前作の『PART II』で、シロハタ(矢島健一)を殺して復讐を果たした次郎(木村一八)は、
仲間がいなくなって1人になり、
ガレージ(安岡力也)から彼に借りがある殺し屋エージェントのイタ靴(斉木しける)を紹介されるも、
次郎のエージェントになるのを断ったので彼を殺し、
彼が代わりに紹介したユキ(根岸季衣)と契約する。
イタ靴と契約していた殺し屋5人も、代わりにユキとの契約を望んだが、
次郎の方を選んだユキは、
対立関係の4人と、謎の5人目の殺し屋を殺す依頼を次郎にする。
----
思い直せば、殺し屋が主役のアクション映画だと、
地味で渋い作風になりがちで、
『PART I』での「殺し屋の団体どうしでの撃ち合い」の派手なアクションは、
ジャンル的には特殊なケースだったことになり、
『PART III』も『PART II』に続いて地味な展開になった。
それでも、原田眞人が監督に復帰して、
アングルや構図などが凝った映像も復活した。
根岸季衣が、
状況に応じて扮装を変えて別人のようになったり、
木村一八相手に、文学作品を引用した台詞を早口でまくしたてたりして、
面白い役になっていた。
残念なのは、
殺し屋4人の殺し屋っぽさが感じられず、
(山下容莉枝は、むしろ「サイコキラー」といった感じ)
おかげで「殺し屋どうしの対決」のアクションが見られなかった事。