恋するトマト

こいするとまと|Love Tomato/Kumain ka na ba?|----

恋するトマト

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レビューの数

10

平均評点

71.5(55人)

観たひと

85

観たいひと

4

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス
製作国 日本
製作年 2005
公開年月日 2006/5/13
上映時間 126分
製作会社 「クマインカナバー」製作委員会
配給 ゼアリズエンタープライズ
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督南部英夫 
脚本大地康雄 
原作小檜山博 
製作総指揮大地康雄 
企画大地康雄 
プロデューサー松本きい 
松田芳樹 
小坂一雄 
飯田康之 
撮影小松原茂 
美術西村伸明 
音楽寺田鉄生 
録音井家眞紀夫 
照明三善章誉 
編集金子尚樹 
ラインプロデューサー瓜生敏彦 
制作担当根津文紀 
助監督山崎徳幸 
スクリプター宮腰千代 
プロダクションコーディネーター小森邦昭 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

農家の嫁不足という社会問題を背景に、日本人の中年男性と美しいフィリピン人女性の恋を描くラブストーリー。監督は「世界最強のカラテ キョクシン」の南部英夫。出演は「蝉しぐれ」の大地康雄、フィリピンのトップ女優のアリス・ディクソン。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

農家の長男の野田正男(大地康雄)は、お見合いを繰り返しては断られ、苦渋をなめてきた。田舎暮らしに憧れる景子との縁談も破談に終わり、見かねた農業仲間の勇作の紹介で、フィリピンパブで働くリバティを紹介され、結婚を前提に交際を始める。そして、リバティに引っ張られるように二人は結婚することに。フィリピンに渡って結婚式を挙げる予定だったが、正男を待っていたのは結婚詐欺という現実だった。農協に借金をして持参した結納金をだまし取られ、リバティは消えた。生きる気力をなくした正男は浮浪者のようにマニラの街をさまよう。そんな正男を助けたのは、日本人の中田だった。フィリピン女性を日本に送り込むブローカーである中田のもとで働き始めた正男は、次第にやくざへと変貌してゆく。そんなある日、正男は仕事で通りかかったラグーナの村の風景に驚く。大きな湖の周囲に広がる農村地帯。それは、霞ヶ浦周辺に広がる美しい故郷の風景に酷似していた。そして黄金色の稲穂が風になびく田園、稲刈りに励む人々。その中心にいたのは何度かレストランで見かけたことのある美しい女性、クリスティナ(アリス・ディクソン)だった。彼女の父親が病気で働けないことを知った正男は、収穫を手伝い始める。土に触れることで、正男は農家に育った男の血が騒ぎ始める。そして、クリスティナへの想いが芽生えてゆく。正男はクリスティナの家計の助けになればと、フィリピンでは困難とされた日本の大玉トマトの栽培に挑戦するのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2006年6月下旬号

劇場公開映画批評:恋するトマト

2020/09/09

2020/09/13

70点

選択しない 


一人四役の大活躍

ネタバレ

 日本の農村の嫁不足問題や後継者問題、それに連動してのフィリピーナたちの出稼ぎ事情(じゃぱゆきさん問題)といった当時(80年代から90年代?)の社会問題を背景に置いたヒューマンドラマ、いやラブストーリーと言った方が良いか。
 企画、製作、脚本。主演を大地康夫が勤めているというのが意外。この社会問題、あるいは原作(小檜山博)によほど思い入れがあったのだろう。それは彼が演じる主人公正男の必死さに現れている感じ。
 強面だけど人の良い農家の一人息子で嫁探しに必死になっている中年男性という役どころはこの人のためにあるようなもの。その人の良さが災いしてフィリピンパブのホステス(ルビー・モレノ)の結婚詐欺に引っかかってしまう。こういう話は当時確かによく耳にした記憶あり。必死に女を探すけどもちろん見つからない。
 そこから主人公の憔悴の帰国となるかと思いきや、茫然自失となった彼はマニラの雑踏を一人彷徨うという意外な展開になる。映画はこのフィリピンパートの部分が面白い。
 スラム街(トンド地区)を彷徨う正男の姿はいつの間にか浮浪者然となっていてこの街に馴染んでいるところがおかしい。
 タレント事務所の日本人社長(清水紘治)に拾われ、そこで持ち前の要領の良さ、人の良さを発揮、タレントスカウトとしての才能を開花させることに。向こうの芸能事務所の実態を垣間見せてくれ興味深い。正男がいつのまにか英語やタガログ語を駆使しているところもご愛嬌だ。
 映画は結局地元で堅気の仕事に就いているクリスティナ(アリス・ディクソン)にフォーカス。彼女の実家も農家。親のために仕事の合間に農作業を手伝うような健気さに正男も惚れるというありがちな展開となる。
 自分としてはせっかくじゃぱゆきさんたちを描き込んでいるのだからその中から正男の良き相手を見つけてもらいたかったが。そうでないと「じゃぱゆきさん」=詐欺師みたいな印象を与えてしまわないだろうか。
 それはともかく映画は冒頭とラスト以外はすべてフィリピンで現地ロケされるという熱の入れよう。フィリピンの経済事情や農村事情などもしっかり描き込まれていて見ごたえがありました。

2020/07/10

2020/07/15

70点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/タブレット 


大地康雄を追いかけて

ネタバレ

不思議な魅力のある俳優さん。大地康雄。
農家の問題とフィリピン妻の社会問題を描く。
ラストは感動したのだが、ストーリーが今一歩だったと思う。
フィリピン女性と結婚すると、働かない家族がどっさりとついてくると言われている。
そこに翻弄される話が見たかった。
そういう思いが強かったから、フィリピンの家族を置いて日本に来たラストシーンは、家族大丈夫かという心配しかない。
そして、両親をほっといてなにしてんだ、という思いも強い。
嫁など貰わなくてもいいだろうにと冷めた気持ちで見てしまった。
富田靖子が可愛い。惜しいところまで行ったのに。残念でならない。

2016/08/11

2016/11/10

70点

VOD/GyaO! 


大地康雄の大地から豊かな実りが…。

ネタバレ

原作未読だが、大地康雄は深く感銘を受けたのだろう。脚色、製作総指揮、
主演とフル回転の奮闘となった。正雄のキャラクターと大地が見事に重なり合い、
なにやら縁を感じさせるほど。農家の嫁取りの苦労をコミカルに描き、その路線の
映画かと思わせて、フィリピンにウィングを伸ばしてからは、若い女性をタレントスカウト
として釣り上げ、日本の水商売に送り込む、裏社会の出先機関を描く。
茨城の専業農家の中年独身が、結婚詐欺にハマりフィリピンで放浪、しまいには
ヤクザ者の実直部下に治まってしまう。…しかしクリスティナとの出会いで、
再び農業に眼が向く。大地康雄、渾身の芝居と映画愛が感じられる感動作。

2016/11/08

2016/11/08

85点

選択しない 


水と土と太陽があれば大丈夫。

45歳・独身・農家・フィリピンという題材で余り魅力を感じずスルーしてた映画だったけど何の気なしに見てみたらまさかの掘り出し物映画だった。

大地康雄だからこその作品。

2006/02/27

2015/04/03

63点

その他/試写会 


大地康雄渾身の一作

農村の嫁問題を大地康雄が企画・製作・脚本・主演を務めた作品。「妻はフィリピーナ」とは違った切り口で作り上げた。

2009/05/04

2014/05/11

69点

購入/DVD 


45歳の中年男と若くきれいなヒロインのギャップが大きく、恋愛ストーリーといってもうっとりすることはできない。ヒロインの家族も日本人であることを反対するものの誰も少なくとも20歳はあるだろうとう年齢差については何も言わないことに違和感がある・・・とっても・・・。
それでも、日本の農業事情、フィリピンの経済事情や裏の話、食の大切さなどの社会問題を扱いながら
自分にとってほんとうに大切なものは何なのかという人間ドラマと恋愛ドラマを織り込んだ貴重な作品だと思う。
そして大地、太陽、水への感謝や作物を作り上げる喜び、その農業という仕事に情熱を向ける主人公には感動できるので、たとえヒロインとのギャップに違和感があろうと、最後の展開がベタなものであろうとも、観る価値がある作品だと思う。