脱獄者の秘密

だつごくしゃのひみつ|The Secret of Convict Lake|----

脱獄者の秘密

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レビューの数

2

平均評点

59.0(5人)

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基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ / 西部劇
製作国 アメリカ
製作年 1951
公開年月日 1952/6/26
上映時間 0分
製作会社 20世紀フォックス映画
配給 20世紀フォックス[極東]
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

フランク・P・ローゼンバーグ(「クマオンの人喰虎」)が製作し、「シラノ・ド・ベルジュラック」のマイケル・ゴードンが監督した西部メロドラマ1951年作品。実話にもとずいてアンナ・ハンガーとジャック・ポレックスフェンが書いたストーリーをヴィクター・トリヴァスが潤色し、オスカー・ポウルが脚色した。撮影は「地球の静止する日」のレオ・トーヴァー、作曲はソル・カプラン。主演は「カルメン(1948)」のグレン・フォードと「夫は偽者」のジーン・ティアニーで、エセル・バリモア(「ジェニーの肖像」)、ザカリー・スコット(「セントルイシ」)、アン・ヴォーザーク(「地獄への逆襲」)、バーバラ・ベイツ(「イヴの総て」)、シリル・キューザック(「邪魔者は殺せ」)、ヘレン・ウェストコット、ジャネット・ノーランらが助演する。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1871年の冬。脱獄囚の一団、ジェームズ・キャンフィールド(グレン・フォード)、ジョン・グリア(ザカリー・スコット)、マット・アンダースン、ライリー・コッケル、クライド・マクスウェルらは、カリフォルニア、モンテ・ディアブロ湖の近くの隣保館に逃れた。この隣保館には、寝たきりの老女グラニー(エセル・バリモア)、探鉱者ルディと婚約している若い娘マーシァ(ジーン・ティアニー)、ヘアリエット・パーセルとその娘バーバラ、スーザン・ハッガーティ、それにレイチェルと、女ばかりが住んでいた。グリアはキャンフィールドがこの隣保館に4万ドルを隠していると聞き、彼に迫るが、キャンフィールドにはその事実なく、彼に濡れ衣を着せた男を探しにやってきたのだ。隣保館の女たちは、脱獄囚らが火事を消し止めてくれたので、館に入ることを許した。やがてキャンフィールドとマーシァの間に恋が芽生え、彼はルディが裁判のとき彼に不利な証言を与えたと非難した。脱獄囚に懸賞金がかかっていると知って、この土地の探鉱者たちが帰り、激しい銃弾戦が始まった。キャンフィールドとグリア、それにルディを除くほかの男たちはほとんど死んだ。グリアはルディの家に4万ドルを見つけたが、逃げようとして誤って死んだ。保安官たちが到着したとき、グラニーは脱獄囚たちがすべて死んだと告げ、キャンフィールドのいることは云わなかった。キャンフィールドとマーシァは隣保館を去り、新しい生活に出発した。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1952年8月上旬号

外國映画批評:脱獄者の秘密

2020/11/29

2020/11/29

75点

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西部劇の脱獄もの

2020年11月29日に鑑賞。DVDにて。1時間19分54秒。スタンダード・黒白。20世紀フォックス映画。

この物語は史実に基づいているということである。カリフォルニア州のディアブロ湖(囚人の湖)は、この物語から名がつけられた。

1871年9月17日、ネバダ州の刑務所を囚人29人が脱獄した。23人は捕まったり射殺されたが、6人は5週間逃げのび、カリフォルニア州のオーエンス・ヴァレーのディアブロ湖の湖畔の村に行きつく。山で1人死亡し5人が着く。そこは女8人+子供だけだった。

ラストで捜索隊に5つの墓と、脱獄囚がつけていた足枷を渡せば納得するのでは。

「スープとサフラン茶で汗で解熱を」、「女に叩かれたのは久しぶりだ」、シチュー、ハーモニカ「峠の我が家」、「イカれた奴は自分のことは見えない」、スカートに薪を包んで運ぶ。「OLD BARREL WHISKEY」、火うち石、ラスト、札束が崖から風に舞う。

2019/09/16

2019/09/16

80点

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面白い!

グレン・フォード、ジーン・ティアニー主演の実話に基づいたウェスタン。「夜は楽しく」「女房は生きていた」などのラブコメの良作を撮ったマイケル・ゴードン監督だけあって、女性心理の機微を丁寧に描いた作品に仕上がっている。

無実の罪で死刑を宣告され、自分を陥れた男への復讐に燃えるキャンフィールド(グレン・フォード)は、5人の囚人と共に脱獄を図る。雪が舞う冬の山中で彼らが辿り着いたのは、老婆(エセル・バリモア)を軸に女だけが住む部落だった。女たちのひとり、結婚を間近に控えたマーシャ(ジーン・ティアニー)は、次第に誠実なキャンフィールドに惹かれていくが・・。

初盤の緊張感に満ちた、女たちと脱獄囚たちの遣り取り。両者が次第に交流を深めていくことにより、小さなドラマが生まれ、主人公たちの謎が明らかになっていく中盤。意外な展開を見せる後半と、テンポよく話が進んでいく。主演だけでなく脇の人物像もよくできており、まったく飽きない。以下、特に目に付いた脇の役者さん。

(1)エセル・バリモア:この人が出てくるだけで、画面が引き締まる。最強のゴッドマザー。いちばんカッコよかった。
(2)ザカリー・スコット:キャンフィールドが4万ドルを隠し持ってると信じて行動を共にする、ヒラメ顔の欲深い脱獄囚。グレン・フォードを食ってしまうほど素晴らしい鬼畜演技。
(3)アン・ドヴォルザーク:マーシャの婚約者の姉。美しいが性格のキツさが災いして嫁き遅れ気味の小姑。マーシャへの度重なるイジメ、男や金に執着する俗人演技が冴えわたってる。

マイナー作だが、よくできた面白い作品だ。コスミック出版のDVDボックスで鑑賞。画質、音声良好。