しあわせ(1998)

しあわせ|Hasards Ou Coincidences|Hasards Ou Coincidences

しあわせ(1998)

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レビューの数

7

平均評点

82.3(16人)

観たひと

25

観たいひと

14

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス
製作国 フランス カナダ
製作年 1998
公開年月日 2001/2/3
上映時間 120分
製作会社 レ・フィルム13=TFIフィルム・プロダクション=UGCイマージュ=ヌイイ・プロダクション=SDAプロダクション
配給 日活(ギャガ・コミュニケーションズ=日活提供)
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

絶望に突き落とされた女性の再生と癒しを描く壮大なラヴ・ストーリー。監督・製作・脚本は「男と女、嘘つきな関係」のクロード・ルルーシュ。撮影は「白く渇いた季節」のピエール=ウィリアム・グレン。音楽は「男と女、嘘つきな関係」のフランシス・レイほか。出演は「男と女、嘘つきな関係」のアレッサンドラ・マルティネス、「恋するシャンソン」のピエール・アルディティ、これが映画初出演となるマルク・オローニュ、「ブーメラン」のジェフリー・ホールダーほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

元プリマドンナのミリアム(アレッサンドラ・マルティネス)は、ダンスのパートナーだった夫ローラン(ローラン・イレール)に去られた心の痛手に苦しんでいた。最愛の息子セルジュ(アルテュール・シェソン)と共に、愛の記憶が眠る思い出の地、ヴェネチアを再訪したミリアムは、真実を忌み嫌う贋作画家のピエール(ピエール・アルディティ)と出会う。新たな愛に胸をときめかせ、再び生きる喜びを手に入れたかに見えた矢先、ミリアムに不幸が襲いかかる。海での不慮の事故が、ピエールとセルジュの命を奪い去ってしまったのだ。すべての愛を一瞬にして失い、失意の淵に立ちすくむ彼女は、セルジュが死の直前まで撮影していたビデオカメラの映像の記録をたどって旅に出る。だが旅の途中、うっかり空港でうたた寝してしまった彼女は、パスポートと共にビデオカメラを何者かに盗まれてしまう。そのカメラを偶然故買商から買ったのは、ベルギー出身の未来学の教授マルク(マルク・オローニュ)だった。その中のビデオテープに映っていたミリアムの姿に心を動かされたマルクは、彼女のゆくえを探す旅に出る。こうしてビデオテープは無事ミリアムのもとに届けられ、彼女は大きな愛の再生と癒しを手に入れるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2001年3月下旬号

外国映画紹介:しあわせ

2001年2月上旬号

新作紹介:しあわせ

2001年1月下旬新世紀特別号

INTERVIEWS:クロード・ルルーシュ(「しあわせ」監督)

2022/08/08

2022/08/08

82点

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ストーリーテリングのセンス

最上級の誉め言葉として“変態的”なセンスをしている。

どうやったら、こんな物語が思い浮かぶのか。

とにかくストーリーの紡ぎ方、“テリング”の仕方、唯一無二で。
シーンの繋がりとか関係なく、ヴォイスオーバーを使ったり、編集で細かい時系列を動かしたり、3歩先行くセンスだなぁと。
娯楽性が高いわけではないけど、自己満足アート作品でもない。

でも、やはり映画というのは、芸術というのは“非常に個人的な物”という言葉が似あう、内向的であるけど、観客にどこか希望を与えてくれる素晴らしい作品。

珍しく、邦題のセンスがいい作品でもある。

2022/07/03

2022/07/03

80点

購入/DVD 
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原題は”偶然と必然”それは男と女?不幸と幸せ?独特の語り口が不思議な偶然と必然の世界に誘ってくれる。幸せの絶頂の時に息子と恋人を失った踊り子。空っぽになった心を埋めるかのように3人で行くはずだった旅に出る。ばらばらに語られる人物たちが少しずつつながって行ってロマンスが形作られていく様が美しい。等身大の人間たちが織り成す夢のような物語。これがルルーシュ節。お見事。

2021/02/07

2021/02/07

80点

レンタル/東京都/TSUTAYA 
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いい映画だった

原題はたぶん「偶然と必然」クロード・ルルーシュ監督は人間愛あふれてる作品を作る人だから、これもそういう作品に違いない。私の中では、ジャック・タチとかアラン・レネとかミシェル・ゴンドリーとか、美しく楽しいことや愛し合うことを好む、やさしいフランス人監督たち、というくくり。

ダンサーの彼女の役、アレッサンドラ・マルチネス、Superflyのボーカルの子にそっくりだなぁ。笑い方がいたずらっぽくて素敵。あ、ルルーシュ監督の妻なんだ。笑顔とダンスがこんなに華やかで、その一方孤独にも慣れている。このギャップに惚れたな。(その後離婚してるけど)

シロクマが家を襲った事件の番組はともかく、そのすぐ次の、舞台上で映像とリアル俳優を組み合わせた”映像マジック”楽しくて何度も見てしまいました。でもそのあとのバレエの結末がかなしすぎる…と思ってたら、大変な事件が…。どうも、製作者はもともとタイトルを「しあわせ」にするつもりはなかっただろうな。この邦題……

人生はときにとても痛いけど、ときには素敵なダンスを踊り、ときには目を見張るような舞台を楽しみ、ときには偶然映っていた彼女を追いかけて、偶然カメラを買った人に追いかけられて、生きていられたらもう一度いつか笑える。

映画が終わってほっとしたときに泣けてくるような良い作品でした。が、日本語はおろか英語やフランス語のWikipediaにも情報が少ない…あんまりヒットも評価もされなかったのかな~。

2002年

2020/01/16

100点

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悲しみは消えないけど、いつか必ず終わってくれる

ゲオの開店セール一本10円企画に感謝しています。
それがなければ出会えていなかったかもしれない。
二十歳そこそこの頃にドカドカ借りていたうちの一本。
7、8年経って、急に思い出した強烈に残っている記憶の断片。
タイトルも俳優も全くわからない。

赤い服を着たダンサーが、ベネチアの運河沿いでダンスを繰り広げるシーン
ニューヨークの街中で、スーフィーのセマーを踊るシーン
未来学
鍵となるビデオカメラ

今はあるかどうか知らないけど、
わからない映画のタイトルを、教えてくれるサイトがあった。
断片的なキーワードをつなぎ合わせるだけで、、、
数年経って、「しあわせ(偶然と必然)」だと分かった。
早速レンタルした。

感動した。
魂がふるえた。
悲しみの淵を彷徨う彼女に。
知らず知らずのうちに、自分自身を悲しみの淵から遠ざけてくれる出会い。

愛する人を亡くしても、私も生きていけるかもしれない

そんな希望を見いだせた映画です。
偶然の出来事や出会いも、その先には必ず必然がある。

クロード・ルルーシュのセンスと映像美無くしては、
完成しなかった映画だと思う。
偶然か必然かなんて、どうでもいいのかもしれないけど、
必然だと思うことで、救われることは多いから。

マルクオローニュのシネ・テアトルもいつか観てみたいな、、、

2018/11/13

2018/11/13

75点

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最初と最後に使われるシネマ=テアトルが印象に強く残る。ばらばらなエピソードが少しずつ繋がっていくルルーシュならではの文法が面白い。フランシス・レイは亡くなったが、この人はまだ映画を撮り続けていてほしい。

2015/02/26

2015/02/27

75点

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映画の印象はたいてい終わり方で決まる。エンディングがいいと、よい印象が残る。この映画もそうだ。しあわせの絶頂の時に愛する恋人と息子をなくしてしまった女。思い出の詰まったビデオカメラを持って3人でいくはずだった旅に出る。クロード・ルルーシュの独特の文法で描かれる物語は好き嫌いもあるだろうが、はまるとなんともいえない味わいに浸れる。相変わらず美しい映像と、フランシス・レイの切ないメロディが心に響く。原題の「偶然と必然」といったとおりのお話し。大人の寓話も悪くない。