公開は1974年、舞台は1936年。
オイルショックの不況下で、大恐慌の最中の時代の映画を作るというのは意図的なものなのでしょう。
ラグタイムの曲で軽快に始まる物語で軽妙。貧困層が仲間の復讐計画を軽やかに進行させるという、劇場を笑顔で出られるような映画です。
いまの三幕構成といった作法は関係なく、物語のきっかけとなる失敗以外は順調に進む(イントロ&調子に乗る、挫折、復活という構成ではない)わけで、これで問題なく楽しい。
愛嬌のあるポールニューマンと、好青年然としたロバートレッドフォードがずっと感じが良い。
いまみると、タイトルロールの出したや幕間のいれ方など、逆に新鮮に感じます。クリアすぎない映像や、やりすぎない演出やbgm、1930年代(を再現している?)の古めかしく乱雑な街並み。
現実の問題とリンクさせるとか、共感がどうとかいったことより、あくまでフィクションである物語を楽しくみてほしい、というつくりにリラックスしたムードを感じます。