硝煙のカンサス

しょうえんのかんさす|The Kansas|----

硝煙のカンサス

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レビューの数

2

平均評点

58.0(6人)

観たひと

6

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0

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 西部劇
製作国 アメリカ
製作年 1943
公開年月日 1950/8/5
上映時間 0分
製作会社 ユナイテッド・アーティスツ作品
配給
レイティング
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ギャングや腐敗した役人と闘う、保安官の活躍を描く西部劇。フランク・グルーバーの原作の映画化で、脚本はハロルド・シューメイトが執筆。製作はハリー・シャーマン、監督はジョージ・アーシェインボー、撮影はラッセル・ハーラン、音楽はジェラード・カーボナラ、アーヴィン・タルボットが担当。出演はリチャード・ディックス、ジェーン・ワイアット、アルバート・デッカー、ヴィクター・ジョリーなど。

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2020/11/15

2020/11/15

60点

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西部劇の要素が満載

2020年11月15日に鑑賞。DVDにて。1時間18分46秒。スタンダード・黒白。原作はフランク・グルーバー「PEACE MARSHAL」。

タイトルは「The Kansan」である。

カンザス州ブロークンフランス町。ジェシー・ジェームズ一味の3人を撃ち殺したジョン・ボニウェル(リチャード・ディックス)は、町の有力者の銀行家スティーヴ・バラット(アルバート・デッカー)に推されて保安官に任命されてしまう。バラットがギャング一味(30余人)を集めて保安官ボニウェルと対立する。銀行家バラットの兄ジェフ(ヴィクター・ジョリイ)がギャンブラーというのが変だと思ったら、スティーヴ・バラットはNYで重窃盗罪で訴追されて逃亡中であった。そこに東部から来て宿屋「SAGER HOUSE」を経営するエレノア・セイガー(ジェーン・ワイアット)が絡む。

ガンファイト、酒場の殴り合い(ほとんど全部を破壊する凄まじさ・1人だけ殴り合いに加わらない酔っ払いのハマキ男は壁の額絵が頭に落下し卒倒する)、牛群れのスタンピード、町を牛耳る銀行家(橋の通行料・牛の通過料を徴収)、キャンプの男性コーラス、酒場の舞台の女性たちのダンス、橋の爆破など、盛りだくさん。

この酒場の舞台で歌うベリル・ウォーレス(1912-1948)が素晴らしい。歌「When Jonny Comes Marching Home(ジョニーが凱旋するとき)」は聞き覚えがある。軽快な曲である。この曲は南北戦争で流行し、映画「博士の異常な愛情」「風と共に去りぬ」「第十七捕虜収容所」「西部開拓史」「素晴らしき哉、人生!」ほかで使用されている。

ホテルの使用人の黒人ボーンズ(ウィリー・ベスト)が登場する。一階の窓がなさそうな部屋にいる。白人ジェフはドアをノックしないで開けた。エレノアと保安官ボニウェルが叔母の見舞いに行く馬車。ボーンズは後部座席に1人で座る。ところが、ジェフを加えた4人が馬車で脱出する場面。後部座席にはジェフ1人。ボーンズは馬車の外に革を掴んでへばりついている。ジェフが乗って来た馬の手綱を持っている。後部座席は、2人は座れるスペースがあるが、白人と黒人が同席することはタブーだったのだろう。

牛群れを追うカウボーイの親分トム・ワグナー(ボニウェルの旧友)は、太目の俳優ユージン・パレット。酒場の殴り合いでは、体形に似合わず軽快な動きを見せる。この酒場の殴り合いでは、女性たちも加勢している。

2019/09/14

2019/09/14

72点

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酒場の喧嘩、ガンファイト、牛の暴走、恋、歌ありとひと通り全部揃った西部劇の佳作。
主演はシマロンのリチャード・ディックス(かなり恰幅良くなって髭もある)、ヒロインは失われた地平線のジェーン・ワイアット(綺麗で賢いホテル経営者)。
ふらりとやってきたディックスが抗争に巻き込まれ、怪我の治療で入院してる間に腕を買われて保安官に任命されてしまう。その後は悪い過去を持つ有力者と町民の抗争に巻き込まれたり、有力者の弟と恋の鞘当てをしたり・・。
(1)腕が立つのに、最初から最後まで知らぬ間にいいようにされてるディックスのトボけたキャラクターが微笑ましい。
(2)ディックスの親友カウボーイとしてユージン・ポーレットが出演(シドニー・グリンストリートより厚みがある)。めちゃいい奴。
(3)酒場の踊り子ベリル・ウォーレスが歌う “WhenJohnnyComesMarchingHome”(ジョニーが凱旋するとき)が最高にイカす。ジェーン・ワイアットより魅力があると思う。
(4)使用人ボーンズ役のウィリー・ベスト。大活躍なのにクレジットにも出てない・・。ステピン・フェチットとともに、この時代ならではの黒人俳優。