緻密で静かな調査、大胆な謀略、裏切りと信頼、人に話せないスパイならではの悲しみ……。すべてが完璧に配置されて本当にパーフェクトな映画に仕上がっている。
英国諜報機関内の裏切り者(モグラ)を暴き出す。国を超えた巨大な陰謀と入り組んだミニマムな人間関係、ミステリーとしての完成度、スパイ映画史最高の大傑作。
複雑過ぎて1-2回程度では理解しきれないのだが、哀しみとロンドンの湿度を帯びた映像に飲まれるのだ。
上映権切れるため国内最終上映。たぶん5回目か6回目だけど過去一番良かった。良すぎて頭がぼーっとするくらい。
全編を覆うロンドンとスパイ組織、人の湿度。これはほんとにフィルム上映じゃなきゃダメだ。物語の面白さだけでも映画史に残るけど、それ以上に大きいのはあの映像の湿度と音楽なんだ。最後に新文芸坐さんありがとう