スケアクロウ

すけあくろう|Scarecrow|----

スケアクロウ

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レビューの数

31

平均評点

75.9(209人)

観たひと

392

観たいひと

39

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基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1973
公開年月日 1973/9/22
上映時間 112分
製作会社 ワーナー映画作品
配給 ワーナー映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ヒッチハイクでアメリカ大陸を横断する2人の男の友情を描く。製作はロバート・M・シャーマン、監督は「哀しみの街かど」のジェリー・シャッツバーグ、脚本はギャリー・マイケル・ホワイト、撮影はビルモス・ジグモンド、音楽はフレッド・マイロー、編集はエヴァン・ロットマンが各々担当。出演はジーン・ハックマン、アル・パチーノ、ドロシー・トリスタン、アン・ウェッジワース、リチャード・リンチ、アイリーン・ブレナン、ペニー・アレン、リチャード・ハックマンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

マックス(ジーン・ハックマン)とライオン(アル・パチーノ)が出会ったのは南カリフォルニアの人里離れた道路であった。マックスは6年の懲役を終えて刑務所から出てきたばかりだった。洗車店を始めるためにピッツバーグへ向かう途中、ちょっとデンバーに立ち寄って、たったひとりの肉親である妹コリー(ドロシー・トリスタン)を訪ねてみるつもりだった。ライオンの方は、5年ぶりに船員生活の足を洗って、デトロイトに置き去りにしたままの妻アニー(ペニー・アレン)に会いに行くところだった。今年5歳になる子供がいるはずだが、男か女さえも知らなかった。その2人は知り合ったとたん気が合った。こうして2人はコンビを組み、洗車屋を始めるために旅をする事になったが、途中、まずデトロイトとデンバーでのそれぞれの用事を済ませる事に相談がまとまった。トラックや汽車を乗り継いでデンバーに着いた2人は早速コリーを訪ねたが、そこで一緒に生活していたフレンチー(アン・ウェッジワース)という女にマックスはすっかりいかれてしまい、ライオンもコリーが気に入った。意気投合した4人は、これからずっと行動を共にしようという事になった。そのためにはまずマックスがピッツバーグの銀行に預けてある金を、ライオンと一緒に引き出しにいく途中、ライオンの妻のいるデトロイトに寄ればいい。ほんのひとときの別れだけれども、お別れパーティを盛大にやろうという事になり、ドンチャン騒ぎが始まった。そのことが原因で町の連中と喧嘩になり、マックスとライオンは30日間の強制労働を課せられた。それを終えると、2人は連れ立って目的地へ急いだ。ようやくたどりついた家の前で、まず電話をしてからと彼は公衆電話へかけ込んで彼女を呼んだ。だが、なつかしさと期待にあふれる彼の気持ちは一瞬にして吹き飛ばされた。アニーは5歳になろうとする男の子の顔を見ながら、出産直前に階段から落ちたために子供が死んで生まれてこなかった事、洗礼を受けていないその子は地獄に落ちたまま永遠に天国へは行けないだろう、そして自分は間もなく再婚すると大声でまくしたてた。それがアニーの悲しい嘘である事をライオンは知る由もない。電話を切ると、ショックを隠して、わざと明るくボックスを飛び出し、表で待ち構えていたマックスに生まれた子供は男の子であった事、しかし女房はすでに再婚しているので会うわけにはいかない事などを話して聞かせた。2人の行く先はもはやピッツバーグしか残っていなかった。ライオンの様子がおかしいのにマックスが気づいたのはその時だった。公園の大きな噴水のそばで子供たちと遊んでいたライオンは、その中の1人をいきなり抱き上げると、氷のような冷たい水の中にザブザブ入って行った。あわてたマックスが、彼を水の中から連れだした。かけつけた車で病院に収容されたライオンは正気に戻るまで当分の間精神療法が必要だという医者の診断であった。その時、マックスの心が決まった。洗車屋を始めるために貯金した金をそっくりそのまま親友の治療費につぎ込もうと。もうライオンとは永久に離れまいと。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2005年9月上旬号

DVDコレクション:第211回 「スケアクロウ」「ナイトムーブス」

1974年8月下旬号

映画批評:キートンのマイホーム/スケアクロウ

1974年2月上旬決算特別号

特別グラビア 外国映画ベスト・テン:スケアクロウ/ジョニーは戦場へ行った/ブラザー・サン、シスター・ムーン/ジャッカルの日/ポセイドン・アドベンチャー/マクベス/探偵-スルース-/激突!/L・B・ジョーンズの解放/ラストタンゴ・イン・パリ

特別グラビア 読者のベスト・テン 外国映画:ジョニーは戦場へ行った/スケアクロウ/ポセイドン・アドベンチャー/ジャッカルの日/フォロー・ミー/探偵-スルース-/ブラザー・サン、シスター・ムーン/ゲッタウェイ!/ロイ・ビーン/激突!

1973年10月上旬秋の特別号

外国映画紹介:スケアクロウ

1973年8月上旬号

グラビア:ジェリー・シャッツバーグのスケアクロウ

ワイドディスカッション 「スケアクロウ」とワーナー映画綜合研究特集:双葉十三郎×小野耕世×河原畑寧×出目昌伸×黒井和男

シナリオ:スケアクロウ

2016/11/29

2016/11/29

71点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


雰囲気は良いが、ちょいと物足りない
アメリカだとあんなに簡単に旅仲間になるんかね

2016/07/30

2016/08/29

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


余韻残るロードムービー

見終わった後に、改めて冒頭のマックス(ジーン・ハックマン)とライアン(アル・パチーノ)の出会う「丘」のシーンを見直してしまうほど、余韻が残るロードムービー。

2016/08/14

2016/08/16

80点

レンタル 


最後のマッチをくれたから

ジーン・ハックマンは笑える。
眼鏡で小太りでけんかっ早くて、脱いでも脱いでもシャツを着ている。
枕の下に靴を敷いて寝る。
「何度も裏切るなよ」「自分の計画は完璧だ」といっているわりに、
妹からは「兄は抜けている」と心配されている。

「なぜ俺は信用してくれるんだい」「最後のマッチをくれたから」。
こういうのは本当かもしれない。

2010年

2016/08/01

100点

テレビ 


ラストに映画のすべてがある

6年の刑期を終えたばかりのマックス(ジーン・ハックマン)と、5年の航海を終えたばかりの元船員ライオン(アル・パチーノ)との友情を描くロード・ムービー。アメリカン・ニューシネマの傑作の一本と言われる作品です。

小高い砂丘を下りてくるマックス(ハックマン)。鉄条網にひっかかって苦労し、最後の斜面を滑り落ちる。それを木の陰から見守るライオン(パチーノ)。「大丈夫か?」と声をかけるライオンを無視して、マックスが通り過ぎた先には、画面奥に伸びる一本道と風の吹きすさぶ音だけ。

2人は道路の両脇に分かれて、競うようにヒッチハイクするが、どちらも車を捕まえられない。やがて煙草に火を点けたいマックスにライオンが火を貸して、2人は打ち解ける。

この冒頭の出会いのシーンがとにかく大好きなのですが、道路の両脇に陣取った2人の姿のカットバックと、一本道をとらえた長回しのショットの中で、2人の仲が変化していく…。ジグモンドのカメラが素晴らしく、アメリカの広大な土地に伸びる一本道には、もうそれだけで心を揺さぶるものがあります。

翌朝、小型トラックの荷台で揺られる2人。ここで流れる音楽(多分「スケアクロウ」のメインテーマ)がまた良いです。2人の旅は始まったばかり!

マックスはライオンに「2人で商売しないか?」と持ちかける。マックスは刑期中に貯めた金を元手にピッツバーグで洗車場をやる計画だった。ライオンはOKしたが、まず、子どもが生まれる前に別れた妻に会うためデトロイトに行くと言う。ライオンは5歳になるはずの子供へのプレゼントを持ち歩いていた。デンバーに住むマックスの妹に会ったあと、2人はデトロイトに向かう。

怒りっぽく他人を信用しないマックスと明るくお調子者のライオン。2人は意気投合し、旅で出会う人々や出来事を介して、友情は次第に深まっていく。

映画後半。デトロイトに到着した2人。ライオンは見なりを整えて妻の住む家に行くが、怖気づいて直接訪ねることができず、まず電話をかけることにした…

このあと、電話の内容にショックを受けたライオンが、公園の噴水で奇行に走る、悲しくてやり切れないシーンがあるのですが、10年前に観たときはそこが辛くて辛くて衝撃的で、自分の記憶の中では、映画はこのシーンで終わってしまっていました。

ところが観直してみると、このあとに素晴らしいラストシーンがあるのですね。マックスがピッツバーグ行きの往復切符を買うラストシーン。ライオンへの友情に満ち、ユーモアと希望が込められていました。この場面を忘れていたなんて!ここに映画のすべてがあるような気がします

ぜひご覧ください。

2016/07/16

2016/07/16

80点

テレビ/有料放送/衛星劇場 
字幕


地味だが

70年代の名作。劇場で見て以来の再見。派手な見せ場はないが、ジーン・ハックマンとアル・パチーノの演技がジワリと沁みわたる。派手な活劇に飽きた時に是非とも見たい作品だ。

2016/07/09

2016/07/16

80点

選択しない 


印象的なラストシーン

ネタバレ

 凸凹コンビの対照的な二人のロードムービーだけど、この映画を見るとどうしても制作された70年代という時代の閉塞性を感じないわけにはいかない。50,60年代と輝かしく発展してきた米国社会のベトナム戦争の混迷に象徴される行き詰まり感。そんな時代の息苦しい空気がこの社会の底辺で喘ぐようにして生きている二人に象徴されているような気がしてならない。
 マックス(ジーン・ハックマン)は短絡的ですぐ暴力に走る男で国の暴力的な側面が表象され、一方相方のライオン(アル・パシーノ)はそんな彼を何とか暴力から遠ざけようと気配りをする男、つまりはブレーキ役を務めている。自らをスケアクロウのように笑いの対象にさせ気を散らせようとする優しい男。その気配りに国の良心の部分を象徴させ二人のつかず離れずの関係を描き出す。
 悲しいのは気配りをするライオンが終盤にきて破綻してしまうこと。ただライオンという相棒を喪ったことで初めてマックスの内心に変化が生まれる。それを映画的に見せたラストの切符購入のシーンが印象的。靴の底からなけなしの紙幣を取り出し、切符を買うマックス。怒りの矛先をどこにもぶつけることができず、ただ靴を叩きつける姿にどうしてもこの時代の澱んだ空気を感じてしまうのだ。