<イスラーム映画祭8>の上映作品。
上映タイトルは、「わたしはバンドゥビ」。
家にいたくない女子高生のミンソが出会ったバングラデシュ人の労働者カリーム。落とした財布をネコババしようとしたミンソをカリームが捕まえるという最悪の出会いだったが、警察署で再会してご飯を奢ってもらい、いつしか友だちに。しかし社会の風当たりは移民労働者には冷たく…
異なる境遇の二人を描くと日本でならもっと口当たりよく作りそうなところ、韓国インディーズの本作はかなりの辛味が効いている。しかし、日本の技能研修制度を引き合いに出すまでもなくアジア諸国からきた労働者への不公平が蔓延っているのは共通のよう。本作も容赦なく描きながら、それでも個人の関係には希望を残している。
上映後に、映画祭主催者から本作についての短いレクチャーがあり、タイトルの“バンドゥビ”とは女性の友だちを指すため、DVDタイトルの「僕たちはバンドゥビ」は誤りであること、カリーム役のマナブーブは、2011年に韓国に帰化し、今では映画会社の社長であり、本作の著作権所有者でもあるとのことでした。