こちらは、「ジ・オファー/ゴットファーザーに賭けた男」のレビューになります
トラブルが続くにも程があるほど、次々と問題が起こります。脚色もあるとは思いますが、全てを乗り越えていないと、この傑作は生まれていません。
パラマント社が売却を免れたのは、プロデューサーのラディとマフィアのコロンボが新聞の一面に載り、会社のイメージがダウンしたからです。不幸中の幸いでした。
マーロン・ブランドには早くからマリオ・プーゾが接触していました。冒頭の書斎のシーンが暗くよくわからないと問題になりましたが、無事解決しました。
アル・パチーノはコッポラの希望でしたが、演技が落ち着かず、降ろされる寸前でした。初めて殺人に手を染める場面で、ようやく上層部からOKが出ました。
無頼のマフィアに、ラディが脅されていよいよ万事休すか、という時に、コロンボの復讐でそのマフィアが殺され、一難が去ります。
プロデューサーのラディの執念もそうですが、その秘書の仕事ぶりも良かった。所詮、人と人が関係してドラマが生まれていく訳です。作品的には、依頼からずうーと、家族の物語と言い続けていたコッポラありてこそでしょう。
ニーノ・ロータの音楽には全く触れられていないのが、残念です。この名曲がこの作品を支えている割合もかなり大きいと思います。