実話を基にした空港物語、俳優陣の熱演がすごいです
ネタバレ
本作は字幕で観ることをおススメします。
というのも、トム・ハンクスが演じるのはアメリカ人ではなく、クラコウジア人(架空の国)。
片言の英語を話す名優には圧巻です。
ちなみに、インド人のおじさんの英語は何を言っているのかさっぱりわかりません。
自分は英語を話すことはできないけれど、何言っているか聞き取ることもできなかった。
日本でもお相撲さんの「グルジア出身」が「ジョージア出身」に変わったことで少し知ることのできる話だが、本作は実際に起きたことを基にした作品。
クーデターによる新政府樹立により、主人公のパスポートが無効になってしまう。
ジョン・F・ケネディ空港で入国できないままの主人公のラブコメディ作品。
といっても、ラブ要素は無理くりつけた印象を受けるため、普通のヒューマンドラマ作品でもいいかと思う。
レンタル直後に気になって、その当時観た作品。
DVD購入済みなのでこれまで何回も鑑賞してきたが、改めて鑑賞してみた。
小学生くらいだったので、主人公のコミカルな雰囲気と空港の職員たちの話はよく覚えていた。
見直してみると、意外と突っ込みどころが満載な映画であったことに気が付く。
それでも、俳優の良さと物語の演出上必要だったということと、音楽の良さのおかげで最高の作品になっている。
そもそも、局長代理のような人が実際にいたら、こんな話はうまれることはなかっただろうし。
空港職員の人の好さや多民族だらけのところを観ると、アメリカらしい作品だなぁとも思う。
それにしてもトム・ハンクスはとても素晴らしい俳優だと改めて思う。
決して顔がいいわけでも、男らしいわけでもなく、ただ単にふつーの人にしか見えない。
その普通さが良いし、カッコよく見える不思議。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズとのラブロマンスものは時間上必要だったとしか思えないところが残念。
そのおかげでレストランでのお三方の名シーンが生まれたわけなので、いいとしましょう。
音楽が素晴らしい。
ジャズを大事にしているだけでなく、ちょっととぼけたシーンに使われる曲や感動シーンに使われる曲など、多彩な音楽に満ちていて本作の音楽担当は要チェック。
実際の空港で撮影していると思われるが、スターバックス等の押し売り加減には笑える。
英語を話せない身からすると、英語の字幕で知っている単語「food」とか「in クラコウジア」で大喜びする気持ちはよくわかる。
ただ、主人公を仲介役として接触を図る謎の男と結婚を決意する気持ちは理解できない。
最初のタイトルの出し方がお洒落だし、カット割りもお洒落で好き。
エンターテインメント性が高いコメディヒューマン映画で、感動したいという方にもおススメできる作品です。