オールド・ボーイ(2003)

おーるどぼーい|올드보이|Old Boy

オールド・ボーイ(2003)

amazon
レビューの数

117

平均評点

76.9(802人)

観たひと

1274

観たいひと

83

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 韓国
製作年 2003
公開年月日 2004/11/6
上映時間 120分
製作会社 ショー・イースト
配給 東芝エンタテインメント
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

理由不明のまま15年間監禁され続けた男が復讐を誓うサスペンス・ドラマ。監督・共同脚本は「JSA」のパク・チャヌク。原作は土屋ガロン(狩撫麻礼)作、嶺岸信明・画による日本の漫画。音楽は「シルミド」のイ・ジスほか。音楽監修は「JSA」「ラブストーリー」のチョ・ヨンウク。美術は「殺人の追憶」のリュ・ソンヒ。出演は「酔画仙」のチェ・ミンシク、「春の日は過ぎゆく」のユ・ジテ、『バタフライ』(映画祭上映)のカン・ヘジョンほか。第57回(2004年)カンヌ国際映画祭グランプリ(審査員特別大賞)、第41回大鐘賞(韓国アカデミー賞)5部門(監督賞、主演男優賞、音楽賞、編集賞、照明賞)、第24回青龍賞3部門(監督賞、主演男優賞、助演女優賞)受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1988年のある日、平凡なサラリーマンのオ・デス(チェ・ミンシク)は、気がつくと狭い私設監禁部屋にいた。理由が全く分からない彼だったが、ある日テレビのニュースで、妻が惨殺されたことを知る。しかも容疑者は自分。半狂乱に陥りつつも、監禁部屋で肉体を鍛え、テレビで情報収集しているうちに、15年が経過し、ついに解放された。街に出たデスは、謎の敵に復讐を誓いつつ、鮨屋の板前の若い女性ミド(カン・ヘジョン)と知り合う。彼女の協力を得たデスは、監禁部屋のあるビルを捜し出す。デスは管理人パク(オ・ダルス)を拷問し、自分を監禁するように依頼した男の録音テープを手に入れた。そしてついに、長身の謎の男(ユ・ジテ)と対面する。男はデスに、監禁の謎が解けたら自分が死ぬ、解けなければデスとミドを殺すという死のゲームを持ちかけた。期限は残り5日。そんな夜、デスとミドは初めて結ばれる。必死に回答を出そうとするデスは、やがて謎の男が、自分の高校の後輩イ・ウジンであることに気づく。ウジンは高校時代、実の姉であるイ・スア(ユン・スギョン)と愛し合い、肉体関係を持った。二人の逢瀬を目撃したデスによって悪い噂が広がり、ウジンの姉は橋の上から身を投げたのだった。愛する姉を助けられなかったウジンは、それからずっとデスへの復讐に燃えていたのだった。そしてデスは、実はミドが自分の娘であることをウジンから知らされる。実の娘と愛し合ったことにデスはショックを受け、自ら舌を切断してウジンに許しを乞う。デスへの復讐を終えたウジンは自殺した。冬、すべてが終わったあと、デスはミドと再会を果たすのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2005年1月下旬号

劇場公開映画批評:オールド・ボーイ

2005年1月上旬新春号

日本映画紹介/外国映画紹介:オールド・ボーイ

2004年11月下旬号

SPECIAL INTERVIEW:パク・チャヌク監督(「オールド・ボーイ」)

2025/11/01

86点

VOD/Hulu 
字幕


獣にも劣るが、生きる権利はある

ネタバレ

酔っ払って喧嘩をしたのか、警察署で一人の男が拘束されて騒いでいる。
どうやら今日は男の娘の誕生日らしい。
そんな大切な日に警察の厄介になるダメ人間オ・デス。
電話で娘にプレゼントを買って帰ることを伝えた後に、彼は何者かに拉致されてしまう。
そして彼は15年も監禁されることになる。

パク・チャヌク監督の復讐三部作の二作目で国際的な評価も最も高い今作。
劇場で鑑賞して以来だったが、当時の印象通りのクレイジーな内容だった。
デスは監禁されただけでなく、妻殺しの容疑もかけられてしまう。
狭い部屋の中である程度の自由は与えられているようだが、突如部屋内にガスが充満すると深い眠りに落ちてしまう。
監禁者の正体も動機も目的も分からない。
デスは格闘技術を磨くことと、部屋から脱出する日を夢見ることで何とか正気を保っていた。
そして彼はある日突然解放される。
理由も明かされないまま。

デスは自分の人生を15年も奪った者に復讐することを誓う。
彼は料亭で倒れたところを板前の娘ミドに助けられる。
彼女は何故か見ず知らずのデスを部屋に招き入れ、親身に接する。
デスも彼女に惹かれていく。

デスが自分が監禁されていたビルを突き止め、管理者に復讐する姿は凄まじい。
また大勢を相手にバール(のようなもの)ひとつで立ち向かうクレイジーさも強烈だ。
やがてボロボロになった彼の側に一人の男が寄り添う。
実はこのウジンこそがデスを監禁させた張本人であった。
ウジンは自分を殺せば監禁された理由は永遠に分からないとデスを挑発する。
一人の男を15年も監禁させるほどの恨みとは何なのか。
またウジンはデスにある催眠をかけていたことが分かる。
その内容が分かった時にデスは戦慄する。

とてつもないパワーを秘めた作品だが、正直よく分からない作品でもある。
そして、この分からなさが実はこの作品の魅力なのかもしれない。
ウジンの動機もデスの行動も全く共感出来ない。
それも今作の狙いのような気がする。
安易に理解することを阻むような冷たさがこの作品にはある。

復讐は何も生まない。
それは『復讐者に憐れみを』を観た時にも感じた。
復讐に取り憑かれた者、何かを必死で守ろうとする者の滑稽さと惨めさをこれほど強烈に描いた作品は他にないかもしれない。
とにかくデス役のチェ・ミンシクの演技の振れ幅に圧倒された。
ラストシーンも色々と意味深で、デスの張り付いたような笑みがいつまでも脳裏に焼き付く。

2024/10/20

2025/06/02

80点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕

誘拐されて15年、突然解放された主人公は何のために誰が監禁したのか、謎を明らかにしつつ犯人に復讐するために行動するが…という話

なんで15年?というのがキーだったなと
灼熱の魂を思い出した
激重バイオレンス映画

2024/10/10

2024/10/10

82点

レンタル/東京都/ゲオ/ゲオ要町店/DVD 
字幕


少々過激な描写あり。衝撃的な事実を知る事になる。

2023/09/07

2023/09/07

70点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


ゼイゼイと1500㍍競争を走ったみたいな

ネタバレ

テンポが早いわけではないのだけれど、あっという間に終わった。
たいへんおもしろかった、ということだと思う。
だけれども、一ヶ月経てばかなり忘れているだろうな。
主人公は理由がわからないまま15年間監禁されたのだが、
その間も復讐心を保ち続け、
イメージトレーニングやフィジカルトレーニングを欠かさない。
ある日突然、解放される。。。
精悍な中年男性となった彼は、監禁の理由を求めて犯人を追う。

こう書けば、ハリウッド大作としてハリソン・フォードが主役でも良さそうに見えるが、違う。

主人公はもともとがクソ野郎(失礼)。
監禁中にはTVだけが情報源。知識は豊富になったが思想性は磨かれず人間的な深みが育たない。さすがTV。
そんな彼が行う行動を追う物語だから、主人公には共感できないし、内面を掘り下げるような描写はないので感動・感銘はない。監督の意図もそんなところにはない。

けれど、やっぱりおもしろいし、アイデアが卓抜だ。
暴力的な場面もどこかユーモアが感じられるところもあって。。
これで20年前の映画なんだなあ。

後味が良くない映画がお好きな方にもおすすめ。












2004/11/22

2023/08/04

70点

映画館/神奈川県/ワーナー・マイカル・シネマズつきみ野 
字幕


表層的だが面白い「プレイ映画」(劇場公開時の感想+加筆)

ストーリーは面白いし格闘シーンは迫力あるけど、
復讐心に狂わされる感情の描写は意外に表面的で共感を呼びにくい。

(以上、劇場公開時に書いた感想)

----

【今回の加筆】

『グロテスク』(2009)の感想でも書いたが、
『オールド・ボーイ』並びに監督のパク・チャヌクと他の監督作には、
「SMプレイ」などの「プレイ」の要素があると思った。

2023/06/21

2023/06/21

88点

選択しない 
字幕

面白い。あっと気づいた時には悪夢のような胸糞展開。
ミドの前には結局何が入ってたのだろうか。アルバム?
15年間閉じ込められていたという割には、映画の中でそのじかんのながその時間の長さがあんまり感じられず、主人公の悔しさ、虚しさ、怒りを感じることがあまりできなかった。娘にプレゼントを渡そうという場面で誘拐され、その割には監禁中も娘の回想が一つもなかったし、強いていうなら妻が殺害されたというニュースで娘の話がなかったくらいで、巧妙だなと思った。