米国の田舎町リヴァートン。
連続殺人鬼リヴァートン・リッパーが州内を震撼させている。
彼は7つの人格を持っており通常は怪しい人物ではなく正体は掴めなかったが、警察は自宅を突き止めた。
逮捕に向かったが、彼に致命傷を負わし、逮捕したかにみえたが、搬送される救急車に火をつけ、森に逃げ込んでしまった。
そのとき、「いつか今日まれた子どもを7人殺してやる・・・」と言い残していた。
それから16年。
あの日に生まれた7人の子どもたち(リヴァートン・セブンと呼ばれる)も16歳になったが、若者のあいだでは、その日はリッパーズ・デイと呼ばれて、ある種の肝だめし的なイベントが行われていた。
そして、その夜、リヴァートン・セブンのひとりが殺されてしまう・・・
といったところからはじまる物語。
それから16年・・・といったところからは、いわゆるスラッシャームービー、連続殺人鬼ものなので、それほど目新しくない。
興味深いのは殺人鬼リヴァートン・リッパーの設定で、7人の多重人格であるとともに、殺人鬼の魂は誰かに引き継いでよみがえってくるという設定。
よみがえってくる・・・というあたりが肝で、原題は「MY SOUL TO TAKE」、わが魂は引き継がれる・・・というでも意味か。
出来上がった映画では、そのあたりがわかりづらくなっているのだけれど、同時収録されているボツになったオープニング、エンディングではそこいらあたりがよくわかるようになっている。
ただし、ボツになった理由も逆によくわかる。
ボツ・オープニングでは、リヴァートン・リッパーの魂が主人公に乗り移っていることを示唆するシークエンスがあり、ネタバレになってしまう。
ボツ・エンディングでは、生き残った主人公に殺されたリヴァートン・セブン6人の魂が集まるようなシークエンスがあるのだけれど、かなりわかりづらく、さらに米国で望まれるハッピーエンド的エンディングとは程遠い。
とはいえ、個人的にはボツ版の両方があった方が好みですね。