初めて観たのだが、20年近く前の日本にもゲイに真正面から取り組んだこういった作品があったのですね。現在でこそ多様性の推奨と共にLGBT+なども社会的認知が高まってきたが、それは最近のことで、以前はやはり同性愛などは異端、変態の類としての扱いの方が多かった。特に日本のような保守的な社会ではその傾向が強かったように思う。そういった中で自分の適性を隠しながら世の中と上手く渡り合って行くのは大変な苦労だったのだろうとは思う。自分がそういう立場に置かれたことがないので実際のところは分からないのだが。
映画はそういったシリアスなテーマを深刻になり過ぎず、ユーモアと明るさのオブラートで包みながら描いていくところは日本的と言えるが、掘り下げ方が甘いと見る人もいるだろう。
それにしても、あの恰好良いオダギリ・ジョーがゲイだと分かったらがっかりする女性は多いでしょうね(笑)。
目に力のある女優は数あれど、柴咲コウの眼力は横綱クラスかな。