日本未公開に終わった、最恐・最強ディザスター・ムービー。
出だし、5分、10分見るつもりが、また、やめられなくなる。
もう、20回は見たろうか。
マイ・ベスト・ムービーである。
プロローグで、犯人は殺人決行後、テレビを消した。
しかしその直後の現場検証で、ヴァンチュラ警部は周りに聞く。「君が現場に着いた時にテレビはついていたのかね。」と・・・・。
今は、ガンガンにテレビが鳴っているのだ・・・。
《殺されているのに》被害者がつけたのだ・・・・という事が複数回見ると解かって来る。
こんな、一見どうでもよい?所に気をつかって演出してるところが、あちこちにあって110分、飽きさせない。
隠しコマンドのようなものである。
ダフ刑事がヴァンチュラ警部を、不要に驚かせる所も3回あり、ちょっとあきれてしまう、ここは監督のイタズラ心。
本作は未公開。
絶妙な倒叙法を使った脚本を、配給会社は嫌ったのだろうか。
破壊スペクタクルはあるものの地味な印象にとられたのか。
教会・イギリス王室に不遜な映画と、受け止められたか。
ともあれ、現在こうして完全版で見られるのは、映画ファン冥利に尽きる。
(しかもTBSの名吹替え付きのブルーレイである。)
PS. 劇中の、テレビ放送のアナウンスは、字幕では追っかけるのがキツイので、お好きな方はスティングレイ社発売のブルーレイの吹替え版を、一度は御覧になるのをお薦めする。
テレビのアナウンスにも、いろいろ伏線が張り巡らされているのだ。
これも聞き逃せない。
(オリジナルはヴァンチュラの声は、英語役者によって吹き替えられている。
吹替え版では、森山周一郎氏の吹替えも楽しめますよ。
もち武藤礼子氏の美声も。)
まったくの余談だが、わが愛する「女王陛下の007」原版では、中盤の40分ボンドが変装して他人に成り済ます部分を、ジョージ・レーゼンビーでない役者によって、吹き替えられてしまった。レーゼンビーは怒ったらしい。
当然であろう。
彼が1作で降ろされたのには色々、伏線があったのである。
脱線ついでに・・・。ボンドガール、ダニエラ・ビアンキ、ウルスラ・アンドレス、皆オリジナル原版からして吹替らしい。
英語が苦手だった?