ジョゼと虎と魚たち(2003)

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ジョゼと虎と魚たち(2003)

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レビューの数

98

平均評点

77.6(843人)

観たひと

1500

観たいひと

127

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / ドラマ
製作国 日本
製作年 2003
公開年月日 2003/12/13
上映時間 116分
製作会社 アスミック・エースエンタテインメント=IMJエンタテインメント=関西テレビ放送=エス・エス・エム=博報堂
配給 アスミック・エース
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督犬童一心 
脚本渡辺あや 
原作田辺聖子 
エグゼクティブプロデューサー椎名保 
三木裕明 
共同エグゼクティブプロデューサー山崎一彦 
泉正隆 
安永義郎 
企画協力内藤あづさ 
プロデューサー久保田修 
小川真司 
共同プロデューサー井上文雄 
撮影蔦井孝洋 
美術斉藤岩男 
装飾西渕浩祐 
音楽くるり 
音楽プロデューサー高橋太郎 
安井輝 
主題歌くるり
(「ハイウェイ」)
録音志満順一 
整音浦田和治 
音響効果岡瀬昌彦 
照明疋田ヨシタケ 
編集上野聡一 
衣装石井朋子 
スタイリスト伊賀大介 
ヘアメイク中村洋子 
細倉明日歌 
キャスティング杉野剛 
製作担当鎌田賢一 
助監督五十嵐昭徳 
スクリプター甲斐哲子 
スチール原田大三郎 
ビジュアルエフェクト浅野秀二 
製作プロダクションアスミック・エースエンタテインメント 
IMJエンタテインメント 
ジョゼと虎と魚たちフィルムパートナーズ石橋隆文 
大原幸蔵 
今村景子 
樫野孝人 
森竹正明 
植村泰之 
木原正之 
山元真美 
藤巻直哉 
春名慶 
藤崎博文 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

田辺聖子の同名原作小説を、「二人が喋ってる。」「金髪の草原」の犬童一心監督が映画化。足の不自由な女の子ジョゼと、平凡な大学生の青年の出会いから別れまでをビター・スウィートに描く。主演は妻夫木聡と池脇千鶴。脚本は、岩井俊二ウェブサイト<シナリオどんとこい>出身の新人、渡辺あや。音楽はくるり。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

大学生の恒夫(妻夫木聡)は、深夜に麻雀屋でアルバイトをしている。今日の客の話題は、最近近所で見かける謎の老婆のこと。決まって明け方に乳母車を押して歩く老婆が乗せているのはミイラか? 札束か?はたまた妖怪か……。明け方、恒夫は、坂の上から乳母車が走ってくるのに遭遇する。恒夫が近寄り、中を覗くと、包丁を握り締めた少女(池脇千鶴)がいた。恒夫は危うく刺されそうになるが、間一髪で難を逃れる。乳母車の中身は、老婆の孫だった。彼女は原因不明の病で生まれてから一度も歩いたことがないという。老婆は近所に孫の存在を隠して暮らしており、夜明け間もない時間に乳母車に乗せて散歩させていた。そのまま恒夫はふたりの家に連れて行かれ、朝食をごちそうになる。こうして、恒夫と脚の不自由な少女は出会った。恒夫が少女に名前を尋ねると、彼女はジョゼと名乗った。恒夫は、不思議な存在感を持つジョゼに興味を持つ。一方で恒夫は、大学の同級生の香苗(上野樹里)に好意を持っている。福祉関係の就職を希望している香苗との会話のネタに、脚の悪いジョゼが家の中のあっちこっちからダイブすることなども持ち出したりするが、思うように関係は進まない。ジョゼのことも気になる恒夫は、事あるごとに家を訪ねる。ジョゼの部屋には祖母が拾ってきた様々なジャンルの本がある。その中から、恒夫が抜き出した一冊が、フランソワーズ・サガンの『一年ののち』。いつもそっけないジョゼが、その本の続編を読みたいと強く言う。恒夫は既に絶版となっていた続篇『すばらしい雲』を古本屋で探し出し、プレゼントする。「ねぇ、その主人公がジョゼっていうんだよね?」という恒夫の問いかけにジョゼは全く応じず、夢中で本を読みながら柔らかな笑みを浮かべる。そんなジョゼを見つめながら、恒夫も微笑む。恒夫の計らいで国の補助金がおり、ジョゼの家の改築工事が始まった。完成が迫ったある日、突然、香苗が見学に訪れる。戸惑う恒夫。「彼女? 恒夫くんが言っていた、すごい元気な女の子」。押入れの中でふたりの会話を聞きながらうつむくジョゼ。その日の夜、再び恒夫はジョゼを訪ねる。ジョゼは泣きながら本を投げつけ「帰れ!」と叫ぶ。恒夫は祖母に、もう二度と来ないようにと釘をさされる。数ヵ月後。就職活動中の恒夫は、ジョゼの家の改築工事をした会社の見学へ。工事で知り合った現場主任から、ジョゼの祖母が急逝したことを知らされ、呆然とする恒夫。恒夫はバイクにまたがり、ジョゼの家へと急ぐ。もう訪ねることもないと思っていた懐かしい家。心なしかくすんで見える玄関。ジョゼは静かに恒夫を家に招きいれる。お葬式から最近の暮らしぶりまで、淡々と語るジョゼだったが、恒夫がジョゼの行動に口をはさんだ途端、わめきながら恒夫の背中を殴り始める。その怒鳴り声はいつしか泣き声に変わり、やがてふたりはお互いの存在を確認しあうようにひとつになる。ジョゼにとってははじめての経験だった。恒夫とジョゼは一緒に暮らし始める。ジョゼの家に運び込まれる恒夫の荷物。部屋が変わっていくのを不思議そうに見回すジョゼ。「ずっと一緒にいような」と恒夫が言う。ジョゼはぼんやりと空を見つめて微笑む。恒夫は、徐々にジョゼのことを知っていく。二人は動物園に行って虎を見る。ジョゼには夢があった。いつか好きな男の人ができたときに、世の中で一番怖いもの、虎を見る、という。檻の向こうで吼える虎と、怯えて恒夫の腕にしがみつくジョゼ。それを見ながら恒夫は優しく笑う。しかし、二人で過ごすささやかな幸せは、いつしか終わりのときがやってくる……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年7月下旬号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第8弾 2000年代日本映画ベスト・テン:ベスト11

2013年10月上旬号

[巻頭特集]いちばん美しい肌 裸身という表現:池脇千鶴と脱ぐことの必然 「ジョゼと虎と魚たち」

2012年10月上旬号

MOVIE at HOME お家でDVD & Blu-Layを:DVDコレクション 「ジョゼと虎と魚たち」

2004年5月上旬特別号

日本映画紹介/外国映画紹介:ジョゼと虎と魚たち

2004年1月下旬新春特別号

劇場公開映画批評:ジョゼと虎と魚たち

2004年1月上旬号

特集 「ジョゼと虎と魚たち」:対談 妻夫木聡×池脇千鶴

特集 「ジョゼと虎と魚たち」:渡辺あや(脚本) インタビュー

特集 「ジョゼと虎と魚たち」:作品評

2003年5月下旬号

HOT SHOTS:「ジョゼと虎と魚たち」

2003/12/31

2023/09/22

80点

映画館/東京都/シネクイント 


恋を自然に描いている(劇場公開時の感想)

男と女の出会いとその後の恋のゆくえを自然に描く。

(以上、劇場公開時に書いた感想)

2023/07/13

2023/07/13

73点

テレビ 
字幕


PG12指定

ジョゼ、恒夫の二人は出会うが、出会うのに味噌汁を頂くというのは、これは出会いには深い意味が当然のように込められ、普通ないやろ的シチュエーション。

そうして物語は早々と展開するに見えるが、そこには上野樹里演じるもう一人の彼女が現れてくる。それで際の最後にはジ
ョゼは彼女にビンタを供与しあう。

それから一年後だが、あまりに自堕落な環境が描かれていることに着目。恒夫の周囲はけっして恵まれているとは言えない。食事もエレベーター、そしてナントカ賛同ムードが高鳴りつつある一方でそしてたまに、卵を使いおろし」。。

かのように銭形警部、今年は、厄年か庭の草fg「野yz級

2023/06/16

2023/06/16

68点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


乳母車に乗せられた娘

ファンタジックなラブストーリー。
大学生の恒夫(妻夫木聡)は女には困らない適当な男。アルバイト先の麻雀屋で話題となった、散歩するおばあさんの押している乳母車の中を偶然知ってしまった。その中には歩けない娘ジョゼ(池脇千鶴)がいたのである。
彼女を助けたことで彼女の家に食事に行くようになった彼だが、同級生の香苗(上野樹里)とも恋愛関係を構築している。
ジョゼは学校に入っていないが、おばあさんが拾ってきた本で色々勉強している。そして結構我が儘だ。
こんな二人が、おばあさんが亡くなったことから恋愛関係になり、楽しい時を過ごすが、香苗との関係が再燃し、二人は別れる。
設定自体は面白いものがあり、さすが田辺聖子の原作と思わせたが、なにか終わり方が中途半端で納得できなかった。やっぱり芯のない男の一時の気まぐれにしか見えない。ここのところは原作ではどう描いていたのだろうか。

2023/05/17

2023/05/19

75点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 

主演の二人(妻夫木聡と池脇千鶴)が今とはそう変わらない印象だが、上野樹里、新井浩文、江口のりこ、ライセンスの二人ががフレッシュ。原作を読んだはずだがこんな話だったっけと思った。車椅子は買わないと言われた恒夫が、自分もいつまでも若くないと答えるシーンが印象的。結局二人は別れるが、その後のジョゼの一人暮らしは希望があった。

2022/12/04

2022/12/11

70点

テレビ/有料放送/WOWOW 


妻夫木聡のチャラ男

2020年に日本のアニメ、同年に韓国でリメイクされた田辺聖子原作の最初の映画化。ジョゼ(池脇千鶴)と付き合うようになる主人公()は、江口徳子(のりこ、改名前)をセフレにして、上野樹里と二股をかけるようなチャラ男だった。ジョゼに「していいよ」と言われたら、それにすぐ乗るし。韓国版のリメイクも観たが、主人公が真面目で暗過ぎる。池脇も江口もしっかり脱いでおり、今観ると驚く。

2022/04/28

83点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


コワレモノの恋

ネタバレ

足の不自由な少女とある青年の恋を描いた物語。
印象的なカットの繋ぎ目や、含みを持たせるようなシーンのひとつひとつが心に残る、まさに映画的な面白さを持った作品だと思った。
ただ登場人物に共感するのが難しい癖のある作品だとも思った。
恒夫に料理を褒められた時には、おそらくジョゼは彼に好意を抱いていたのだろう。
彼女の口の悪さは照れ隠しでもある。
彼女が箸に刺した蓮根を恒夫に味見させる姿だけで、彼女の恒夫に対する好意が分かる演出はなかなかニクい。
一方、恒夫の方は何を思っているのかが分かりにくい。
恒夫がジョゼの家に出入りするようになったのは、彼女が作った料理があまりにも美味しかったからなのだが、もちろんそれだけではない。しかし恒夫がジョゼに抱く感情は恋とも違うと思った。
彼は優しく誠実そうに見えるが、女性関係にはだらしない。
彼は大学の同期の香苗に好意を抱いており、実際に彼女と関係を持つことになるのだが、真剣に彼女を愛しているのかは疑問だ。
どこか恒夫には空虚な部分がある。
ジョゼは祖母と二人暮らしだが、祖母は彼女を「壊れもん」だと言って、近隣の人々から彼女を隠すように生きている。
ジョゼは外の世界で見たいものがたくさんあるのだと恒夫に話す。
恒夫はそんなジョゼのために、乳母車にキックボードを取り付けて改造し、彼女を乗せて町に繰り出す。
このシーンの疾走感はくるりの音楽とも合っていてとても心地よかった。
しかし祖母は恒夫の勝手な行動を許さず、彼に家への出入り禁止を言い渡す。
本当にジョゼのことを想っているのから、恒夫はもっと色々な問題に立ち向かうべきだった。
しかし彼は意気地無しで、抱えきれない問題から逃げてしまう。
彼の優しさは弱さでもあると思った。
やがて祖母が亡くなり、ひとりぼっちになったジョゼの元に恒夫は再び現れる。
ジョゼは恒夫に側にいて欲しいのに素直になれず、思わず「帰れ」と怒鳴ってしまう。
その言葉を聞いてすぐに引き下がってしまう恒夫。
「帰れと言われて本当に帰ろうとするやつは帰れ!」
この言葉のあとに初めてジョゼは本心を恒夫に打ち明ける。
側にいて欲しいと。
恒夫もジョゼの側にずっといると誓うが、それが長続きしないことは冒頭で分かっている。
それでも二人が寄り添う姿はとても心にジーンと来るものはあった。
ちなみにジョゼの本名はクミコで、ジョゼとは彼女の愛読書サガンの小説の主人公の名前だ。
タイトルにある虎は、彼女が好きな人が出来たら一緒に見たいと願っていた一番怖いもの。
そしてラブホテルの部屋の照明をつけると泳ぎ出す光の魚たち。
最後まで成長出来ない恒夫の姿には幻滅させられた。
彼は結局香苗とやり直す。お互いに心に弱さを抱えた者同士だ。
ジョゼを抱え切れなかった自分の弱さに涙を流す恒夫の姿が印象的だった。
対称的にジョゼは逞しく生きていく。
恒夫と付き合いだしてからは乳母車を捨ててしまった彼女だが、別れてからは電動の車椅子で町を颯爽と走っていく。
どことなく清潔感の欠ける姿だったジョゼだが、ラストシーンでは少し小綺麗になっているように感じた。
しかし彼女が焼いている魚は一尾だけだし、コップに差してある歯ブラシも一本だけだったから、彼女は相変わらず一人なのだろう。
それでも何か明るい未来を感じさせるようなラストではあった。