時計じかけのオレンジ

とけいじかけのおれんじ|Clockwork Orange|Clockwork Orange

時計じかけのオレンジ

amazon
レビューの数

145

平均評点

79.5(1359人)

観たひと

2344

観たいひと

168

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1971
公開年月日 1972/4/29
上映時間 136分
製作会社 スタンリー・キューブリック・プロ作品
配給 ワーナー
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 ヨーロピアン・ビスタ(1:1.66)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

人々は生活を賭けた労働から解放され、衣食住の心配をすることがなくなった世の中。15歳のアレックス少年は、機械的に規則正しく過ぎてゆく毎日に退屈していた。完全に管理された未来社会で、あまりあるエネルギーをもてあそぶティーン・エイジャーの理由なき反抗を描く。製作・脚本・監督は「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリック、原作は1962年に発表されたアンソニー・バージェスの同名小説。撮影はジョン・オルコット、音楽はウォルター・カーロス、編集はビル・バトラー、美術はラッセル・ハッグ、ピーター・シールズが各々担当。出演は「if もしも…」のマルコム・マクドウェル、パトリック・マギー、ウォーレン・クラーク、ジェームズ・マーカス、マッジ・ライアンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ロンドンの都市。秩序は乱れ、治安状態は悪化し、性道徳は退廃の極にあった。そして町には夜な夜な少年ギャングの群れが横行していた。これは、そんな少年のひとり、〈強姦と超暴力とベートーベン〉だけに生きがいを求めるアレックスの物語である。15歳のアレックス(マルコム・マクドウェル)を首領とするディム(ウォーレン・クラーク)とジョージー(ジェームズ・マーカス)の一味は、その夜も街で暴れ廻っていた。まず手始めとして、酒ビン片手に橋の下で酔いつぶれている1人の老いた浮浪者を、ステッキやコン棒で殴ったり蹴ったりして袋だたきにした。暴虐の限りをつくして爽快になったアレックスたちは、別の獲物を求めて去ってゆく。荒れはてたカジノの舞台では、ライバルの非行少年グループの一団が、1人の女性の衣服をはぎとり暴行しようとしていた。そこへアレックス一味が殴り込みをかけ、大乱闘のあげく、敵の首領に傷を負わせた。さらにアレックス一味は、スポーツカーを駆って突っ走る。やがて郊外の邸宅にやってきた彼らは、覆面をつけて、ずかずかと押し入り、暴力活動を開始した。主人の作家アレクサンダー(パトリック・マギー)の眼の前で奥さんの衣服を切り裂き、凌辱に及んだ。こうして一晩は終わり、アレックスは大好きなベートーベンの第九交響曲を聴きながら幸福な眠りにつくのだった。そんなある日、ささいなことから部下のディムとジョージーが反抗した。彼らは、猫をいっぱい飼っている老婆の家に押し入った時、アレックスを裏切り警察に売ってしまった。刑務所でのアレックスは、聖書を読む模範囚であった。その頃、政府は凶悪な犯罪者の人格を人工的に改造する治療法を行なうことになっていた。アレックスはその第1号に選ばれたのだ。それは特殊な覚醒剤を注射した上で衝撃的なフィルムを見せ、そのショックから生理的に暴力やセックスが耐えられないような肉体に改造するといった方法だった。連日にわたる治療の結果を公開実験するショウの日がやってきた。アレックスが舞台に上ると、1人の男が彼に乱暴を働いた。殴り返そうとしたアレックスに吐き気がもよおした。セックスに対しても、その上、音楽を聴いただけでも同様に激しい吐き気が襲った。おとなしい、無害な人間に変わった彼は釈放された。家に帰ると、かつて彼が使っていた部屋にはジョーという得体の知れない男が入りこんでいたため、家を出るしかなかった。町をさまよっていると2人の警官に捕まった。その2人は、昔、アレックスを裏切ったディムとジョージーだった。アレックスに恨みを持つ2人は、アレックスを森の中に連れ込み、暴行した。その夜、瀕死のアレックスは、一軒の家にたどり着いた。それは、昔アレックス一味に乱暴されたアレクサンダーの家だったのだ。彼はあのいまわしい事件のため妻は自殺し、自分も半身不随となってしまった。アレクサンダーは一計を案じ、自分が属している反政府運動の道具に彼を使おうというのだ。翌朝、部屋に閉じ込められたアレックスは第九交響曲の響きで目をさました。彼は拒絶反応で狂い、窓から飛びおりる。アレクサンダーの狙いは、アレックスを自殺に追いやり、私的な報復を果たすと同時に、人格矯正法という非人間的な行為を行なった政府を攻撃して失脚させることだった。しかし、アレックスは一命を取りとめ、アレクサンダーは逮捕された。失脚を恐れた内務大臣(アンソニー・シャープ)は、アレックスを元どおりの人間に戻すと発表した。やがてアレックスは、セックスとベートーベンの第九交響曲に再び歓びを見い出した。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2018年7月下旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第1弾 1970年代外国映画ベスト・テン:ベスト19グラビア解説

2015年3月下旬映画業界決算特別号

UPCOMING 新作紹介:ムービーマスターズ第1弾 スタンリー・キューブリック「時計じかけのオレンジ【デジタル版】」

1972年6月上旬号

今号の問題作:時計じかけのオレンジ

1972年5月下旬号

DISK 時計じかけのオレンジ:

外国映画紹介:時計じかけのオレンジ

1972年5月上旬号

グラビア:時計じかけのオレンジ

S・キューブリックの未来映画「時計じかけのオレンジ」研究:

1972年3月下旬号

特別グラビア:時計じかけのオレンジ/S・キューブリック

旬報試写室:時計じかけのオレンジ

2021/07/13

61点

選択しない 


ストーリー 9
映像 10
演技 16
また見たい度 8
その他 18

2021/05/29

60点

選択しない 


なんだこの映画は

暴力に性欲に目を背けたくなる映像ばかり。だけど見てしまう、恐ろしい作品です。人間誰しもが心の奥に持っている本能なのか、ルールやモラルで縛られない激しい暴力の応酬、間違いなく歴史に残る問題作です。

2021/04/08

2021/04/08

80点

購入/ブルーレイ 
字幕


1972年、若者を狂喜させた作品だが。

今日、冷静な目で見ると大した作品ではないと感じる。
ウォルター・カーロスのシンセサイザーと、クラシックの名曲に助けられ、映画の質と演出には、あまり中身がない。
音楽がないと、画面に急に力がなくなるように思える。

刑務所の《お役所仕事》を丁寧に描写するところなど、無駄に尺数を割いていて退屈なだけ。
アレックスは、いったい何回サインしたっけ。

最終盤で内務大臣が出て来るところも、短絡的でつまらない。
キューブリックとしては、「2001年宇宙の旅」以後、最も評価出来ない作品だと、今日は思った。

何人かの女性(女優)が、ヘアーも見せて《お仕事》している。
なんか痛ましいな。
公開当時、日本では●。
ps.マルコム君も〇〇〇を見せている、やはり●でしたが。
  キューブリックが《ボカシ》や《ひっかき傷》でなく●を指定。
  ボカシ・ひっかき傷は汚い。
  修正にまで美学?を通すキューブリック先生。

2021/02/27

2021/02/28

84点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


70年代の映画とは思えない

暴力を淡々と描いている
強姦にもエロスはない
それほど内容があるとは思えないが
次々と引っ張る
キューブリックはやはり天才?

2021/01/27

2021/01/27

86点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/スマホ 
字幕


暴力、性衝動=人間らしさ

鬼才スタンリー・キューブリックが近未来における暴力と管理社会の恐怖をシニカルかつポップに描き上げたSF映画。
この不思議なタイトルはイギリスの労働者階級のスラング用語で「表面上はまともに見えるが、中身はかなり変」という意味が含まれているらしい。本作品を観れば、このタイトルがその意味といかにピッタリか知ることになるだろう。

主人公アレックスは社会規範からはみ出た若者たちがつくるギャング団のリーダー。傲慢であるが頭がよく、暴力、ポルノとベートーベンに喜びを見出し、純粋な狂気を全身にたぎらせ、欲望のままに生を謳歌していた。しかし、その暴力行為も行き過ぎてしまい、とうとう死人を出してしまい逮捕される。
その後アレックスを襲う国家からの残酷な”人間性の矯正”が始まる。刑期を短くするためにアレックスは政治的なたくらみとつながった実験的な新しい療法のボランティア被験者となる。拘束服を着せられ、目は見開けられたまま固定され延々と暴力と性暴力映像を見せ続けられる。これにより、暴力などに対して嫌悪感を植え付け、体が拒絶反応してしまうようになってしまう。
暴力的傾向の能力を奪われたアレックスは、弱弱しい人間となり下がり、人間性までも奪われてしまう。そのため、世間にもどってからは警官になっていた昔の仲間たちにリンチに会い、自分が襲った犠牲者からは報いを受けてもなすすべものなく苦しみ自殺まで追い込まれてしまう。
当然問題視したマスコミによって国が糾弾され、国家補償で治療を行いアレックスは元の暴力性を取り戻すのである。

ここで描かれる暴力は人間に備わった快感として表現されている。アレックスが「雨に唄えば」を口ずさみながら暴行するシーンは、そこにモラルといういうものはなく、高揚感に満ちた快感が存在している。「雨に唄えば」を観たことのある人なら、この歌が喜びの絶頂に歌われているものであることを知っているので、このシーンで使われることに衝撃を受けたに違いない。

また、ここで描かれているものの一つに全体主義に対する痛烈なアンチテーゼがある。オーウェルの「1984年」を読んだことがあるだろうか。ここで描かれる世界は個人を徹底的に排除して、ビックブラザーのものに広がる全体主義が浸透したデストピア国家を描いている。それと同じく、この『時計仕掛けのオレンジ』の刑務所で行われたことは一人の人間という個の脆さと、国家の求めに応じない時の人権がないがしろにされる様を見せつけられた。これはアレックスが行ってきた理不尽な暴力と同じく、別の形の暴力であり恐ろしいことである。

キューブリックは原作を変えてしまうことで有名だが、この作品もやはり原作者と喧嘩している。最初の原作では映画と同じエンドだったが、出版社の意向でアレックスが真人間になるように改変されてしまう。しかし、出版ミスで当初のアレックスが暴力性を取り戻すエンドで世に出てしまい、キューブリックはそれで映画化を決めたのだ。だが、なぜか原作者が真人間のアレックスのエンドでないことに激怒しているという不思議なことになってしまった。しかし、この暴力性と性衝動を取り戻すエンドで映画を出したことで、より本来の人間性とはなにか考えさせられ、名作となりえたのだと私は思う。

2020/12/12

2020/12/13

80点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


イギリスでは2000年まで上映禁止

若い頃、映画館で観た記憶はありますが、当然のことながら、さっぱりわかっておりません。2回目の鑑賞です。

 映画公開後、16才の少年が影響を受けて浮浪者を殺害、キューブリックの元に脅迫状が届き、家族の身にも危険が及ぶと案じ、本人が国に上映を差し止めるように要請した、ということは初めて知りました。

 暴力描写は数多ありますが、そこにユーモアというセンスを加えたものはそうザラにはありません。それが見る者の心に複雑な波紋を投げかけます。

 殺人事件を犯した不良少年は、後半では更生させられます。かつて自分がいじめた者たちに復讐され、自殺にまで追いつめされます。が、一命を取り止め、再び元の姿に戻ります。人は、外からの力では内なる変革には限界があります。

 音楽や美術も素晴らしく、映画の力を堪能させてくれる一品でした。