・コメディ要素より風刺色と社会的メッセージがかなり強い作品 個人的にこのドタバタ感を抑えたバランスは良かった コメディ、シリアス、メッセージのバランスが最高で個人的に最高傑作と思う
・何より、1940年にヒトラーをおちょくる作品を撮って公開した気持ちに拍手 現在でいえば、プーチンやバイデン、習近平を馬鹿にすることと同じ 現代以上に身の危険がありそうなものの、そこに切り込む姿勢は何より評価した
・ユダヤ人の迫害を描き、作品の最後にはヒトラーと入れ替わった床屋の主人公が熱を帯びた演説を行う ヒトラーの外見で発する平等や自由、他社への思いやりのメッセージはすごい 当時の時代感はわからないが、チャップリンの危機感と正義感があふれている
・コメディ展開も巧みで、印象的な部分として、墜落する飛行機が逆さまで飛んでいる場面、ヒトラーが地球儀の風船をもてあそび世界を手中に入れる野望を示す場面、隣国オーストリッチ進行をめぐって隣国宰相のナパロニとのバタバタコメディシーン 相変わらずコント要素も楽しい
・冒頭の第一次世界大戦のシーンは当然コメディ的であるが、戦場の再現性は高いレベルにあった