誰も知らない

だれもしらない|----|----

誰も知らない

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レビューの数

104

平均評点

79.1(904人)

観たひと

1630

観たいひと

153

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2004
公開年月日 2004/8/7
上映時間 141分
製作会社 「誰も知らない」製作委員会(テレビマンユニオン=バンダイビジュアル=エンジンフイルム=シィースタイル=シネカノン)
配給 シネカノン
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督是枝裕和 
脚本是枝裕和 
企画安田匡裕 
プロデューサー是枝裕和 
撮影山崎裕 
美術磯見俊裕 
三ツ松けいこ 
音楽ゴンチチ 
音楽プロデューサー佐脇章太 
録音弦巻裕 
音響効果岡瀬晶彦 
アソシエイト・プロデューサー浦谷年良 
河野聡 
助監督熊谷喜一 
スチール川内倫子 
その他小林栄太朗 
李鳳宇 
重延浩 
川城和実 
田口聖 
白石始 
小林身和子 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演柳楽優弥 福島明
北浦愛 福島京子
木村飛影 福島茂
清水萌々子 福島ゆき
韓英恵 水口紗希
YOU 福島けい子
串田和美 吉永忠志
岡元夕紀子 吉永江理子
タテタカコ 宮嶋さなえ
加瀬亮 広山潤
平泉成 中延司
木村祐一 杉原
遠藤憲一 京橋
寺島進 少年野球の監督
村野ともまれ 
田中慶太 
黒沼博美 
俵木藤汰 
金替康博 
小池幸次 
杉弥生 
加藤四朗 
高山雄大 
堀田大陸 
柘植亮二 

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

実際に起きた事件をモチーフに、母親に捨てられた4人の幼い兄妹がアパートの一室で人知れず生き抜いていこうとする姿を描いたドラマ。監督・脚本は「帰ってきた刑事まつり/はぐれちゃった刑事」の是枝裕和。撮影を「沙羅双樹」の山崎裕が担当している。主演は、映画初出演となる『クニミツの政』の柳楽優弥、新人の北浦愛、木村飛影、清水萌々子。第78回キネマ旬報日本映画ベスト・テン第1位、日本映画助演女優賞(YOU)、日本映画新人男優賞(柳楽優弥)受賞、第59回毎日映画コンクール日本映画優秀賞、録音賞、スポニチグランプリ新人賞(柳楽優弥)受賞、第57回カンヌ国際映画祭男優賞(柳楽優弥)受賞、第47回ブルーリボン賞作品賞、監督賞受賞、第29回報知映画賞作品賞受賞、第28回日本アカデミー賞優秀助演女優賞(YOU)受賞、第28回山路ふみ子賞福祉賞(是枝裕和)受賞、第26回ヨコハマ映画祭日本映画2004年ベストテン第3位、最優秀新人賞(柳楽優弥)受賞、日本映画ペンクラブ賞会員選出ベスト5日本映画第2位、芸術文化振興基金助成事業作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

秋。2DKのアパートに、母親のけい子と、12歳の明を筆頭に京子、茂、ゆきの4人の兄妹が引っ越して来た。子供たちは、それぞれに父親が違い、学校にも通ったことがなかった。ある日、けい子が20万円の現金と明に「妹弟たちを頼む」とのメモを残して姿を消した。それから1カ月、4人での生活を続けていた子供たちの前に、ふいにけい子が戻って来る。「どこへ行っていたのか」と尋ねる明に、「仕事で大阪へ行っていた」と嘯くけい子。そして再び、彼女は「クリスマスに戻る」と言って部屋を出て行った。しかしそれ以後、約束のクリスマスやお正月が過ぎても、けい子は帰って来なかった。母親に捨てられた。そう気づいた明は、妹たちにそれを悟られないよう生活を続けていこうとするが、やがて金も底を尽き、電気や水道も止められてしまった。明は、やりきれなさから妹弟たちに辛くあたることもあった。そんな中、ゆきが椅子から転落して死んだ。公園で知り合った不登校の少女・紗希の力を借りて、ゆきといつか飛行機を見に行こうと約束していた羽田へ向かった明は、そこに彼女の遺体を埋葬すると、アパートへと戻り、遺された妹弟たちとの生活を再開する。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年7月下旬号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第8弾 2000年代日本映画ベスト・テン:ベスト11

2005年4月下旬号

日本映画紹介/外国映画紹介:誰も知らない

2004年9月下旬号

劇場公開映画批評:誰も知らない

2004年8月下旬特別号 創刊85周年記念特別号2

特集 「誰も知らない」:対談 是枝裕和×斎藤環

特集 「誰も知らない」:2本の少年映画を横断する「誰も知らない」「16歳の合衆国」

特集 「誰も知らない」:「16歳の合衆国」マシュー・ライアン・ホーグ監督 インタビュー

2005/02/05

2023/10/05

90点

映画館/東京都/キネカ大森 


子役の自然な芝居を目指す演出(劇場公開時の感想)

子役の芝居が演技に見えないくらいに自然に演じられるまで粘った確かな演出には恐れ入った。

(以上、劇場公開時に書いた感想)

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【基本情報の追加】

アスペクト比=1:1.85(アメリカンビスタ)
カラー
メディアタイプ=35㎜フィルム
上映フォーマット=35㎜フィルム

2023/06/07

2023/06/08

100点

VOD/NETFLIX/レンタル/ゲーム機 


これが実際にあった事件をモチーフにしているということが驚き。

母親のネグレクトからくるものだが、子供たちが不憫でならない。

長男ははじめは献身的に下の子たちの面倒を見てきたが、段々と生活が荒れ始め、不良ともつるむようになって家にも呼ぶあたりからこちらも胸が痛くなってきた。

残された子どもたちが今では幸せに暮らしていることを願う。

2023/05/29

2023/05/29

85点

その他/録画BSプレミアム 


子どもだけで生きる

 凄まじかった。

 何と言っても、母親から捨てられた子供たちが、子供だけで生きて行こうとするのだから、痛ましいし、ハラハラする。

 しかし、どんどんお金が無くなり、食べ物も無くなり、イライラしながらも、子供同士の繫がりが維持される所が素晴しかった。母のネグレクトと周りに気付かれにくい所があり、大変な背景を持っていることは、「万引き家族」、に繋がるようだと思った。

 中心人物となる福島明(柳楽優弥)の何とか、この4人の為に、家計をやりくりしていくのが凄まじい。水が止められても、公園の水を使う所も、コンビニで期限切れの食料を貰う所も。

 ゆき(清水萌々子)のいたたまれないエピソードも、飛行場に行く所が鎮魂のように思える。

 柳楽優弥のまなざしはやはり凄い。是枝裕和監督の傑作と思う。

2022/10/02

70点

選択しない 


痛々し過ぎる…。

実際にあった事件をモチーフにしている作品らしい。本作の主演柳楽優弥くんの演技は素晴らしかったと素直に認めますが、この後味悪さは好きでない。「万引き家族」ともよく似ている。

映像はドキュメンタリータッチで淡々としているが、結末を知っての再見となると破滅の瞬間が刻一刻と迫ってるようにも見えて相当な耐力が必要だ。YOUさんが演じた母親は、実話ベースの話だから実在の人物である。事件の名は「巣鴨子供置き去り事件」。彼女の無責任さに湧いてくる感情は怒りしかない。
そうは言っても、実際の事件を知らない世代でも知るきっかけとなる作品なのでその存在意義はあると思う。

子供の人生は誰の子供として生まれるかで決まるのだと、本作を観るとそう思えてしまう。だから本作の兄弟たちは不憫に思ってしまう。私は何故辛い生活を強いられたのかを考えたい。悲惨な結末になってしまったのは、家族以外の大人の目がなかったことにあると思う、この事件のセーフティネットは社会全体の大人の目である。
光熱費が未払いで電気や水道を止めるだけでなく、生存確認を含めてにしないと似たような事件が再発する恐れがある。
現在は社会が成熟してるので、改善されていると思うが、子供が凄惨な目に会う事件は後を絶たない。

印象に残ったのは母親が蒸発した後、子供たちだけの生活になった時に子供たちの表情が案外曇ってないことだった。
もちろん脚色はあるだろう。でも私はそこに違和感を持ってしまった。親がいなくなれば、小学生ぐらいなら大騒ぎが普通と思う。
折角、ドキュメンタリータッチでリアリティを醸し出そうとしてるのだから事実をありのままのスタイルでも良かったと思う。

とにかく見るのが辛い映画です。気が滅入りました。今回が本作を鑑賞する最終回にするつもりです。

2021/04/17

83点

レンタル/東京都/TSUTAYA/DVD 


それはそれはもう、皆さんの評価どおり、ストーリーと柳楽優弥の役の生き方が。
評価されない世の中にしていかなければいけないと思うけど、不朽のと付けたくなる。この作品の後に、万引き家族を出し続けられる是枝監督って何なんだろう。

2021/03/04

2021/03/10

78点

VOD/GyaO! 


子供たちの演じる悲劇

子供たちの映像が素晴らしい映画でした。4人が生き生きと描かれていると思います。ゆきは特に可愛らしく表現されていました。88年の実際にあった事件に構想を得たとの事で、そのストーリーは、4人兄弟の面倒を見る長男の視点で、母のいなくなった時間の生活を映像化しています。

テーマは、親のネグレクトとそれに耐える子供たちが中心ですが、それ以外にもいじめ、都会の無関心、援助交際などいろいろ。パチンコ屋の駐車場の車の中にも子供がいたりします。そんな中で、明を中心に生きていく4人は、最後まで紗希の助けも加わて、明るく楽しそうに描かれています。これは、楽しいというよりは、子供が生きているということを素直に描いているのかもしれません。

ドキュメンタリー風に物語が進むスタイルの中の善悪とか主張とか考えてみました。ネグレクトにしても、病気の一種として責められない部分もあり、必要なのはそれをケアするシステムとか、地域でのお互いの気づきとかでしょうか。事件が88年、映画が04年ですから、この状況は変わったのだろうか?と考えてみるところです。で、考えた結論としては、いろいろな問題提起を込めて、ある子供たちの悲劇を描いたという事であって、それでも人間は生きていくという事の意味を問いかけるものと理解しました。YOUと子供たちの演技がなかなかいいと思いますし、アポロチョコに「火垂るの墓」効果がありました。あとは、内容の割にちょっと長いかな…。