十二人の怒れる男(1957)

じゅうににんのいかれるおとこ|12 Angry Men|----

十二人の怒れる男(1957)

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レビューの数

95

平均評点

83.8(708人)

観たひと

1152

観たいひと

116

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1957
公開年月日 1959/8/1
上映時間 97分
製作会社 オリオン・ノヴァ・プロ映画
配給 ユニオン提供=松竹セレクト配給
レイティング
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「女優志願」のシドニー・ルメットが監督したレジナルド・ローズのTVドラマの映画化。場所を1室に限定して、12人の陪審員によるある事件の審議が描かれる。脚色はローズ自身、TV劇の演出もルメットがあたった。撮影は「波止場」のボリス・コーフマン。音楽ケニョン・ホプキンス。出演するのは「ワーロック(1959)」のヘンリー・フォンダ、「暗黒街の女(1958)」のリー・J・コッブ、エド・ベグリー、E・G・マーシャル、ジャック・ウォーデン、マーティン・バルサム、ジョン・フィードラー、ジャック・クラグマン、エドワード・ビンズら。製作ヘンリー・フォンダとレジナルド・ローズ。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ニューヨークの法廷で殺人事件の審理が終わった。被告は17歳の少年で、日頃から不良といわれ、飛び出しナイフで実父を殺した容疑だった。12人の陪審員が評決のため陪審室に引きあげてきた。夏の暑い日で彼らは疲れきっており、早く評決を済ませ家に帰りたがっていた。第1回の評決は11対1で有罪が圧倒的、しかし、判決は全員一致でなければならなかった。無罪は第8番(ヘンリー・フォンダ)ただ1人。彼は不幸な少年の身の上に同情し、犯人かもしれないが有罪の証拠がないといった。第3番(リー・J・コッブ)が証拠を読みあげた。殺人の行われた部屋の真下に住む老人が、当日の夜、少年が“殺してやる!”と叫んだのを聞いた。その直後、老人は逃げていく少年の姿を廊下でみかけた。警察は被害者の胸に飛び出しナイフが刺っているのを発見した。逮捕された少年はその時間に映画を見ていたという。だがその題名は思い出せなかった。第10番(エド・ベグリー)は殺人現場の向う側に、高架鉄道をはさんで住んでいる婦人が、折から通過した回送電車の窓越しに、犯行を目撃した事実を指摘した。第6番(エドワード・バインス)は親子の仲が日頃から悪いことを重要視した。これに対し第8番はこれらの証言にも、万が一間違いがあるかもしれないと反駁した。陪審員たちは凶器のナイフを再検討した。被告はナイフを買ったことは認めたが、落としてなくしたという。警察は形が特別なもので、被告のものが凶器だと主張した。第8番は同形のナイフを自分のポケットから取り出した。この効果はあった。2度目の評決で第9番目(ジョセフ・スウィニー)が無罪に変わった。味方を得た第8番は、証言の不確かさを次々と反駁していった。第11番(ジョージ・ヴォスコヴェク)は少年が犯人なら、なぜ捕まるとわかっている自宅に帰ったのかと疑った。3回目の評決がとられた。無罪が4人に増えた。第2番(ジョン・フィードラー)が傷口のことにふれた。第5番(ジャック・クラグマン)は飛び出しナイフなら傷口の角度が逆だという。第8番の科学的な分析と、粘り強い説得で、第7番(ジャック・ウォーデン)、第1番(マーティン・バルサム)と第12番(ロバート・ウェバー)が無罪の側についた。いまだに有罪を主張するのは頑固な第3番と、第4番(E・G・マーシャル)と狂信的な第10番だけ。その時、第9番は第4番のかけている眼鏡から思いつき、証人の女が近眼で、彼女の証言は信ぴょう性に欠けると指摘した。有罪は第3番だけになった。彼は自分の意見を述べた。だがそれは、被告の少年を自身と不仲の息子に重ねた個人的な恨みであることが露呈し、遂に彼は敗北を認めた。評決は全員一致で無罪となった。外に出た12人は、互いの名前も知らずに、夕立のやんだ街の中へと散っていった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2011年6月上旬号

第2特集 追悼 社会派映画の巨匠 シドニー・ルメット:ルメットが社会に問いかけた11本「十二人の怒れる男」「質屋」「未知への飛行」「丘」「セルピコ」「狼たちの午後」「ネットワーク」「プリンス・オブ・シティ」「評決」「Q&A」「NY検事局」

2024/04/26

2024/04/26

77点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/購入/テレビ 
字幕


13人目としていた気がします。

まるで舞台劇のような内容でしたが、男たちから溢れ出てくる熱が伝わってきて、さらにどんどん高まっていく部屋の暑さまでもが感じられるようになり、気付けば こちらまで汗をかいてしまいそうなくらいに濃密な時間を過ごしていました。
13人目として、あの部屋にいたような気がします。

2024/03/16

2024/03/17

-点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 
字幕


ヘンリー・フォンダ

『12人の優しい日本人』をまた観たくなった。この場面、絶対に再現してたよな〜、とか、逆方向?から楽しく鑑賞した。
陪審員が全員白人男性ってのは、私も若い頃なら何も思わなかったな。今は時代をよく表してると思うけど。

2023/09/07

90点

選択しない 


会話劇の傑作

ほぼ全編、陪審員室での会議だけのドラマだが緊張感があり全く飽きさせない。陪審員は、それぞれ番号で呼び合うが会話を通して各人の性格や生活、置かれている状況等キャラがはっきりしていくのが見事。八番の論理的な意見で少しずつ無罪が増えていく過程にゾクゾクする。ラスト、全員で無罪を採決する場面は感動的で、お互い名前も告げずに別れていくのも素晴らしい。ヘンリー・フォンダの名演が光る。

2023/07/26

2023/07/27

90点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
吹替


「殺人容疑をめぐる白熱の追究!推理ドラマの名作!」

有名な作品だが初見。
内容まったく知らずに観賞。
密室劇のお手本のような作品。
12人すべての個性を生かした素晴らしい演出。

2023/07/24

2023/07/24

98点

購入/VHS 


久々に見ましたやはり傑作だ

この映画は佳作座で見て文芸座で見てビデオを買って見て、スターチャンネルで放映していたので見てかなり何回も見てますね。ヘンリーフォンダの正義感とは対照的な演技をするリーJコップの功績がこの映画を傑作にしたと思います。私生活ではヘンリーフォンダとリーJコップは大の仲良しなんですよね。そういうこともあって息の合う芝居ができたんでしょう、

2022/04/14

2022/04/14

85点

購入/DVD 
字幕


文句のつけようのない面白さ!

ただ、今回は吹き替えで見れば良かったかも。スクリーンに映っている人以外のセリフがよく入ってくるが、オリジナル音声だと誰が喋っているのかよくわからない時がある。
アップの使い方が見事だし、落ち着いたカメラワークが気持ち良い。抑制的な音楽も実に効果的。
11番が好き。