エンディング・シーンにいつかは!との監督の熱い思いを感じる!
公開されて20年。国を持たないクルド人、そして世界の至るところで言われなき差別を受けるクルド人。劇中に暫し現れる、ここにはクルド人がいると示す赤色の印が余りにショッキングだ。そんな中、イスタンブールで出会ったトルコ人のメフメットとクルド人のベルザン。お互いに強いることなく、お互いを尊重する関係。そしてやがて訪れる悲劇。クルド人の迫害をトルコ人女性監督イエスィム・ウスタオウルが描いた良作だが、同時に「太陽への旅」とした原題に監督の切なる願いを痛感。