オープニングのタイトル、水彩画っぽい絵に味がある。
コンメディア・デラルテ風仮面が2つ描かれ、撮影風景も登場する。タイトルでコレはお芝居ですよと明かしている。
シカゴに舞台が移るとこも、遠景はまんま絵なのだ。これもお芝居感を強調してる。
ちょっと残念なのは主役2人がカッコ良すぎること。ポール・ニューマンの登場はベッドと壁の隙間に挟まって顔をひん曲げて情け無い姿を晒す。頭髪も薄くなりかけてる。だがそれでもカッコいいのだ。本来ならもっとしょぼくれてるはずでは?さらにいけないのは、ロバート・レッドフォード。
もっとチンピラ風青臭さが必要なのに貫禄がありすぎる。
贅沢な文句だけどね。
なので主役2人よりもワキを固める人たちに惚れ惚れしちゃう。
まずはヒールとしてのロバート・ショー。絶品!その子分の潰れた鼻チャールズ・ディーアコップも印象的。ほとんど喋らないのに。
レイ・ウォルストンの競馬中継も楽しい。《天国と地獄》の沢村いき雄の江ノ電シークエンスを思い出した。
ハロルド・グールドが電信会社重役に化けるシークエンスで家族写真の妻役にキャスリーン・フリーマンがいるのも芸が細かい。ハリウッドの役者の層の厚さか。
総じてみんなで楽しんでゲームをやってる感が一番いいのかな。それが伝わってきました。