アニー・ホール

あにーほーる|Annie Hall|Annie Hall

アニー・ホール

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レビューの数

103

平均評点

74.1(645人)

観たひと

1084

観たいひと

91

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / コメディ
製作国 アメリカ
製作年 1977
公開年月日 1978/1/14
上映時間 93分
製作会社 ジャック・ロリンズ=チャールズ・H・ジョフィ・プロ作品
配給 ユナイト映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

大都会ニューヨークに生きる男と女の出会いと別れをコミカルに描くラブ・ストーリー。製作総指揮はロバート・グリーンハット、製作はチャールズ・H・ジョフィ、監督は「スリーパー」のウディ・アレン、脚本はウディ・アレンとマーシャル・ブリックマン、撮影はゴードン・ウィリスが各々担当。出演はウディ・アレン、ダイアン・キートン、トニー・ロバーツ、キャロル・ケイン、ポール・サイモン、ジャネット・マーゴリンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ニューヨークとは限らない。大都会とは少々変わり者でも生きていける所だ。山の手に住むユダヤ系のアルビー(W・アレン)もそんな1人。彼はTVやナイトクラブのトークショーで稼ぐ漫談芸人。歳の頃は40、離婚歴1回のド近眼メガネ人間だ。そんな風采の上がらない小男の彼だが、なぜか女の子には人気がいい。彼の周りにはいつも女の子がウロチョロ。そんな彼がある日、友人のTVディレクターのロブ(T・ロバーツ)達とテニスに行って、1人の美人と出会った。会話もユニークな彼女の名は、アニー(D・キートン)。どこか屈託のない童女の雰囲気の彼女に出会ってからアルビーが変わった。アニーとのデートが日課の一つになったのだ。2人が同棲生活に入ったのはそれから間もなく。お互いにのぼせあがっていた2人も時がたつにつれて、お互いのアラが目についてきた。アルビーの周りには、あいかわらずTV局の女ロビン(J・マーゴリン)や、アリソン(C・ケーン)がいて、アニーは気になり、アルビーもアニーのつかみどころのない生き方がわからない。ましてアルビーは、男の独占欲にめざめてきたのだ。行きづまった2人の関係。2人は精神分析医の所に行き、2人の溝は埋まったかに見えた。だがそんなある日、アニーがいつものようにクラブで歌っていると、プロ歌手トニー(P・サイモン)が彼女の歌をほめ、カリフォルニアにくるようにすすめる。彼女は有頂天になり、精神状態も全快へとむかったが、アルビーはまだダメ。彼はアニーとトニー、果てはロブの仲まで疑い出したのだ。もうこうなってはおしまいだ。2人は別居を決意し、アニーはカリフォルニアに飛んで行った。一方、残されたアルビーを襲う寂寥感。アニーの後を追い、カリフォルニアに行き、やり直そうとアニーに迫るアルビーだったが、今のアニーは歌手としての成功の方が気になっていた--。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

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2023/11/25

2023/12/03

75点

レンタル/沖縄県/ゲオ/ゲオ与那原店/DVD 
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ダイアン・キートンの今の年齢だと脇役に回るんだけど、今でも主役をやる、というのはめでたいな。

この映画の製作当時はウディ・アレンとダイアン・キートンが蜜月時代。だから、私生活を写し取ったような本作には、イチャイチャするのは家に帰ってやれ、コノヤローだった。でも、この映画を今観ると封切り当初よりも味わい深いものになっている。ウディ・アレン演じる主人公がアニー・ホールと別れた、それを後悔しているという語りで始まるからだ。それを今観ると、この時代にラブラブであったはずなのに、なにか予見したものと捉えられるのだ。まあ、その頃はよもやウディとしては別れるとは思いもよらなかっただろう。ダイアンの方は分からないが。ウディはダイアンと別れてからは、ミア・ファローとの関係が泥沼に陥りごたごたしていたし、これが当人のせいだからどうしようもない。なにしろ養女に性的虐待をしていたからだ。それが「♯MeToo」
運動から、これまでコンスタントに作品を発表により、干されてしまう。たぶんこの頃にはウディはダイアンと別れたことをこの映画の主人公のように後悔しただろう。なんというかね、性的虐待の嗜好はウディにあるけれど、ダイアンと付き合っていればそれも表に出さなかったんじゃないかなあと推察される。犯罪を犯さなくてすんだと思う。

なんとなれば私はダイアン・キートンには他の女優とは違う意味で好きになったからだ。こういっちゃあ何だが、ルッキズムの観点からこういうことを言ってはいけないのは重々承知で言うが、彼女は美人ではない。でも私は彼女の笑顔が大好きなんである。彼女の笑顔を見ていると、彼女が自分のダメさかげんをやさしく許してくれそうなんである。そういったことを他の人が書いた記事で読んだことがないので、これは私だけが感じることなのかも知れない。なんだかこの人と一緒になったら幸せになるみたいな直感、つまりは恋愛感情を彼女に抱いてしまった。もし、彼女が近くにいたら土下座してでもつきあってくださいと頼むなあ、私。
だから、私はウディ・アレンのつまづきはダイアンと別れたことにある、と思っている。

どっちが先に別れ話を出したか知らないけれど(おそらくは彼女の方じゃないか)、ダイアンとしてもウディと別れたのはちょっとまずかったなあと思う。本作を初めとしてダイアンを魅力的に捉えているのはウディの諸作だからである。ミア・ファローと泥沼になったとき、彼女に当て込んだ役をダイアン・キートンが引き受けたことがあるから、ダイアンとしてはウディをイヤになったわけでもなさそうだ。なおさらウディと別れたのはダイアンとしても損だったなあと思う。

本作のダイアンの輝きを見たら、ホントにこのふたりが別れたことは両方にとって痛手だったのでは?と思うばかりだ。ダイアンはウディと組んでコメディ作品に出ていたからてっきりバスター・キートンと関係あるのかなと思ったら全然関係ないんだね。本名はダイアン・ホールだ。この映画のヒロインと同じファミリー・ネーム。ウディはそれを狙ってつけたものなのか。俳優協会に所属するとき、同姓同名がすでにいたので、彼女はキートンと変えた。そのときコメディもやるつもりでキートンにしたのかどうかは不明。

2023/08/10

2023/08/18

100点

購入/DVD 
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アレンの新作が見たい

◎ 4度目の鑑賞は7年ぶり。アレンが書いた『唐突ながら ウディ・アレン自伝』を読んだ。自伝であるとともに例のスキャンダルに対する弁明にもなっている。自分はアレンを信じたいが、真相はどうなのだろうか。
◎ この『アニー・ホール』も、アレンの若いころの姿そのままがアルヴィー・シンガーとして描かれている。映画の中と同じように、知的なダイアン・キートンと離れてしまったことが、アレンの現在の不幸につながってしまったのか。

2023/05/18

2023/05/18

85点

選択しない 


都会的で切ない大人のラブコメディ。

岡本喜八の「江部利満氏の優雅な生活」のようにエッセイ又は私小説をそのまま映像にするとこうなるというお手本のような作品。過去の記憶の世界に今のウディが現れて解説したりアニメになって登場したり、あらゆる手法を使って表現していて見事。その才気に感心する。ドラマ的にも不器用なインテリの切ない大人のラブコメディを都会的センスの中に描いて切ない味がある。ただし、それが合わない人もいるだろう。観客を選ぶ作品だと思う。
 又、ダイアン・キートンの好演を引き出した演出は流石。ウディにとって彼女はベストパートナーだったのだ。ここ最近の悪い噂を聞くにつれ、彼女と別れないでずっと一緒にいればこうはならなかったのではと思わずにはいられない。

2022/05/22

2022/05/22

54点

選択しない 
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未練タラタラ

アレン監督作の中で、最もユーモアとペーソスに溢れている。

2021/08/23

2021/08/24

70点

VOD/U-NEXT 
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「オレって別れたあとで愛していたと気がつくバカなやつ…」

ウディ・アレンの人気作の一つということで観賞。
第四の壁を破ってくるところなんかは当時新しかったかもしれないが普通のロマンチックコメディ。
微妙かなと中盤流し見になってしまったが終盤にかけてグッと引き込まれた。
ちゃんと観ればよかったかなと思いつつ中盤ダレさす方がイカンだろと。
とはいえ恋愛において他愛無い会話も思い出の中ではフフッてなる要素だということを忘れていた。
次観る機会があればそこも含めてちゃんと観ようと思う。

2021/07/25

2021/07/25

84点

VOD/U-NEXT 
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ウディ・アレンの「太陽と戦慄」

キング・クリムゾンで言えば「太陽と戦慄」に位置する作品だ。「スラック」以降のクリムゾンが「太陽と戦慄」を下敷きにするのと同じくウディ・アレンの近作はすべて本作の影響下にあると思う。

アレンがとにかくよく喋る。しかも憑かれたかのような内的告白のオンパレード。アレンのプライベート・ムービーと言って差し支えないだろう。

一目で恋に落ちる相手と、愛を育み共に生きていける相手は違う。必然に後悔は無意味だ。アレンの抱く切なさや哀しみに共感出来た。

人間性には疑問符がつくが、アレンはダイアン・キートンのことを本当に好きだったのだろう。それは痛いほど伝わるし多分本人もそれだけで良かったのだと思う。