ハート・ロッカー

はーとろっかー|The Hurt Locker|THE HURT LOCKER

ハート・ロッカー

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レビューの数

126

平均評点

74.2(1010人)

観たひと

1651

観たいひと

88

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2008
公開年月日 2010/3/6
上映時間 131分
製作会社 Voltage Pictures=First Light Production=Kingsgate Films
配給 ブロードメディア・スタジオ(提供 ブロードメディア=ポニーキャニオン)
レイティング PG-12
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演ジェレミー・レナー SFC William James
アンソニー・マッキー Sgt. JT Sanborn
ブライアン・ジェラティ Spc. Owen Eldridge
レイフ・ファインズ Contractor Team Leader
ガイ・ピアース SSG Matt Thompson
デヴィッド・モース Colonel Reed
エヴァンジェリン・リリー Connie James
クリスチャン・カマルゴ Col. John Cambridge
サム・スプルエル Contractor Charlie
サム・レッドフォード Contractor Jimmy
バリー・ライス Contractor Chris
エリン・ガン Mortuary Affairs Officer
ジャスティン・キャンベル Sergeant Carter
マルコム・バレット Sergeant Foster
クリストファー・ライアン・ウィンターズ Soldier
J・J・カンデル Guard at Camp Liberty Market
ライアン・トレモン Guard at Liberty Gate
マイケル・デサンテ Iraqi Translator
ベン・トーマス US Army Medic
オマー・マリオ Butcher
フレミング・キャンベル Soldier at Airfield
ケイト・マインズ Soldier

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

イラクの最前線に駐留を続ける米軍爆弾処理班の危険で過酷な任務の実態を描く。「告発のとき」の原案担当マーク・ボールの現地取材に基づく脚本を、「K-19」のキャスリン・ビグローが監督。全米監督協会賞などで監督賞を受賞したほか、オスカー9部門にノミネート。主演は「ジェシー・ジェームズの暗殺」のジェレミー・レナー。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

2004年夏、イラクのバグダッド郊外に駐留するアメリカ軍。そこに所属する爆発物処理班は、死と隣り合わせの前線の中でも、最も死を身近に感じながら爆弾処理を行うスペシャリストたちだった。ある日も、ブラボー中隊はいつものように爆弾処理を行っていたが、退避しようとしたその瞬間に爆弾が爆発。1人が殉職してしまう。その後、新しく中隊のリーダーに就任したのはウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)。だが彼は、基本的な安全対策も行わず、まるで死を恐れないかのように振る舞い、周囲を驚かせる。一瞬の判断ミスが死に直結する爆発物処理班の任務の中、補佐するJ・T・サンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)とオーウェン・エルドリッジ技術兵(ブライアン・ジェラディ)は、徐々にジェームズへの不安を募らせていく。彼は、虚勢を張るただの命知らずなのか、それとも勇敢なプロフェッショナルなのか。そんな男たちの思いとは関係なく、激しい戦闘が繰り返される日常は続き、爆弾処理の日々が過ぎていく。ブラボー中隊の任務明けまで、あと38日……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2010年4月下旬号

評論家発映画批評:「ハート・ロッカー」

2010年4月上旬号

REVIEW 外国映画:「ハート・ロッカー」

評論家発映画批評:「ハート・ロッカー」

2010年3月下旬号

巻頭特集「ハート・ロッカー」:キャスリン・ビグロー監督インタビュー

巻頭特集「ハート・ロッカー」:LAリポート 本国での高評価と興行価値

巻頭特集「ハート・ロッカー」:映画の巧さと、一抹の居心地の悪さ

巻頭特集「ハート・ロッカー」:「ハート・ロッカー」が描いたもの、描かなかったもの

巻頭特集「ハート・ロッカー」:「ハート・ロッカー」は「西部劇」

巻頭特集「ハート・ロッカー」:キャスリン・ビグローが描きたかったこと

巻頭特集「ハート・ロッカー」:イラク戦争を描いたアメリカ映画たち

2025/11/24

2025/11/24

60点

テレビ/無料放送/BS-TBS 
吹替


小さな不穏の大いなる結果

イラクの地には銃弾が飛び交うだけではなく,工夫を凝らした様々な爆弾を使って,介入している米軍を駆逐しようとしている.テロリストだけでなく,そこでは市民たちも自主的に関わっているようにも見える.爆弾処理班の男たちは,そうしたヒリヒリする現場を特殊な精神的態度で生きている.そして死んでいく.
爆弾を運んでいるラジコンがいじましくも,街の路地を走っていく.しかしその荷車が故障し,手動で爆弾を設置する羽目に陥る.処理班の班長がこの作業を防爆スーツを着用して担う.近くでは市民により携帯が使用され,設置した班長はその防護も虚しく爆死する.
戦闘機が飛ぶ.凧が舞う.街には様々な不確定な要素があり,それはノイズにもなっている.小さな動きが小さな兆候となって,判断を迷わせ,鈍らせる.そして死にいたる大きな結果をもたらす.街の動きはノイズでもあるが,味方の部隊の動きや各々の兵の挙動もノイズには違いないだろう.
リバティ基地がビクトリー基地に名前が変わると,無茶をするジェームズ(ジェレミー・レナー)が班長となってやってくる.彼は無神経であるというよりも,常に刺激的な状況に身をさらし,そのことで平静を保とうとしているようにも見える,常在戦場とでもいうべきであろうか.経験の浅いエルドリッチ(ブライアン・ジェラディ)や班長の補佐的な立場にあるサンボーン(アンソニー・マッキー)とともに作戦にあたっていく.座標3453では,モスクに仕掛けられた爆弾を処理する.タクシーが現場に突っ込んでくる.ラジコンでない車両も爆弾の運搬に使用されている.後部のトランクには爆弾がたんまり詰め込まれていることもある.防護服を脱ぎ,アシスタントをする者との通信を行うヘッドセットも捨て去り,単独で発信機の発見に臨む班長がいる.狙撃の腕を問われる現場もある.ヤギの群れの中に敵兵が紛れていることもある.基地にDVDを売りにくる少年ベッカムも疑われる.遺体と思っていた人間にも爆弾が詰め込まれ有効な攻撃を行おうとしている.そんな現場の人間の精神を保とうとセラピーする大佐先生(クリスチャン・カマルゴ)も爆死する.
酔って仲間と殴り合い,そして母国の家での平穏にいてもたってもいられずに,中毒のように現場に戻る者もいる.

2025/10/27

90点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


戦争は麻薬だ

ネタバレ

2004年、イラク戦争中のバグダッド。
爆発物を処理する米軍の視点で物語は進行する。
カメラの手ブレを通して、極限状態にある現場の緊張感が伝わってくる凄い作品だ。
そしてその緊張感が全編通して続いていく。
改めて平和な日本からは想像も出来ない異様な世界が存在することを思い知らされる。
卑劣なのはテロリストたちであり、ほとんどのイラク人が被害者なのだ。
なのに建物の窓や屋上から米兵を見下ろす住民たちの誰もが敵意を持っているように見える。
そして利口な悪党は常に陰から狙いを定めている。

この世界では誰も信用することが出来ない。
味方の米兵であっても相手の素性が明らかになるでは緊張感が走り続ける。
とにかく描かれる内容のことごとくが尋常ではない。

異様な世界の中で淡々と任務を続ける爆発物処理専門のジェームズもまた異様なのだろう。
一方、無茶をするジェームズを抑制しようとするサンボーン、この戦場に恐怖を抱いているエルドリッジはまだ正気さを保っているといえる。
ジェームズが記念品として集めている爆発物の一部を見せるシーンが印象的だった。
彼は非情な戦場を憎みながらも、そこに生きがいを見いだしてもいる。

DVDを米兵に売りつけるベッカムと名乗る現地の少年とジェームズの親交も印象に残る。
仲間の死に対しても感傷的にならないジェームズだが、ベッカムかもしれない少年の死を前にして平静を乱してしまう。
テロリストは非道にも少年の身体に爆弾を埋め込んでいた。
彼らは関係のない一般人も平気で巻き添えにする。
ある妻子持ちの男に、解除できないほどの爆弾をくくりつけて放つ残虐さに背筋が寒くなった。
彼らはその行為をどのように正当化しようとしているのか。
本当に自分たちの戦いが神の意志に従っているものだと信じているのか。

テロリストの側から見れば、全く違う世界が浮かび上がってくるはずだが、彼らの側に寄り添った世界は観たくない。
任務明けまで38日から始まるが、ほとんどの者たちが一刻も早くこの地獄を抜け出したいと願うはずだ。
だがジェームズは結局自分の生きがいは戦場にしかないことに気づく。
帰国した彼が、スーパーの棚一面に並べられたシリアルの種類の多さに唖然となるシーンが彼の心境を物語っているようだ。
任務明けまで365日。
再びジェームズの戦いは始まるが、同時に戦いはこれからもずっと続くことを意味している。

2025/03/16

2025/03/16

81点

VOD/U-NEXT/レンタル/PC 
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戦争は終わらない

爆弾処理兵として任務に当たる。必要な役割であるし、実戦に比べて地味だが危険度でいえば何も変わらない。
任務に忠実なゆえに危険知らずだった男が、少しずつ情が故に危険に飛び込むようになっていく。戦争が感情に左右され始めると恐ろしいような気がした。
そして、それが日常と化していくと、人はもう当たり前の現実世界には戻れなくなる。戦争と日常の境界がなくなっていく、というのが正しいだろうか。争いがもたらすものを見せつけられたようである

2025/02/13

2025/02/13

75点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/購入/テレビ 
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皮肉な物語

戦地での自分の役割が生き甲斐になってしまった男の物語だったと思います。誰もが無事に家に帰りたいと思うのに、安全な場所よりもそこにこそ自分の居場所を感じてしまうという “皮肉な” 内容でした。
銃の弾に血がこびり付いて撃てなくなり、それを水で洗うシーンなど細かな部分で見たことのない演出があったりして、それもまた面白かったです。

2024/12/30

2024/12/31

88点

選択しない 


淡々と描く戦争

戦争映画ものだと戦争批判などのメッセージが込められているように感じる事が多いけど、この映画は淡々と描くことによって戦争のリアル差を表現していると感じた。
爆弾処理中、周りにいる現地の人間が映し出されるが、ただの住民なのか爆弾魔なのかが分からないところがなんとも言えない緊張感を漂わせてくる。

2024/07/10

2024/07/10

76点

テレビ/無料放送/BS12 トゥエルビ 
字幕


戦争って・・

コレは凄く考えさせられた作品だった。戦争ってホントイヤだし、なぜなくならないんだろうとつくづく思ってしまう。人類ってホント愚かだよなぁ・・・。