観た時はDVDの時代で、レンタル店で借りた。カントリーミュージックは聴かないことや、長尺で
あることと合わせて、今ひとつピンと来なかった。しかしなんとも言えない浮遊感やブラックユーモアに
魅了されたことも事実。その頃はレビューを書く習慣がなかったので、再度鑑賞として先送り、その時に
ザワつく気持ちを落ち着かせようとした。

テネシー州ナッシュビルにカメラを持ち込んだの理由は、国際都市のNYやLAでは描くことの出来ない
アメリカの原風景をとらえることにあったのではないか。70年代といえば、日本の私でもスティービー・
ワンダーやイーグルスを聴いていて、古色蒼然としたカントリーミュージックには見向きもしなかった。
ところが世界がどうであっても、ナッシュビルはカントリーミュージックの都なのだ。大御所ヘヴン・
ハミルトン(ヘンリー・ギブソン)は、建国200年記念の曲を録音中だった。
映画は星条旗をはじめ、トリコロール色彩や★が使われる。そして大統領予備選挙に出馬するハル・
ウォーカー候補の選挙広報車がナッシュビルを走り回る。監督の指示で、この選挙カーと運動員は
堂々とカメラに入って来る。大統領選挙はアメリカの自由と民主主義の象徴、映画はこれを通奏低音
として全編にはりめぐらせる。

映画は英国BBCのレポーターのオパール(ジェラルディン・チャップリン)が、ナッシュビルを訪れドキュ
メンタリー番組の取材の録音を始める。彼女の眼を通してのアメリカ像も加わる。交通事故のシーンは
大きなボディの、いわゆるアメ車ばかり。70年代が見納めとなり、アメリカの製造業は曲がり角を迎える。
そういった意味では、良きアメリカの晩鐘の映画とも言える。

20数名にも及ぶメイン・キャラクターがパルテノン広場に集結する。ウォーカー候補を推すミュージシャン
がコンサートを開く。暗殺という会話が伏線となり、圧巻のクライマックスとなる。
複数カメラ、ピンマイクによる同時録音、演出を感じさせない俳優たちの自然体は、アルトマン監督
なしでは成立しない。群像劇としてアルトマン流の演出が確立し、今まで観たことのない俳優たちの
アンサンブルとなった。

2021/05/28

2021/05/29

70点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


カントリーの歌詞 楽し

76年アルトマン。初見。アルトマン得意の群像劇。予備選挙キャンペーンに盛り上がるナッシュビルに集まる様々な人を同時並行で描く。カントリーの聖地で歌われる歌詞がなんとも古き良きを懐かしむ人情ド演歌な内容で面白い。アメリカの当時の文化が知れて興味深い作品なのだが日本人にとってはそんなに面白いわけではないし少々長い。ナッシュビルって思ったより東でニューオリンズの上の方にあるのか。

2020/09/23

2020/09/24

68点

購入/DVD 
字幕


カントリーミュージックの都。

ロバート・アルトマン監督による、ドキュメント風・ナッシュビル。
🎧🎙️☢️・・・🛩️🏍️・・・🚗💥🚚💥🚙・・・🚐📣・・・🏛️👩‍🎤🎸👨‍🎤🔫
テネシー州の都市ナッシュビル、フェスティバル開催のために地元歌手ヘブン(ヘンリー・ギブソン)をはじめ大物歌手が集められた・・・。

(アカデミー作品賞にノミネートされた映画。)
(1970年代、カントリーミュージックの中心地と言われたナッシュビルをリアルに描いた作品。よって、カントリーソングも名曲もあればインディーズもあって、両方が混在して流れる。)
(本作のもう一つのテーマは、ミュージシャンの政治利用です。本編では、背景に大統領予備選があり。ラストではキャンペンコンサートで事件が起きます。国民は、政治には興味を示さないが、ミュージックには心をうばわれるんですね。)