ビガーザンライフ 黒の報酬

びがーざんらいふくろのほうしゅう|BIGGER THAN LIFE|BIGGER THAN LIFE

ビガーザンライフ 黒の報酬

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レビューの数

3

平均評点

78.8(12人)

観たひと

17

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1956
公開年月日 未公開
上映時間 95分
製作会社
配給 紀伊國屋書店
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ゴダールやヴェンダースら当代を代表する監督からの尊敬を集める天才監督、ニコラス・レイの代表作。副作用が不可避な新薬投与を通し、危険なものでも必要ならば限られた範囲で使用しなければならないという矛盾を社会批判を込めて提議する。【スタッフ&キャスト】監督:ニコラス・レイ 製作・出演:ジェームズ・メイソン 脚本:シリル・ヒューム 音楽:デヴィッド・ラクシン 出演:バーバラ・ラッシュ/ウォルター・マッソー/ロバート・サイモン

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2023/03/01

2023/03/01

90点

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製作ジェームズ・メイスン、監督ニコラス・レイ

16年ぶり2回目の鑑賞。

なんのかんの、カルト視されてるニコラス・レイ。
いまいち、その真価を認識出来ないでいる私だが、この劇場未公開作品はすごい。
注意:以下は未見の方は読まないことをお勧めします。
あまりにも意外な展開なので。
原題は「並外れた存在」の意味。



初回鑑賞の時は、その物語のとっかかりの部分で、引っかかったのだが・・・。
前回にも増して、強烈なサスペンスを堪能した。
どこにでも見かけるアメリカの中流家庭の平和な光景が。
薬のもたらす副作用が、恐ろしい展開に。
その原因への疑問は置いといて、このサスペンス・スリラーの演出の怖さは桁外れだ。
恐怖の対象が、夫であり父であるという怖さ。
製作・主演のジェームズ・メイスンの迫真の演技。
その若き妻をけなげに演じるバーバラ・ラッシュの演技。
子役も上手いし、ウォルター・マッソーも脇を支える。
マッソーは映画デビューの翌年。
脚本のひとりは、007の立役者リチャード・メイバウムだ。

鏡を使った演出も強烈だし、モノクロのフィルムノワールの影の演出を見事にカラー・シネマスコープに再現させた。
聖書さえ恐怖演出のアイテムに使われる。
最後のアクションシーンに付けた音楽(つけっ放しのテレビの場違いな音楽がそのまま劇伴となる!)のアンバランスな効果もすごい。
ここはフリッツ・ラングの「外套と短剣」を思い出した。

20世紀FOX映画。
よく、こんな変な?企画にゴー・サインが出たものだ。

2022/10/26

2022/10/26

100点

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ニコラス・レイ監督の大傑作!

これは物凄い映画だった。
天才監督ニコラス・レイの大傑作!

陰気な顔の小学校教師、彼の家庭は田舎の平凡な中流階級、彼の妻と息子、そうした風景を鮮やかなカラー映像で描きながら、世の中に対する彼の嫌悪感をあらわにする「神は間違っていた」という言葉を口にする。
そんな男を顕著に表現したのが「妻が壊した鏡に映る男の姿」は、まさに「その男は壊れているという表現」につながる名場面。

こうした男を演じたのはジェームズ・メイソン、彼の妻はバーバラ・ラッシュが演じて、脇をウォルター・マッソーらが固める。

難病に侵されて副作用の顕著な試薬を飲み続けるしか生存の道が無い男を描くことで、依存体質を持つ中流階級への痛烈な批判を描くとともに、神を否定することで自らを正当化ながら息子を殺したら将来の悪を排除することになると考える不気味さは、他の映画では見られない深淵なテーマではなかろうか。

2006/10/27

2014/01/15

80点

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カルト監督たる所以。

2014年現在、カルト視されてる一人、ニコラス・レイ。
そのレイの代表作がこれだ。
こんなストーリーは見たことがない。
ジェームズ・メイスンの迫真の演技も凄いです。
なんでも見てやろうという人、必見です。