二十四の瞳 デジタルリマスター版

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二十四の瞳 デジタルリマスター版

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レビューの数

43

平均評点

82.9(145人)

観たひと

220

観たいひと

63

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1954
公開年月日 2007/3/3
上映時間 156分
製作会社 松竹
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダ-ド
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督木下恵介 
脚色木下恵介 
原作壷井栄 
製作桑田良太郎 
撮影楠田浩之 
美術中村公彦 
音楽木下忠司 
録音大野久男 
照明豊島良三 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演高峰秀子 大石久子
天本英世 大石久子の夫
八代敏之 久子の子大吉
木下尚寅 久子の子八津
夏川静江 久子の母
笠智衆 分教場の男先生
浦辺粂子 男先生の奥さん
明石潮 校長先生
高橋豊子 小林先生
小林十九二 松江の父
草香田鶴子 松江の母
清川虹子 よろずやのおかみ
高原駿雄 小ツルの父
浪花千栄子 飯屋のかみさん
田村高廣 岡田磯吉
郷古仁史 岡田磯吉(本校時代)
郷古秀樹 岡田磯吉(分校時代)
三浦礼 竹下竹一
渡辺四郎 竹下竹一(本校時代)
渡辺五雄 竹下竹一(分校時代)
戸井田康国 徳田吉次
宮川純一 徳田吉次(本校時代)
宮川真 徳田吉次(分校時代)
大槻義一 森岡正
寺下隆章 森岡正(本校時代)
寺下雄朗 森岡正(分校時代)
清水龍雄 相沢仁太
佐藤武志 相沢仁太(本校時代)
佐藤国男 相沢仁太(分校時代)
月丘夢路 香川マスノ
石井シサ子 香川マスノ(本校時代)
石井裕子 香川マスノ(分校時代)
篠原都代子 西口ミサ子
小池章子 西口ミサ子(本校時代)
小池泰代 西口ミサ子(分校時代)
井川邦子 川本松江
草野貞子 川本松江(本校時代)
草野節子 川本松江(分校時代)
小林トシ子 山石早苗
加瀬香代子 山石早苗(本校時代)
加瀬かを子 山石早苗(分校時代)
田辺南穂子 加部小ツル(本校時代)
田辺由実子 加部小ツル(分校時代)
尾津豊子 山下富士子(本校時代)
神原いく子 山下富士子(分校時代)
永井美子 片桐コトエ
上原雅子 片桐コトエ(本校時代)
上原博子 片桐コトエ(分校時代)

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

美しい小豆島を舞台に、分教場に赴任した女性教師・大石先生と12人の子供たちとの心の交流を描いた木下惠介監督の感動作が、ハリウッドの最新鋭技術を導入したデジタルリマスター版で蘇る。貴重な映画を次代に残す為のプロジェクトとして、「砂の器」に続く修復作品第2弾として本作が選ばれた。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

昭和三年四月、大石久子は新任のおなご先生として、瀬戸内海小豆島の分校へ赴任した。一年生の磯吉、吉次、竹一、マスノミサ子、松江、早苗、小ツル、コトエなど十二人の二十四の瞳が、初めて教壇に立つ久子には特に愛らしく思えた。二十四の瞳は足を挫いて学校を休んでいる久子を、二里も歩いて訪れてきてくれた。しかし久子は自転車に乗れなくなり、近くの本校へ転任せねばならなかった。五年生になって二十四の瞳は本校へ通う様になった。久子は結婚していた。子供たちにも人生の荒波が押しよせ、母親が急死した松江は奉公に出された。修学旅行先の金比羅で偶然にも彼女を見かける久子。そして、子供たちの卒業とともに久子は教壇を去った。軍国主義の影が教室を覆い始めていたことに嫌気がさしてのことであった。八年後。大東亜戦争は久子の夫を殺した。島の男の子は次々と前線へ送られ、竹一等三人が戦死し、ミサ子は結婚し、早苗は教師に、小ツルは産婆に、そしてコトエは肺病で死んだ。久子には既に子供が三人あったが、二つになる末っ子は空腹に耐えかねた末に柿の実をもごうとして落下し死んだ。終戦の翌年--久子は再び岬の分教場におなご先生として就任した。教え児の中には、松江やミサ子の子供もいた。一夜、ミサ子、早苗、松江、マスノ、磯吉、吉次が久子を囲んで歓迎会を開いてくれた。二十四の瞳は揃わなかったけれど、想い出だけは今も彼等の胸に残っていた。数日後、岬の道には元気に自転車のペダルを踏む久子の姿があった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2025/11/24

2026/01/31

100点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


戦後10年の日本や世界にあった気持ちは続いているだろうか

ネタバレ

昭和初期、瀬戸内海の小さな島の分教場に来た新任の女性教師が、時代の流れにもまれながら初めて担任した新一年生の生徒たちを生涯にわたって見守って生きていく。
初見はチュー坊の頃、お正月のテレビ放映。その後、大学生のとき、社会人になってからと2回見ていて、今回は都合4回目の鑑賞だ。
名作中の名作なのにそれほどで再見していない。同じ年(1954年)の名作で、やはりチュー坊の頃に初めて見た「七人の侍」は今まで10回近く見ているのに比べたら半分以下だ。
もうちょっと言うと、本作品を見るチャンスはけっこうあったのだが、なかなか見ようとしなかった。それはひとえに…。
泣くのがわかってるから。
という実に情けない理由で、結局予想どおり?そうなった。
教師が着任して一年生の教室で出席を取る。返事する生徒の顔が映ったとたんにもうダメだ。この女の子はユリの花のお弁当箱をほしがってたけど… とか、やんちゃそうな男の子は軍隊へ行って… とか、以前に見たときの記憶がよみがえってきて涙が出そうになってしまう。
再見が少ないのは面白くないから、ではなく、いろんなエピソードが強烈に残っているから、そして泣かずにいられないから。ひっくりかえして言えば、それだけの力を持った作品だということだ。
ところで、公開当時(1954年)の人たちはどう見ていたのだろう。おそらく、自分たちと同じ時代の人びと、同じ思いを持つ人びとの物語として、自分の経験のどこかに重ねたに違いない。(それは、東日本大震災を知っている僕らが朝ドラ「あまちゃん」や「おかえりモネ」を見たときの感覚に近いかもしれない。)
それゆえか(と言うのはおこがましいが)、本作品はこの年のキネマ旬報ベストテンで第一位(「七人の侍」は第三位)、ブルーリボン賞、毎日映画コンクール大賞を受賞した。そして、戦争の時代を生きたという感覚が通じるのは日本だけではないらしく、アメリカのゴールデングローブ賞外国映画賞受賞、ベネチア映画祭金獅子賞ノミネートなど、海外でも本作品は高く評価されている。
戦後10年の日本や世界にあった戦争忌避の気持ちは続いているだろうか。戦後80年の今にそう思わせる。

2025/06/01

2025/06/07

100点

レンタル/東京都/TSUTAYA/TSUTAYA 昭島店/DVD 


よく泣いた映画

二十四の瞳はわかっているつもりだったけど、全くわかっていなかった。反戦と自分、人との関わり、家族が絶妙に描かれていて、ストーリーも最高だが、アクターが最高だった。高峰秀子は秀逸で、各年齢の演じ方は神がかっていたと思う。ああいう先生だったらなりたかったなぁ。

2025/06/03

2025/06/06

80点

映画館/東京都/シネマブルースタジオ 


木下恵介の凄み

絵の作り方がいちいち素晴らしい。そして時代を越えて、現代の我々に突きつけるメッセージ。貧困、ヤングケアラー、女性の地位、そして戦争。完全に現代を射っている。今更ながら木下恵介の凄みを感じた。また、天本英世の飄々とした存在に、戦争と日常の静かな狂気を背負わせている感じがしてならない。

2025/04/18

2025/04/20

-点

映画館/東京都/丸の内TOEI 


自由な将来を描けない子たち

キホン読書家ではないので自分の場合、『二十四の瞳』と言えば木下恵介であり高峰秀子なんですね。今回という今回は、帰りに壷井栄の「二十四の瞳」を買って帰りました。反戦文学ということになるんですね。

一方で映画『二十四の瞳』は、もう言わずもがなの反戦映画と言うのだと思うのですが、反戦思想としては直接表現の戦争映画よりこうした表現の方が見ていてボディーブローのように効きますね。心の中に沁み入るように効いていく。そんなやりとりが続いて劇場内は最後まで啜り泣きでした。今回の素材は2007年のデジタルリマスター版で「1950年代の映画がこんなにきれいなのか!」と驚きもありました。

どのシーンを取り上げても切ないけれども、今回は戦争に突入していく中、軍国主義が幅を効かし当たり前のことを教えても「アカ」と言われ、手塩にかけた生徒たちもその境遇のために自由な自分の将来を描けない。そんなシーンが印象に残りました。結果、その虚しさに押し潰されて大石先生は一度挫折します。

大石先生、本校での「綴り方」の時間。6年生に「将来の夢」という題で作文を書かせます。早苗は、これからの女性は資格を取って働くことが必要だと思います。だから姉は広島赤十字で看護婦をしています。私は師範学校に進み先生になりたいです。でないとお母さんのように家のことをして苦労ばかりの人生となります。と綴ります。一方、実家の貧しいコトエは、私には将来なんて無いんですと泣き崩れます。大石先生は教室の外にコトエを誘い、原因はあなたのせいでも親のせいでも無くもっと大きなもののため。どうしてあげることもできない大石先生は彼女にこう言う。泣きたくなったらいつでもいらっしゃい、一緒に泣いてあげると。教育者として無力であることの切なさと自分に出来ることをする、人としての素晴らしさが滲み出るシーン(こうして書いている間にも涙が出ます)。

ある子は、妹が今度分校に上がるんです。そのため今度は私が、妹がしてきた家の飯炊きをかわってやらなきゃいけない。家事に専念するという。だから高等科へは進めませんと。逆に料亭を営む母親に呼ばれた大石先生。娘が歌手になるため「音楽学校に進む希望を捨てるように諭してくれ」と頼まれる。そして男の子たちは軒並み「軍人を目指したい」と宣言する。「漁師や郵便配達などでは嫌だ」と言う。立派な軍人さんになってお国のためになりたい。大石先生は、こうした状況に押し潰されていきます。悲しい。あまりにも悲しい時代ではないか。二度とそんな時代にしてはいけないと誰もが思うことでしょう。

あくまでも映画を繰り返し見ているだけで原作をまだ読んでいないため生徒たちの名前や事情は正確ではないかもしれませんが、作者らの伝えたいことは、心にじわじわと沁み入ってくることは確かです。「誰もが一生に一度は見るべき作品」と断言させていただきます。

2025/04/20

2025/04/20

100点

映画館/東京都/丸の内TOEI 


戦争だけは起こしてはいけないわ

何度も観ている(おそらく邦画で一番)好きな映画。kinenoteの記録によれば5年ぶりだった。泣くのは分かっていたので、ポケットティッシュ片手にスタンバイ。

もはやパブロフの犬状態になっているようで、大石先生が「おはようございます!」と挨拶しながら自転車に乗る様子だけで泣きそうになっていた。

今回の鑑賞では子供達をいつも以上に意識して観たのだが、分校入学時から学校を卒業して軍に行くまで、そしてラストに歓迎会が開かれるまで終始子供達の表情のアップが多いことに気づいた。
大人に成長するにつれ無垢な瞳から何かを背負っているかのような表情に変わっていくあたり、上手い演出だと思う。
そして子供達を意識して観ていると、竹下竹一くんの女の子への優しさをも発見してしまった。彼(特に分校時代の彼)は女の子に優しい声をかけてあげたり、岬から大石先生宅を目指している時に草履の壊れた女の子に自分の草履を差し出したりと、とにかく優しい。
12人の子供達の境遇だけでなく、性格もそれぞれに設定していたんだろうな、とこの木下恵介作品を更に好きになってしまうよ。

そしてこの映画、分校の時は「七つの子」や「おぼろ月夜」など優しい唱歌が何度も歌われ、本校に行ってからは「荒城の月」や「浜辺のうた」など悲哀のある唄などに歌われる曲が変わっていく。
それぞれ岬の子供達の学年で習いそうな唄なんだが、貧困や忍び寄る戦争の気配などと相まって、各年代で習う唱歌以上の意味を各唱歌に感じ取ってしまう。
挙げ句の果てに卒業から8年くらい経つとスクリーンから聞こえるのは軍歌だ。

この映画が反戦映画であることはガキでも分かるが、雨の中戦死者を島民が迎えるシーンでは、「戦争だけはやってはいけない」と当たり前のことを改めて感じてしまった。

この作品、また数年経ったら、観るだろう。今度はどんなことを気づかせてくれるだろうか…。

2025/04/20

2025/04/20

94点

映画館/東京都/丸の内TOEI 


丸の内TOEI閉館特集にてスクリーン鑑賞。号泣

スクリーンでは初鑑賞。最初から最後までほぼボロ泣き。可能性の塊だった子供達が、戦争や過酷な環境のなかで可能性を一つずつ摘まれていくその姿に胸を締め付けられる。大石先生と一緒にただ涙するしかない。
戦後数年の段階でこれを見せられたら、キネ旬ベストテンで七人の侍を上回るのも致し方なしである。ラスト、高峰秀子はまだ四十そこそこだと思われるが今の視点で見たら五十代半ばくらいにみえる。それくらい苦労した人生だったということだろう。邦画史に残る真の傑作。素晴らしい作品。