明日に向って撃て!

あすにむかってうて|Butch Cassidy and The Sundance Kid|Butch Cassidy and The Sundance Kid

明日に向って撃て!

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レビューの数

121

平均評点

80.6(774人)

観たひと

1158

観たいひと

79

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 西部劇 / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1969
公開年月日 1970/2/21
上映時間 110分
製作会社 フォアマン・プロ/カンパニール・プロ作品
配給 20世紀フォックス
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

実在した2人組の強盗を描いた新感覚のモダン・ウェスタン。監督は「モダンミリー」のジョージ・ロイ・ヒル、脚本はウィリアム・ゴールドマン。撮影は「冷血」のコンラッド・ホール、音楽は「007/カジノ・ロワイヤル」のバート・バカラック、衣装をイーディス・ヘッドが担当。製作は「レーサー」のジョン・フォアマン、総指揮にはポール・モナシュが当たっている。出演は「レーサー」のポール・ニューマン、「白銀のレーサー」のロバート・レッドフォード、「卒業」のキャサリン・ロス、「ワイルドバンチ」のストロザー・マーティン、「勇気ある追跡」のジェフ・コーリー、テッド・キャシディなど。デラックスカラー、パナビジョン。1969年作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1890年代の西部。家畜泥棒と銀行強盗が稼業の2人組のガンマン、ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)とサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)は、同じ盗人仲間のハーベイ・ローガン(テッド・キャシディ)らの誘いにのって、列車強盗を試み、大金をせしめた。この後ブッチは、銀、錫などの鉱山資源の豊富なボリビアへ行って荒稼ぎしようと、サンダンスを誘う。そして、スペイン語のできるサンダンスのガール・フレンド、女教師のエッタ(キャサリン・ロス)も交えて、彼らはボリビアへ向かう。が、ボリビアはブッチの想像とは異なり大変な貧乏国で、2人はたちまち銀行強盗に戻る。やがて2人はヤンキー泥棒として有名になり、警察も彼らに手ごころを加えた。2人にとってはこれが不満で、とうとう彼らは足を洗い、錫山のガードマンとなった。エッタは2人がカタギになったことを喜ぶが、所詮、泥棒稼業が身についた2人、正業を長続きさせることはできないだろうと考えていた。この不安は的中し、数年後、彼らは鉱山の給料を奪い、再び警官に追われる身となった。捜索には、ボリビア軍隊までも動員され、2人はあえない最期をとげた。(20世紀フォックス配給*1時間50分)

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2022年11月上旬号

ポール・ニューマンという伝説:「明日に向って撃て!」

2010年11月下旬号

午前十時の映画祭:「スティング」「明日に向って撃て!」

1971年2月上旬決算特別号

特別グラビア 外国映画ベスト・テン:イージー・ライダー/サテリコン/Z/明日に向って撃て!/M★A★S★H(マッシュ)/テオレマ/王女メディア/冬のライオン/地獄に堕(お)ちた勇者ども/ひとりぼっちの青春

1970年2月下旬号

外国映画批評:明日に向って撃て!

1970年2月上旬決算特別号

キネ旬試写室:明日に向って撃て!

外国映画紹介:明日に向って撃て!

2024/04/10

2024/04/10

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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氷河期世代

なにか憎めない強盗二人組が逃げ回るお話し。
歳を取ってから改めて見たが、ますます味わい深い映画になってました。
話という話も無いのになんとも引き込まれる、説明のつかない空気感が傑作たらしめているのか?
死ぬまでに見ておく映画のひとつ。

2024/01/02

2024/01/02

84点

選択しない 


アメリカ映画の至宝のひとつ

ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの二人が安定の格好よさ。色気があるなぁ。1890年代の衣装雰囲気もよい。都市化される前のアメリカの地方の風景を躍動する生き生きとしたカラーで、ニューヨークを写真の切り取りとしているのも面白い。
彼らは社会のヒーローでも正義の遂行者でもなく、弱者の代弁者を気取るつもりもない。時代に取り残されつつあることを、うすら寒くも気づいているがどうしようもない。
演出音楽役者映像美すべてがそろった傑作のひとつ。

2023/11/06

2023/11/06

90点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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封切り時、好きな作品だと思いましたが

その後レンタルビデオで再見しても同じような印象で。。

でもそこから長あい年月を経て今見ると、、、
「大」好きな作品になってしまいましたよ。
私の50年余の人生に、何があったのでしょうね。

それにしても、毎回思うのですが、
ニューマンさんやレッドフォードさんは、
どうしようもないダメ男を演じて、
お洒落でチャーミングにみせる天才ですな。

2023/09/19

2023/09/21

80点

レンタル/沖縄県/ゲオ/ゲオ与那原店/DVD 
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時代の変化に対応できない者はこうなるという一例かな

自分は本作のリアルタイムの世代ではないが、幸いなことにはリバイバル上映で映画館で鑑賞できた。その前にテレビ放映でも観ていたがやはり映画館で観るとテレビで観るのとはインパクトが違う。まあもっともDVDやブルーレイで観るメリットは映像特典が付いていることでどっちもどっちかな。この前のポール・ニューマン特集では本作だけ見逃してしまったのは残念。

「実話に近い物語」ということわりはなかなか見ない。実話に基づく物語というのはよく字幕に出てくるが、こういう例はこの映画以外では思い出せない。そういう断りをしているのは実在した人物を主人公にしているが、中身は自由に話を膨らませて脚色しましたということなのだろう。この西部劇の定型から外れたものになっているのはいかにもアメリカン・ニューシネマ時代の映画と言えるだろう。

冒頭でサイレント映画がセピア調の色調で若き主人公たちの列車強盗の一幕を描いているのを観ると、このノスタルジックな雰囲気は西部劇のオマージュかと思いきやそうではなかった。
だいたいこの映画以前の西部劇のヒーローと言えばジョン・ウェインなのだが、ヒーローと言えば敵役を見事にやっつけるカッコよさで描かれるが、この映画の主人公ふたりはと言えば追手から逃げ回っているおよそ今までのヒーローにはあるまじき行為なのである。カッコ悪いところが魅力というのがニューシネマなのであった。

サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)は、ポーカーの相手とトラブルになる。喧嘩腰の相手が自分が怒っている相手がサンダンス・キッドと知るやいなや震えるのだから、主人公が弱いわけではないのだ。でも逃げ回っていて返り討ちにできないこの主人公ふたりはジョン・ウェインの西部劇なら考えられないことである。まあジェームズ・スチュワートならこういうキャラクターもあり得るかもしれないけれど。
こういう体たらくだからラストは銃撃を受けて死ぬことになるのだが、他のニューシネマのような後味の悪さを感じさせないつくりになっている。サンダンスのガール・フレンドのエッタ(キャサリン・ロス)がブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)との自転車に乗る場面、映画史上に残る名場面の美しさは素晴らしい。名曲「雨に濡れても」も秀逸なのもこのジョージ・ロイ・ヒルの演出を盛り上げてしまうのだ。また三人が町で遊ぶ場面も冒頭のようなセピア調の写真を数ショット積み重ねるのもこれまたノスタルジックな雰囲気を出している。
また喜劇調なところもあってことに列車強盗をする場面はドタバタ喜劇風である。

こういった雰囲気にしているので、最期で主人公が散ってしまう悲劇で観る者の気持ちを暗澹なものにしない。このラスト場面もふたりが銃弾に倒れるところを見せずに、ストップモーションで処理したところもうまいところだと思えた。

2023/09/02

2023/09/02

100点

購入/DVD 
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奇跡的に生まれた傑作!

この映画、映画少年だった1970年代、「観たくて観たくて仕方がない映画」だった。
「ぴあ」が「月刊ぴあ」だった頃、観たい映画を投票するランキングがあったが、この映画と『時計じかけのオレンジ』など当時映画館にかからなかった作品群が並んでいた。
それを考えると、今は、映画館に行かなくても観られる環境になっている時代。

個人的には、この映画は映画館でしか観たことなく、2枚組DVDを購入して自宅で観たのは初めて。

セピアカラーを上手く使った映像も見事だし、登場人物のキャラクターや映像・編集・音楽などなど素晴らしいアンサンブルから奇跡的に生まれた傑作!

「これは実話に近い物語である」と始まり、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド、そしてエッタ・プレイスの不思議な三角関係…というか友情を描きながら、西部劇らしからぬ喜劇的要素を盛り込み、自転車シーンで「♪雨にぬれても」が流れただけで【鳥肌が立つ感動】である。

ブッチ・キャシディ(本名はロバート・パーカー)とサンダンス・キッド(本名はハリー・ロングボン)の二人、本当に愛しく見える描き方をされていて、魅力的。

1970~1980年代の頃にキネマ旬報に連載されていた和田誠の「お楽しみはこれからだ!」でも取り上げられたセリフ、ロバート・レッドフォードが言う「I can’t swim」は最高。

ラストシーンも(特典映像で撮影方法・編集方法などが記録されているが)本当に最高!
傑作中の傑作映画!


★特典映像DVD★
特典映像は盛りだくさんあって、合計3時間ぐらいあった🤗
2時間近くの本編を観てから、この特典映像3時間ぐらい観る「ひまじん」もいるのだ🤣笑

【特典映像】……それぞれ右側に、簡単なコメントを記載する。
●「明日に向って撃て! 」の舞台裏……キャスティングなどが難航していたエピソードなど
●ブッチとサンダンスの真実……実在していた二人に迫る映像
●未公開シーン(ジョージ・ロイ・ヒル監督による解説付き)…三人がボリビアの映画館で自分たちのニュース映画を観る場面が撮られて編集されていたが削除されたシーン
●監督との対決/ロバート・レッドフォード……フェンシングの話
●映画と史実に見る伝説のアウトロー:ブッチとサンダンス……確かな史実が遺されていない
●メイキング・オブ・「明日に向って撃て! 」……撮影風景を現場で捉えた映像&解説
●インタビュー集(1994年)(ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス他)……関係者たちのインタビュー
●もうひとつのエンド・クレジット……これは「クレジット違い」の映像だけなので、『テルマ&ルイーズ』DVD特典映像のように「異なるエンディング映像」ではない。
●オリジナル劇場予告編集……これは名の通り。

しかし、監督も決まっておらず脚本だけだったし、最初からポール・ニューマンとロバート・レッドフォードだったわけでなく、撮影監督、音楽バート・バカラックなども様々な要因で関わることになって、奇跡的に生まれた傑作映画だったのだ……と思いながら、ちょっぴり感動してしまう特典映像だった🙂

2023/02/23

2023/02/23

75点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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これは50年前の映画

当時は新鮮だったんだろうな。「雨に濡れても」「自転車の二人乗り」とか、スタイリッシュな西部劇。