マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾

まかろにうえすたんはっぴょくはつのじゅうだん|800 balas|800 balas

マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾

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レビューの数

3

平均評点

75.3(10人)

観たひと

29

観たいひと

3

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 西部劇 / アクション
製作国 スペイン
製作年 2002
公開年月日 2005/10/15
上映時間 124分
製作会社 パニコ・フィルムズ
配給 シネカノン
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

かつて多くの名作ウエスタンが撮影されたスペイン南部の砂漠町を舞台に、企業買収に立ち向かう元スタントマンたちの抵抗を描く哀愁ウエスタン。監督は「どつかれてアンダルシア(仮)」「みんなのしあわせ」のアレックス・デ・ラ・イグレシア。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

スペイン南部のアルメリア地方。かつて400本以上のマカロニ・ウエスタンが撮影された西部劇の“聖地”であり、「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」「パットン大戦車軍団」「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」といったハリウッド大作の撮影隊も続々訪れた知られざる映画の都…だったのは昔の話。21世紀に入った現在は栄枯盛衰、つわものどもも夢の跡。ほとんど人の訪れない荒涼たる砂漠である本来の姿に戻ったアルメリアのウエスタン村「テキサス・ハリウッド」では、かつて映画産業で調子よく金を稼いだ日々を忘れられない男たちが、実演ショーでなんとか食いつないでいた。フリアン(サンチョ・グラシア)は、クリント・イーストウッドとジョージ・C・スコットの代役を務めたことが自慢の元スタントマン。閑古鳥が鳴き、仲間たちもやる気をなくしているこのウエスタン村で座長をしている。そこへ、スキーウェア姿の小学生カルロス(ルイス・カストロ)が現れた。やり手の実業家である母ラウラ(カルメン・マウラ)、そして祖母ロシオと共にマドリードで暮らしているが、事故死したと聞かされている父の死の真相を探りに学校のスキー旅行から抜け出してやってきたのだ。始めこそ戸惑って追い返そうとしたフリアンだが、次第にたったひとりの孫と心を通わせてゆく。そんなある日、インディアン役の役者たちが麻薬に手を染めていたばかりに、座長のフリアンが投獄されてしまうが、そのピンチを救ったのがカルロスだった。フリアンが村に戻ると、みんなで彼の帰還を祝って西部劇風にお祝いのドンチャン騒ぎが繰り広げられる。しかしそのとき、村の外では恐ろしい陰謀が企てられていた。アメリカ人向けテーマパーク建設のため、不動産会社が「テキサス・ハリウッド」を買い取って取り潰そうとしていたのだ。しかも、買収担当者はカルロスの母ラウラだった。フリアンは、いつもの空砲ではなく実弾を銃に込めて、村を守ろうと立ち上がる。

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2023/10/26

2023/11/05

75点

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スペイン製のマカロニを使ったウェスタンショー。

ネタバレ

マカロニウェスタン全盛時はチネチッタではなく、当時コストの安かったスペインでロケされたそうだ。
スペイン南部のアルメリア地方は、砂漠地帯のような風景で「パットン大戦車軍団」のロケにも使われた
(KINENOTE)。その大撮影地に「テキサス・ハリウッド」という映画村が出来ていて、往年のスタントマンたちが
ウェスタンショーを繰り広げている。しかし往時の面影はなく、さびれた田舎のおっさんのショーでしかない。

映画は少し逆戻りして、小学生のカルロスのイタズラから始まる。シングルマザーのラウラは不動産業で
辣腕を振るう。カルロスがスキースクールに出かけると、無造作にカードを渡す。これがカルロスの軍資金
となり、一人別れてタクシーに乗り、アルメリアへ。映画村には祖父のフリアンがウェスタンショーを仕切って
いる。カルロスの亡くなった父もフリアンと一緒に映画製作に携わる人だった。フリアンに会えば、父親の話も
してくれそう。ウェスタンショーのメンバーがそれぞれ面白い。首つり死体の専門スタント、馬に引きずれれる男、
屋根の上で撃たれて、地上に落ちる男、棺桶職人等々、個性たっぷりの面々が紹介される。
しかし役者の中には麻薬中毒の者もいる。映画村には警察が介入する。座長のフリアンは逮捕までされて
しまう。映画村の危機はそれだけではない。広大な敷地を含む土地がアメリカ資本の地上げにあって
しまったのだ。アメリカ資本のお先棒を担ぐののは、ラウラ。もうウェスタンショーどころではない。
釈放されたフリアンは、外敵と徹底抗戦を決意する。それがウェスタンだ。いつもは空砲でのショーだが、
カルロスのクレジットカードで実弾を800発仕入れる。先端の火蓋は切って落とされた。
西部のガンマンと現代の特殊部隊との異次元の決戦は、
仕上げは一対一のガンファイト。残念ながらフリアンは銃弾を左胸に受け、カルロスの悲痛な声を聞きつつ、
ついに息を引き取る。

劇中でもクリント・イーストウッドとジョージ・C・スコットは名は別格で輝く。フリアンは、イーストウッドとツーカー
であることを、カルロスに自慢する。証拠は、イーストウッドの自宅の電話番号の書かれたメモ。実際にかけて
みると、事務所の人間が、本人は外出中と応え、フリアンとの会話はボツ。そしてエンディング、イーストウッド
らしき長身のカウボーウハット姿の男が、フリアンの棺に保安官バッジを投げ入れる。
このサービスショットはいいね。

2015/05/12

2015/05/12

74点

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現代劇なのだが、ラストはほんとにマカロニ・ウエスタンのような世界になってしまうってところが上手い。
そこでタイトルの意味がやっとわかる。
そしてちょっとイイ話でもあって、いろいろと楽しめる120分。

2006/08/25

2015/01/02

60点

映画館 
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スペインの誇りと男気

スペインでイーストウッドのスタントを務めたというのが自慢のおじいさんサンチョ・グラシアがド田舎のしょぼいウェスタン・ショーの土地を地上げされそうになって、その気になって武装して対抗するというアクション編で、スペインにはマカロニ・ウェスタンのロケ地という誇りがあって、その中での男気というか、男の存在証明みたいのが感じられるのがいいですね。最近は「レジェンド・オブ・メキシコ」「キル・ビル」みたいにマカロニ・ウェスタンのオマージュみたいな作品がちょくちょく出て来るのは興味深い現象ですね。「ドクトル・ジバゴ」のそりが出てきたのには笑いましたけど。