死刑執行人もまた死す

しけいしっこうにんもまたしす|HANGMEN ALSO DIE|HANGMEN ALSO DIE

死刑執行人もまた死す

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レビューの数

37

平均評点

79.1(171人)

観たひと

235

観たいひと

22

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 戦争
製作国 アメリカ
製作年 1943
公開年月日 1987/12/19
上映時間 134分
製作会社 ユナイト映画
配給 ケイブルホーグ
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

第2次大戦中のプラハを舞台に、ナチスに追われるレジスタンスの恐怖を描く。監督は「メトロポリス」のフリッツ・ラング、エグゼクティヴ・プロデューサーはアーノルド・プレスバーガー、原案・脚本はベルトルト・ブレヒトとラングの共同で、脚本のみでジョン・ウェクスリーが参加している。撮影はジェームズ・ウォン・ホウ、音楽はハンス・アイスラーが担当。出演はブライアン・ドンレヴィ、ウォルター・ブレナンほか。オリジナル版は120分。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

第二次大戦中、ドイツ占領下のプラハで“死刑執行人”とあだ名されるナチの総督が暗殺された。マーシャ・ノヴォトニー(アンナ・リー)は怪しげな男を目撃したが追ってきたナチには別の方向へ逃げたと証言した。その夜、ゲシュタポに追われる犯人の医師フランツ・スヴォボダ(ブライアン・ドンレヴィ)はマーシャ一家が住むアパートに身を隠した。マーシャは教授の父(ウォルター・ブレナン)、母(ナナ・ブリアント)、弟のボタ(ビリー・ロイ)と住んでいて、ヤン・ホレック(デニス・オキーフ)というフィアンセがいた。ゲシュタポは対抗措置として市民の逮捕・連行をはじめ、教授を連れ去った。そしてチャカ(ジーン・ロックハート)という男を収容所の市民たちの間にまぎれ込ませ情報を取ろうとした。マーシャは父の件でスヴォボダに自首するように頼みに行くが断られる。意を決したマーシャはゲシュタポ本部に向かうが、途中でレジタンスや市民に妨害を受け罵られる。鎮圧に来たゲシュタポに連れられて本部に来たマーシャだったが、通報せず父の無実を訴えた。その言動にゲシュタポは不審を抱く。ゲシュタポは見せしめに、連行した市民たちを毎日3人ずつ処刑しはじめる。連行者のリスト作成に協力したのはチャカであった。やがてレジスタンスの重要メンバーがレストランに集まる日が来た。そこにゲシュタポが乱入、メンバーを殺害するなどしたもののリーダーのデディッチはとり逃した。ゲシュタポはただちに日頃マークしていたスヴォボダの家に捜査に向かった。負傷したリーダーを匿っていたスヴォボダはマーシャとの情事の最中を装い追求をかわすが、主任、グリューバー(アレクサンダー・グラナッハ)は現場にホレックを連れてくる。翌日、マーシャとスヴォボダはレストランに行く。彼女はそこでナチの地区司令官暗殺の犯人はチャカだと告発し、ナチは彼を連行する。チャカはレストランで食事をしていたと証言、だがレストランの人々は彼はいなかったという。他にもチャカのアリバイを崩す証言が次々と出てくるのだった。チャカのアリバイはグリューバーが握っていた。その頃ホレックの部屋に居座っていたグリューバーはスヴォボダとマーシャの偽証に気づく。阻止しようとしたホレックを打ち倒しグリューバーはスヴォボダの勤める病院に向かう。そこでグリューバーはスヴォボダに殺される。ホレックによりグリューバーがチャカの家に向かったと通報を受けたナチは、チャカの家に捜査に出向く。否定するチャカを余所に彼の執事は確かにグリューバーが訪れたと証言する。そして書斎からは総督暗殺に使われた拳銃が、地下室からはグリューバーの死体が発見されるのだった。二重スパイとして連行されたチャカをナチは街中で釈放しその場で射殺する。チャカを暗殺犯に仕立て上げるプラハ市民たちの作戦は成功したが、ノヴォトニー教授を含め多くの連行者は結局処刑されてしまった。そしてベルリンからは、ナチの威信のためにチャカを犯人にするようにという指令がプラハ占領本部に届くのであった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1988年3月上旬号

外国映画批評:死刑執行人もまた死す

1988年2月上旬号

外国映画紹介:死刑執行人もまた死す

1987年12月下旬号

グラビア:死刑執行人もまた死す

2024/03/07

2024/03/07

93点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


影の演出が光る

時代背景が終戦前というのが恐ろしいが、ドイツから亡命したラングが祖国を敵にこのような映画を撮ること自体に大きな価値がある。ちなみに日本での初公開は1987年。

プラハ侵攻したナチスの死刑執行人ハイドリヒが登場する緊迫したシーンから始まる。手元の鞭を落とし拾わせる。このわずかなシーンだけでハイドリヒという実在の人物(公開前年38歳で暗殺)を描く。しかしハイドリヒは映画の冒頭で暗殺されてしまう。地下組織の暗殺者とその人物を無意識に匿った女性を軸とする物語。

レジスタンスとゲシュタポに第三のエミール・チャカ(EC)をスパイにして物語を面白くする。ゲシュタポが暗殺者が見つかるまで次々と市民を死刑にする過程で、医師である暗殺者が名乗り出るべきか逡巡し、彼を匿ったマーシャという女性の苦悩と勇気がこの映画のテーマだ。そして彼女とその家族、そして組織のプラハ人たちがゲシュタポに屈することなく戦う姿勢を示すシーンに強い感動を覚える。

ラング演出は際立っていて、特に影の使い方が恐ろしい。ゲシュタポの聞き取りで、人物の横に化け物のような影を配置するシーンや、マーシャの父親が射殺されるシーンで、横から影が次々に倒れるシーンなど、見どころ満載の映画である。

最後はスパイのエミールをレストランで罠にかけるが、このシーンに至るまで音楽は一切使われない。レストランで演奏する音楽だけが唯一のシーンで、ここでマーシャとエミールの会話は聞こえない。しかしこのマーシャの勇気ある行動で、エミールを暗殺者として陥れるプラハ市民の団結力が示される。

このようなことが実際に起こりうるかどうかはこの際問題ではない。決して降伏せず、自由を勝ち取るという強い意思を示すことがこの映画の価値なのだと思う。

そして「The End」の前に大きく「NOT」という文字を示したのは、まだ戦争が終わっていないことを示している。

2023/07/27

2023/07/27

25点

選択しない 
字幕


猿でも分かるナチ

悪役は悪役らしく振る舞い、御都合主義が主人公側を優しく包んで難局を乗り越える。おまけに言語は英語。
お手本のようなつまらないハリウッド商品。

2023/03/15

2023/03/16

80点

VOD/GyaO!/レンタル/PC 
字幕


ナチスに抵抗するチェコスロバキアの人々を描く群像劇。
昔の映画だが、ゲシュタポが今でも十分恐ろしく描かれており、全編にみなぎる緊張感が半端ない。
多くの登場人物が登場し、複雑なプロットだがスリリングな展開に隙がなく、
レジスタンスとゲシュタポの攻防戦がすごい。

2022/11/11

2022/11/11

80点

選択しない 


この時期に!

1943年製作ということに驚き。アメリカにいたラングだからこその映画ですが、ナチス高官の暗殺の場面は一切出さずにその後の展開をスリリングに見せる手腕はさすがです。残虐なナチスに対し抵抗する市民の強い意思を描いた(ちょっと荒唐無稽な部分はありながら)名画。

2022/09/12

2022/09/13

80点

VOD/GyaO! 


チェコ人魂

ネタバレ

冒頭、その後暗殺される死刑執行人と呼ばれたナチスドイツのチェコを統治していた副総督が、さも偉そうに出てきて憎々し気な態度をしまくる。この後サポタージュしていると指弾された工場へ行くと向かうが暗殺される。この導入部で反ナチの意図は明白にわかるが、どこかナチスの滑稽さを匂わせる。
暗殺した男は、たまたま知り合った若い女性を頼って彼女の自宅に厄介になる。彼女の自宅には両親と家族が住んでいる。
流石によく世話になることを覚悟したなとちょっと強引に思いつつも、車で逃走しようとした男が逮捕されてしまったのでしょうがないのかなと思った。
やや強引な端緒からヒロインの家族(特に父親)と恋人が、ゲシュタポの様々な追求の巻き込まれていく。
当初ヒロインは折角助けたの父親がゲシュタポに人質として拘引されたことから、主人公に自首を求めたりそれを断られるとゲシュタポに親告しようとするが、乗った馬車がレジスタンスの地下組織がらみであったり、ゲシュタポを嫌悪するチェコ市民に取り囲まれて非難され、実際ゲシュタポに行くと拷問にあった被疑者や権威的なゲシュタポの態度から親告を思いとどまるといったプロセスが丁寧に描かれる。
特に勾留された父親との接見で息子への言い伝えをヒロインに話すところで彼女は自由獲得のための行動を覚悟していく。
本作で単純な若い女性だったヒロインが昔活動家だった大学教授の父親の志を受け継ぐ強い女性に成長する物語が読み取れる。
一方で婚約者との心のすれ違いと変わらぬ愛の誓いを織り交ぜた要素もある。
それが契機で、ゲシュタポの敏腕警部にすきができ、チェコ人でありながらナチスのスパイ役を買っていた男を暗殺犯にはめる面白い展開となる。
やや強引ではあるけれども脚本の巧みな構成でサスペンスとしてハラハラさせる展開で、最後のどんでん返しもそれなりに理解できる。
それにしても実際会った暗殺事件をモデルにしながら2年後には見事な反ナチかつサスペンスを仕上げた手腕は凄い。
今まで見ていなかったことが唖然とする傑作だと思う。


2022/08/27

2022/08/27

75点

レンタル 


ナチス占領下のプラハ市民が

以心伝心に、総統暗殺の犯人を裏切り者に被せ、真犯人を守る話。プラハ市民の団結が、ある意味、怖い。臨場感に溢れた映画でした。