和田誠さんの「お楽しみはこれからだ1」の未見の作品から。
「都へ行く」の都は首都ワシントンでした。(原題を見ればよかった)或る州の上院議員の一人が亡くなり(この州の定員は2名のようだ)、ある法案を通すためにこの州を牛耳る財界の黒幕テイラー(エドワード・アーノルド)、州知事(ガイ・キッビー)ともう一人の上院議員のペイン(クロード・レインズ)は、お人よしの青年ジェフ・スミス(ジェームズ・スチュアート)を後任に選ぶ。
ある法案とは、ある渓谷にダムを作りその地域の土地を買い締めると言う利権がらみ。現代でもよくありそうな政治家の手法であり、それだけに映画を身近に感じた。
スミスは何もそんな事情を知らないので、この渓谷に青年のためのキャンプ場を作る法案を提出する。焦ったのは、黒幕一派。
政治の師と仰ぐペイン議員は、スミスを陥れ議員追放を図る。
しかしスミスは、まる一日着席しないで演説の継続。(座るとだめな規則らしい)流石にペインもこのスミスの熱意に負け、テイラーの陰謀をぶちまける。
議長役のハリー・ケイリーがなかなかいい感じでした。心情的にスミスを応援している表情が出ていた。
和田さんの選んだ名セリフは、秘書のクラリッサ・サンダース(ジーン・アーサー)が、スミスが絶望して議会を去ろうとするシーンで励ます言葉。「正義の人に敵はつきものよ。でも彼らはバカみたいにがんばった。そのバカが世の中をよくしてきたのよ」、その通りです。青年よ大義を抱け!