卒業(1967)

そつぎょう|The Graduate|The Graduate

卒業(1967)

amazon
レビューの数

80

平均評点

76.7(548人)

観たひと

893

観たいひと

58

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1967
公開年月日 1968/6/8
上映時間 106分
製作会社 M・ニコルズ/L・ターマン・プロ
配給 ユナイト
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

チャールズ・ウェッブの原作を、カルダー・ウィリンガムとバック・ヘンリーが脚色、「バージニア・ウルフなんかこわくない」のマイク・ニコルズが監督した悲喜劇。この作品で、マイク・ニコルズは、67年アカデミー監督賞を獲得している。撮影はロバート・サーティース、主題曲をポール・サイモン、そのほかの音楽を、デーヴ・グルーシンが、担当している。出演は、「奇跡の人(1962)」のアン・バンクロフト、ブロードウェイ出身のダスティン・ホフマン、TV出身で「シェナンドー河」など、2、3の作品に出演しているキャサリン・ロス、他にウィリアム・ダニエルス、マーレイ・ハミルトンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

学問でもスポーツでも、賞という賞を獲得して、ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は大学を卒業したが、それがなんのためなのか、彼は疑問を感じ、将来に対する不安でいらだっていた。だが、そんなベンジャミンの心も知らず両親は盛大なパーティーを催した。口先だけのお世辞やへつらいにいたたまれず部屋に逃げこんだベンジャミンを、ロビンソン夫人(アン・バンクロフト)が追いかけてきた。彼女は、強引にベンジャミンを家まで送らせ、決して誘惑してはいないなどと口ではいいながら彼の前で裸になって、彼を挑発した。ちょうどそこへ、ロビンソン氏が帰ってきたので、その場は何事もなかったが、この誘惑はベンジャミンにとって強い刺激となり、数日後、彼は自分の方からデートを申し込んだ。こうして2人は、しばしばホテルで会うようになった。だが、この2人の関係は、ロビンソンの娘エレーヌ(キャサリン・ロス)が学校休みで戻ってから、大きくくずれていった。両親の勧めで、初めはいやいやながらエレーヌとつき合ったベンジャミンだが、その可憐さ、清純さに次第に本気で愛するようになった。娘の恋に嫉妬したロビンソン夫人は、ベンジャミンに娘とつき合ったら、自分との関係をバラすと脅迫した。しかし、この脅迫も、ベンジャミンをさらに激しい恋にかりたてるばかり。ついにロビンソン夫人は捨身の妨害に出て、ベンジャミンとの関係を明らかにした。ショックを受けたエレーヌは、学校へ戻った。そのエレーヌをベンジャミンは追った。だがそこは、ロビンソン夫妻が娘と結婚させようとしているカールという青年がいた。それでもベンジャミンは、エレーヌを追ったが、とうとうエレーヌとカールの結婚式が挙行されることになった。式は進み、クライマックスに達した時、ベンジャミンが飛び込んできた。両親や参列者を押しのけると、彼は花嫁を盗み出し、通りかかったバスに飛び乗った。バスは永遠なる結婚の幸福へと走り去った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2011年9月下旬特別号

第二回 午前十時の映画祭:「卒業」「真夜中のカーボーイ」

1968年5月下旬号

新作グラビア:卒業

外国映画紹介:卒業

2019/01/31

80点

選択しない 


十字架を閂に!!

1967年制作の「卒業」。言わずと知れた、アメリカンニューシネマ代表作の一つ。サイモン&ガーファンクルの名曲もあまりにも有名ですね。私なぞが今さら言うべきことはないのですが
ラストで、ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)が結婚式中のエレイン(キャサリン・ロス)を教会から連れ去るとき 閂代わりに十字架を扉に差し込んで追っ手を阻みましたね。あれ、凄いシーンだとつくづく思います。他ならぬ十字架を「道具」として、しかも乱暴かつ「インモラル」な行為の道具として、ちょうどいい物があったとばかり使う。「ピューリタンが造った国家」たることがアイデンティティでもあろう、敬虔なクリスチャンが多数いる国の映画で。(ニーチェ「神は死んだ」とも相通じるのかどうか?)

詮ない空想ですが、もしもあの教会がカトリックだったとしたらとフト思います。十字架に磔されたキリストが目に入って 少なくとも躊躇したのでは?と。まあ、プロテスタントたることがあのストーリーの「言われざる前提」なのでしょうけど。

「不倫の中でもとりわけインモラル」と言えそうな不倫、そもそも教会で結婚式中の花嫁を〜。という「卒業」のような映画があり得たのは 既成秩序への異議申し立ての嵐が世界で吹き荒れた60年代後半だからこそとも言えるのではないでしょうか。

ちなみに、同じくアメリカンニューシネマ代表作の一つ「俺たちに明日はない」(1967年)を観て私は映画好きになりました。

2019/01/12

2019/01/12

80点

レンタル 
字幕


現代なら差し詰め「ストーカー」映画?

ネタバレ

ようやく観ることができた。
皆さんもそうだと思うが、ラストシーンだけ知っていて、そこに至るまでの過程をまったく知らない人は、こと、この映画に関しては多くいらっしゃるのではないだろうか。
私もその1人であった。

さて、この映画の重大なポイントであるロビンソン夫人の行動は、もし私がもっと若い頃に観たならば、より奇怪なものとして捉えられたであろう。
しかし、齢を重ねてきたからであろうか、別の感じ方もできるようになった気がする。
それは、娘の若さに対する嫉妬というものが、理解できるようになったからであろう(本作では、それだけではなく、望まない妊娠によって、エレーヌが誕生したということも、影響しているのかもしれない)。
そして、自分を輝いている存在のまま置いておくだけでは飽き足らずに、より輝かせるために積極的な行動に出てしまうこともあるかもしれないということを、察することができるようになったからかもしれない(女性ではないので、その辺のところは、推測ではあるが…)。

一方で、ロビンソン夫人にもてあそばれる形となってしまった、ベンジャミン君は、若さゆえか、すべてが後手後手にまわってしまう。
それこそ、ロビンソン夫人の思う壺である。
しかし、そのロビンソン夫人の、教会でエレーヌが奪取されるときの憎々しい顔を見てみよう。
これこそ、新旧世代の交代劇である。
そして、ベンジャミン君がロビンソン夫人に与えた、最大の仕打ちであり、かつ、ロビンソン夫人の敗北を意味するのである。

それにしても、ベンジャミンがエレーヌを追いかける部分は、いまなら「ストーカー」であるといっても過言ではない。
エレーヌもよくベンジャミンに着いていったものであると、感心してしまった。
これは、私が年をとった証拠であろうか。

ウィキペディアにも、裏話が書かれているので、それを読めばより面白さが増すのではないかと、観たあとだからいえるのかもしれないが、そう感じている。

2018/10/10

2018/10/12

73点

選択しない 
字幕


観る年代により、快感度が全然違うやろな。

若い頃に観た時は。えーなこんなことされてみたい程度の軽い憧れまであったな、懐かしい感覚。

主役と同じ年頃の子がいる歳で久々観ると
社会への、親への従順と反抗のバランスが崩れる様や、その後の不安などが気になったり…冷静に観ている自分があった。

音楽の合わせ方がこぎみよい。

2018/09/01

2018/09/01

100点

テレビ/無料放送/BSテレ東(BSジャパン) 
吹替


BSジャパンの吹替版。

10回目の鑑賞。 

正味1時間35分。 約10分短縮。「4月になれば彼女は」切られる。マイ録画で補完。
   井上倫宏、石塚理恵、塩田朋子、小川真司、佐々木梅治の各氏ベテラン陣。
   まぁ安心して聴ける、(70年代のTBS吹替は・・・奈良岡朋子さんはOKだが、あとはペケ。)

   特に感じたところは・・・
     ベンとミセス・ロビンソンが、ベッドで話をしましょうと言うシーン。
     吹替えだと、ロビンソン夫妻がセックスレスとか、つっこんだ表現になっていた。

     歌の訳詞字幕は
      「サウンド・オブ・サイレンス」 〇
      「四月になれば彼女は」     X 歌自体がカットの為!
      「スカボロー・フェア」     ツーコーラスのみ!
      「ミセス・ロビンソン」     〇 (もともと僅かだが)

  なお、この吹替版は テレビ東京2000.12.24放送のもの。

2018/08/31

2018/09/01

100点

テレビ/有料放送/ムービープラス 
字幕


今も昔も、名作・・・。

 とっぱじめ、ベンの大学卒業祝いのパーティ。
 こんなことでパーティをやるアメリカ文化もすごいが、本人がいたたまれない気持ちになるのは当然だ。
 就職先が決まってれば、100人が100人、どこに就職した?と聞いてくるだろう。

 話の展開は早い。
 早速、ミセス・ロビンソンの誘惑である。
 彼女はもういい年で、思いのほかフケてた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここは、ロビンソン親父との会話。
 ミスター・ロビンソン「君はいくつになる?」
 ベン「20才で、来週21になります。」
 ロビンソン「最高の年齢だよ。できたら君の年に戻りたい。わかるか。若さは二度とない。」
    ロビンソン氏は、ベンの父の共同経営者。
    ロビンソン家とベンの家は、家族ぐるみの付き合いなのである。
 
 ミセス・ロビンソン「倍以上、年上の私が、あなたを誘惑すると思うの。」
  彼女はアル中であることを自ら告白する。旦那とは寝室は別だとか。大学の専攻は美術だったのを、ベンに「長いこと経って興味を失ったか・・。」と言われ「そんなとこ。」と言う彼女の哀しげなこと。
 演ずるアン・バンクロフトは、1931年9月生まれ。当時36才というところで、彼女にとっては、40過ぎの老け役ということになる。
 どちらにしろ、この情事が不道徳極まりないことは確かである。

 ベンついて、父親のセリフで「勉学を続けるんです。」とか「大学院はどうするんだ。」というものがある。
 このへんの状況は、今一つ明確でない。
 今の日本なら、大学3年から就活なので、ちょっと考えられないが、父がロビンソン氏と共同経営者ということだから家業を継ぐ・継がせるというのも選択肢にあったのかもしれない。

 そしてキャサリン・ロスの登場。
 ストリップに連れていかれて、屈辱の涙を流すカットが鮮やか。泣き始めるところを写さないのが、かえって唐突にもみえ、心を打つ。
   (横道に入るが、このストリップは強烈だな。
   ディーン・マーティンのサイレンサー・シリーズの第1作のタイトルのストリップといい勝負。シド・チャリシーも踊っとります。)

 後半、ベンが血液検査をエレーンにせまるシーン。
   「明日の朝、血液検査に行こう。」
   「無理やり、さらって逃げれば?」
   「それでいいの? わかった、血液検査のあとで。」
   「まず(カール・)スミスと話すわ。」
    スミスは、このあと婚約話が出る例の男。どこまで本気なんだか、冗談なんだか。
       でも伏線は、打たれていた!

 1時間45分30秒、歌はタップリあり、あっという間に見終わった。
 33年ぶり、9回目の鑑賞。(70年代の映画館で4回。)
 なお今回の、ムービープラスの放送は、歌詞が字幕で出てきていたので(けっこう珍しい)、
 他の日時のレビューに採録しました。
   ご興味があれば、みな100点で記録しましたので、どうぞ見てください。
 
 

2018/05/20

2018/05/21

78点

選択しない 
字幕


予想を裏切る斬新さが衝撃的

今更ながら初見。古典的なメロドラマ程度にしか思っていなかったので予想外の斬新な内容に驚き。ニートが不倫相手の娘のストーカーになって最後は式場から花嫁略奪と不道徳極まりない内容に唖然。映像も前衛的で情事の描写には唸らされた。これがアメリカン・ニューシネマなのか…。若気の至りで式場を飛び出したは良いがバスの後部座席であの表情。当時のアメリカの時代背景などを持ち出して説明されたら成る程となるが今の時代、正直ピンと来ない。音楽とラストシーンのインパクトだけで語られ過ぎの感もある。既成概念を壊してもやはりそこには不安が待ち受けている。閉塞感の中で彼等はどこへ向かうのか?