金鉱の権利書を相続人に渡すために見知らぬ街にやってきたローレル&ハーディ。簡単に秘密を部外者に打ち明けるものだから、秘密を知った悪人が一計を案じて、自分の妻を相続人である娘として彼らに紹介し、まんまと書類を騙し取る。帰る間際に、相続人たる娘に出くわして騙されたことを知った二人は書類を取り戻そうとドタバタを繰り広げるが、結局取り戻すことは叶わず、一度は退散する…
30年代、サイレントコメディの時代は終わり、長編トーキーの時代。冒頭ではしばらくサイレント時代のコメディのように展開される。また、長編と言っても1時間強の長さ。また、中盤と終盤にスラップスティックコメディとしての見せ場がある辺りからして、現代の劇映画よりもサイレント期の映画に近い作品と言っていい。
なお、公開中の「僕たちのラストステージ」の劇中で撮影している映画は、本作であろう。なので同作のエンドクレジットに映る映像は本作。時代の過渡期に作られたあだ花のような作品なれど、ローレル&ハーディの長編、個人的には継続して作られて欲しかった。