太陽に向って走れ

たいようにむかってはしれ|Run for the Sun|Run for the Sun

太陽に向って走れ

レビューの数

7

平均評点

68.2(14人)

観たひと

20

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1956
公開年月日 1956/10/10
上映時間 99分
製作会社 ラス・フィールド・プロ映画
配給 松竹=ユナイト
レイティング
カラー カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ジェーン・ラッセルが夫君と主宰するラス・フィールド・プロの作品。監督は「戦慄の七日間」の製作者ロイ・ブールティング、製作は「海底の黄金」のハリー・タルトマン。リチャード・コネルのベストセラー“最も危険なゲーム”から「果てしなき蒼空」のダドリー・ニコルズとブールティングが共同脚色、撮影はジョセフ・ラシェル、音楽はフレデリック・スタイナー。主演は「六番目の男」のリチャード・ウィドマーク、「ゼンダ城の虜(1952)」のジェーン・グリア。他に「生き残った二人」のトレヴァー・ハワード、「外人部隊」のピーター・ヴァン・アイクなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

サイト誌の婦人記者カティ(ジェーン・グリア)は失踪した米国作家マイケル・ラティマー(リチャード・ウィドマーク)発見の為、メキシコ北部アカプルコのとある漁村にチャーター機から降り立つ。彼女は波止場で偶然ラティマーを写真に撮ったが、二人は互いに気付いた様子を見せず、その晩、ホテルですれ違った時も同様だった。数日後、カティは本国へ向け、ラティマー発見と手紙を書く。マイクは彼女に失踪の理由を、妻に死なれて以来何も書けなくなったためと説明。失意のままメキシコの一漁村で生活しようと決心したのだ。カティは話を聞くと、サイト誌宛に書いたマイクの行状記を破り捨ててしまう。二人はマイクの飛行機でメキシコ・シティに向うがコンパスが狂い、ジャングルの開墾地に不時着。正気に戻った時、ブラウン(トレヴァー・ハワード)、ヴァン・アンダース(ピーター・ヴァン・アイク)そしてジャン(カルロス・へニング)らの介抱を受けていた。彼らは古代遺跡の発掘のため、この密林に住んでいるのだ。ラティマーは、なぜかブラウンを見知っているような感じがする。翌日、二人が不時着の現場に戻ると飛行機はない。ブラウンはインディアンの仕業というが、すでに二人とも、考古学者らしくない彼等を疑い始めていた。ラジオは二人の失踪を報じ、同時にマイクはカティの身分や役目を知るが、彼女はマイクを愛しているからプロフィルを書く気はないという。二人は農場のはずれに小型機が隠されているのを発見、乗込むがジャンに発見され連れ戻されてしまう。ブラウンこそは第二次大戦中のナチ・スパイ、通称“ホー・ホー卿”彼は二人を狩り立て殺害しようと計る。二人は一振りの蛮刀と、マイクが従軍記者当時奇跡的に命拾いをした記念に持つ“幸運の弾丸”だけを持ち、三人の男と猟犬の群に追跡されながら逃げる。マイクは罠でジャンを殺すが飛行機に近い廃墟の僧院に追いつめられる。マイクは“幸運の弾丸”を板戸に嵌めて押し入ろうとするブラウンを斃し、カティ共々飛行機に走る。一人残ったアンダースも離陸の際、プロペラに巻き込まれて死ぬ。マイクは機首をメキシコ・シティに、そしてカティとの将来に向ける。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2022/06/01

2022/06/11

60点

選択しない 


人間狩り

ネタバレ

 ジャングルの中を必死に逃げる男女を見ながら、以前見たことがあるような気がしてくる。ジャングルを舞台にしての人間狩りを描いた映画はいくつかあると思うので他の映画と勘違いしているのかもしれないが。Wikiによるとかつての洋画劇場で何度か放映されているようなのでそれを見たのかもしれない。でも記憶が定かでなく隔靴掻痒でスッキリしない。
 ウィドマークがまるでヘミングウェイのような売れっ子作家を演じているところがユニーク。あまり彼らしくない役どころ。相方を務めるジェーン・グリアは雑誌記者という設定でマイク(ウィドマーク)の失踪の真相をはるばるメキシコまで取材にやってきている。いわゆる特ダネ狙いらしいが、ひょんなことから彼とジャングルを彷徨うことになり、やがて二人に恋が芽生えるというなりゆき。
 ケイティ(グリア)が持っているマグネット型の手帳がいかにも伏線ふうに何度かアップになるのでどう使われるのかなと思っていたら、飛行機のコンパスを狂わせたらしい。おかげでふたりはジャングルに不時着、ナチの残党に追われる羽目に。
 大自然をバックにしての二人の逃走が見どころだけど、ところどころで挟まるマイクのくどくどした解説がけっこう長ったらしく興を削ぐ。サスペンスの演出は監督の腕の見せどころと思うのだが、流れを削いでいる。追っ手を撃退してみせる演出はなかなか凝っていたけど。

2021/04/24

2021/04/24

78点

その他/ツタヤディスカス、DVDレンタル 
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ロイ・ボールティング

イギリスの監督のボールティング作品。
ハリウッドスターのウィッドマークとジェーン・グリアー(代表作:過去を逃れて)が出てるが、全体の地味な作りはイギリス映画の味わい。
ウィッドマークは、どう見ても作家先生には見えないが、いいツラの俳優でした。
手塚治虫先生がファンだった。
トレバー・ハワードは「戦艦バウンティ」「第三の男」が好き。
ピーター・ヴァン・アイクは「恐怖の報酬」が思い出深いが、「レマゲン鉄橋」が遺作とは・・・。早過ぎる。(55才、57才の表記も)
ライフルの弾丸に、あんな使い方があるなんて知らなかった。
脚本は「駅馬車」等のフォード作品や、ラングの「スカーレット・ストリート」があるダドリー・ニコルズ。
双葉先生70点。
見て損のない作品です。

カラー・シネマスコープ。
ツタヤ復刻シリーズだが、DVD-Rでもここまでひどくないだろ、という動きがダメなDVD・VIDEOである。残念。(注:最新テレビでの視聴)
ツタヤディスカスで、4月レンタル開始。

ps. YouTubeで10年ぐらい前から、吹替え版がアップされてます。
   吹き替え愛好家の方はどうぞ。
   シネスコをスタンダードにトリミングしたものです。
   9partに別れてますが、選択次第でスムーズに連続再生できます。
   尺数は、単純加算で94分20秒、DVDは、おおよそ95分00秒です。
    (パル廻しの、数字のズレは、もしかしてあるかも)
   ウィッドマークは大塚周夫さん、ブロンソンと、ねずみ男もやってたんですね。
   グリアーは小沢寿美恵さんだと思う。
  「男と女」のエーメ、「血とバラ」のマルティネッリが最高。

2021/04/24

2021/04/24

78点

レンタル/島根県/TSUTAYA 
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48年振りに鑑賞・佳作

2021年4月24日に鑑賞。DVDにて。1時間35分19秒。シネマスコープ(画面では、in SUPERSCOPE 235と出る)・テクニカラー。RUSS Field=ユナイテッド・アーティスツ。一部、スペイン語・ドイツ語。

TVで観て以来、48年振りに鑑賞する。面白い、サスペンス冒険ものになっている。脚本・伏線が描き込まれている。同じ原作:リチャード・コネルの「猟奇島」(1932)のリメイクということである。

ジェーン・グリアは「過去を逃れて」(1947)で最高のファムファタルを演じている。

「6デイズ/7ナイツ」(1998・監督:アイヴァン・ライトマン、主演:ハリソン・フォード、アン・ヘッシュ)は、本作の翻案でしょう。本作の方が、遙かに面白い。

[間違い」
朝、トカゲがケイティ(ジェーン・グリア)の目の前に。彼女の悲鳴。その後、マイク(リチャード・ウィドマーク)が、弓を使った罠を仕掛けた。マイク「行こう」とケイティと去る。マイクは上着に袖を通しながら走る。この時に鉈(マチェーテ)は持っていない。上着に手を通しながらなので鉈は持てない。が、次のカットではマイクは鉈を持っている。この弓の罠によって、ファン・アンデルス博士(ピーター・ファン・アイク)の部下のヤンが死ぬ。

[伏線]
ケイティが使うメモパッドの枠が「磁石」になっていて、パッドを閉じるとボールペンがパッドにくっつく。このメモパッドが入ったハンドバッグを飛行機の運転席のコンパスの近くに置いてしまった。コンパスが磁石で狂いアカプルコに行きつけない。また、このメモパッドにケイティがNYの雑誌「サイト」の編集部の住所を書いてマイクに渡したが、彼は見ずに上着のポケットに入れた。もうひとつは、マイクが「幸運のお守り」という自分の名前が彫られたライフル弾である。1944年Dデイ前日に特派員として落下傘で降下したマイクの前にドイツ兵が。死の危険から脱したお守りである。これがラストの重要な小道具になる。

マイケル・ラティマーの著書『狩人の心 The Heart of the Hunter』ヘミングウェイを想定しているのでしょう。ナイロビで狩りをしたと台詞もある。

カクテル「スティンガー」ケイティ「クリーム・デ・メントは1/3 で、砕いた氷を。よくシェイクして」。マイクが飲んでいるのは「テキーラ」である。

2020/04/28

2020/04/28

90点

購入/DVD 
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一風変わった雰囲気のサスペンス映画の佳作

リチャード・ウィドマーク&ジェーン・グリアの主演でサスペンス映画、と知ったら観ないわけにいかない!
これほどハラハラドキドキさせてくれるサスペンス映画は久しぶり。
リチャード・ウィドマークは他作品でカラー映画を何本か観たことあるが、ジェーン・グリアのカラー作品は初めて。実に綺麗。もちろんモノクロ映画でも『過去を逃れて』など綺麗だったが、色彩豊かなサスペンス映画も良いもの。

サスペンス映画では都会を舞台にしたものが多いが、本作はメキシコの田舎町とジャングルが舞台となっていてユニーク。
このジャングルが出口の無い密閉空間のようになる中、男女二人はマンハントされることになり逃げる逃げる…。
「圧倒的に不利な条件で、二人は逃げ切れるのか?」がサスペンスを盛り上げる。

物語は、失踪した売れっ子作家ラティマー(リチャード・ウィドマーク)を探して記事にしようとする女性記者ケティ(ジェーン・グリア)は、メキシコの田舎町で彼を見つけるが、マスコミ嫌いの彼に女性記者は身分を明かさずに接近。二人には信頼関係が生まれる。
ラティマーは愛していた妻を友人に奪われてペンを折ったことを知り、ケティは彼の記事を書くのを止めることにした。ケティはニューヨークに帰ろうとする。
田舎町なので、車でアカプルコの飛行場に辿り着くことは困難なので、ラティマーがケティをアカプルコの空港まで自家用機で送って行くことにする。
しかし、ケティが使っていたメモ帳はペンがくっ付く磁石タイプのものであり、それを飛行機の操縦席付近に置いたので、磁石が狂って、自家用機は燃料切れ。ジャングルの真ん中に不時着する。
彼らを助けてくれた男二人は、密林の中に家を建てて住んでいるが、怪しい雰囲気。考古学の研究のため…という割には考古学の本は無い。更に、不時着したラティマーの自家用機が忽然と消えている。外部の世界とは隔離されていると言いながら、二人の男は自家用機を持っている…などなど。
ラティマーは屋敷を探って、怪しい雰囲気の男の正体を知るが、彼らはナチス残党だった。それを知ったラティマーとケティは危険を察してジャングルの中へ逃げ込むのだが、ナチス残党は猛犬とともに男女二人を抹殺するために追いかけてくる……二人は逃げ切れるのか?

ハラハラさせるサスペンスだけでなく、ラティマーとケティの恋心が離れたり戻ったりとラブストーリーも盛り込んだ実に面白い映画だった。
一風変わった雰囲気のサスペンス映画の佳作と言えよう。

(※)最後に、こうした佳作を初DVD化してくれたことに感謝!

2019/09/06

2019/09/06

78点

購入/DVD 
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リチャード・ウィドマーク、ジェーン・グリア主演のメキシコを舞台にしたアクションサスペンス。ジョエル・マクリー、フェイ・レイ主演のマンハントサスペンス「猟奇島」(32)のリメイク(2回目)である。
妻を失ってから書けなくなり失踪した作家のウィドマークが、彼を探しにきた記者のグリアを連れて、南米のジャングルでナチスのスパイ残党から逃げまくる・・。
まだ若々しいウィドマークのサバイバルアクションあり、美女とのロマンスありという、ファンにとっては貴重な美味しい作品だ。しかし60年後の今となっては需要が少ないのか邦版DVDはなく、独版DVDで鑑賞(英語字幕あり)。なかなか見応えある良作だと思うんだけど・・。

1962/07/16

2016/09/29

55点

映画館/秋田県 
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B級の王道をゆく

密林の真っ只中に不時着した男女二人。謎の三悪人が現われ、展開はサスペンスムードに突入する。
この登場人物を見ても、おおよそのドラマの落ち着き先は予見できるが、期待を裏切らない進行をする。
いつも悪役が似合うリチャード・ウィドマークだが、本作のようなロマンスがらみで、少しにやけた表情も味がある。