"Why so serious?"
主役を食う怪演とはまさにこのこと。
ゴッサム・シティに現れた史上最悪の犯罪者ジョーカー(ヒース・レジャー)。「バットマンが正体を明かして現れるまで市民を殺し続ける」といって犠牲者を生み続けるジョーカーに対し、バットマン/ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は、協力するゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)や新任地方検事ハービー・デント(アーロン・エッカート)らとともに立ち向かうが…。
「バットマン ビギンズ」に続く「ダークナイト・トリロジー」の第2作。
今作の主役はもはやジョーカーでしょう。
バットマンをはじめ他の登場人物を霞ませると言っても過言でないほど、ジョーカーのおぞましさと存在感が突出しています。
理屈や対話が成り立たないジョーカーに翻弄されっぱなし。
「ダークナイト(闇の騎士)」として正体を明かせないバットマンに対し、「光の騎士」たる地方検事ハービー・デントの活躍によりゴッサム・シティに希望が兆し出す。
しかもハービーはブルースの幼馴染みのレイチェル(マギー・ギレンホール)と恋仲にあるという、ブルースには何とも耐え難い状況。
そんな微妙な三角関係などお構いなしにジョーカーが暴れ回り、もう滅茶苦茶。
バットマンも病むでしょ、というほどの救いの無さ。
…とまぁしかつめらしく考えず、超弩級のエンタメ作品として楽しめばいいのに。
"Why so serious?"