愛と欲望 ミラノの霧の中で

あいとよくぼうみらののきりのなかで|A casa nostra|A casa nostra

愛と欲望 ミラノの霧の中で

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レビューの数

3

平均評点

71.5(4人)

観たひと

5

観たいひと

0

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 イタリア
製作年 2006
公開年月日 未公開
上映時間 101分
製作会社
配給 オンリー・ハーツ
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

現代のミラノを舞台に、都市に生きる人々の諸相を浮き上がらせた群像劇。イタリア財界の大物・ウーゴの不法取引を追う女性警察官のリータを軸に、ウーゴの妻や愛人、殺人歴を持つ男・オッテロ、娼婦ビアンカらのエピソードが絡み合っていく。【スタッフ&キャスト】監督・脚本・原案:フランチェスカ・コメンチーニ 監修:ジャンニ・バルバチェット 脚本:フランコ・ベルニーニ 出演:ヴァレリア・ゴリーノ/ルカ・ジンガレッティ/ジュゼッペ・バッティストン/ラウラ・キアッティ/ルカ・アルジェンテロ

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2018/04/01

2018/05/09

77点

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字幕


漂うような群像劇

細かなエピソードが盛りだくさんで、前半はストーリーを追うのに少し苦労しました。霧の中を行くような物語展開。そして、概して静かに進む物語の中で、徐々に霧が晴れ、いろいろな階層の人々の行動と思惑が交錯し、我々の家であるミラノを形作っていく。そんな映画です。後半の展開は見事で、その中で、時々俯瞰され、象徴的な場所が映し出されるミラノ。これが私たちの家、ということでした。

静かで、何がどう解決したか解らないような群像劇ですが、個々の人々の描き方がとても秀逸です。盛りだくさんの美しい一つ一つのエピソードから、そのパーツが美しく嵌っていく様に、しみじみとした感興を感じました。そして、時折挿入される、ヴェルディの椿姫の旋律。あまり報いのないこの話の展開に大変マッチしていて、心に残りました。

一番の美人役は、エロディ役のラウラ・キアッティ。主役のヴァレリア・ゴリノは、ヴェネツィアで女優賞受賞の名女優兼監督。一番印象に残ったのは、この映画が唯一の出演作と思われる、クリスティナ・スキーウなんですが、エピソードが解りやすいということもありますが、五里霧中の中一番オテロとビアンカの筋が追いやすかったからでしょうか。ちょっと崩れた哀感のある演技は良かったと思います。

2018/01/13

2018/01/14

70点

選択しない 


頂上から底辺までの群像劇

ネタバレ

 美しい街、ミラノを舞台にして複数の人物が絡み合う、それこそタイトル通りの愛と欲望の群像劇だった。それぞれのエピソードが何の説明もなく並行して語られていくので、最初はややとっつきにくく、物語がどこに向かっているかがわからず、やきもきさせられる。徐々に人間関係が分かり出す中盤以降が見どころだろうか。
 違法な商取引をしているらしい財界の黒幕ウーゴと彼を捜査している財務警察リタのサスペンスタッチなストーリーを軸に、ルーマニア人の娼婦と元殺人犯の男との恋、脱税を指摘され慌てる大学教授と難病を抱えた妻との愛、ウーゴの愛人である美人モデルとスーパーで働く夢見がちな男との触れ合いなどが綴られる。ことさら劇的なことが起こるわけではないけど、社会のそれぞれの階層をうまく連結させてダイナミックな構成にしてみせる脚本はなかなかのものだと思う。それぞれの登場人物の揺れる心情を巧みに捉えたカメラも秀逸だと思う。監督は「ブーベの恋人」のルイジ・コメンチーニの次女とのこと。演出のうまさは父譲りか。未公開作品ながら拾い物の群像ドラマでした。

2013/04/19

2014/10/10

73点

レンタル/DVD 
字幕


A CASA NOSTRA

シリアスな群像劇です。

ハリウッド的な派手さはなけど、味のある、いい映画だったと思います。

が、悪く言えば、見せ場がなく、淡々としていて、面白味に欠ける。

最後、一同が、すれ違い、少々、哀しい結末で終わる。

原題『A CASA NOSTRA』(私たちの家)