ストレイト・ストーリー

すとれいとすとーりー|The Straight Story|The Straight Story

ストレイト・ストーリー

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レビューの数

49

平均評点

77.7(323人)

観たひと

577

観たいひと

86

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ フランス
製作年 1999
公開年月日 2000/3/25
上映時間 111分
製作会社 ピクチャー・ファクトリー=レ・ステュデイオ・カナル・プリュス作品(製作協力*フィルム4)
配給 コムストック配給(コムストック=テレビ東京=ポニーキャニオン=テレビ大阪提供)
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

長年音信不通だった兄に会うため、トラクターに乗ってひとり旅に出る老人の姿を描くロードムービー。監督は「ロスト・ハイウェイ」のデイヴィッド・リンチ。脚本はリンチのパートナーであるメアリー・スウィーニーが実話を元にジョン・ローチと共同で執筆(編集も)。製作はアラン・サルド、ニール・エデルスタインとスウィーニー。製作総指揮はピエール・エデルマンとマイケル・ポレア。撮影は「砂の惑星」「ケープ・フィアー」のフレディ・フランシス。音楽のアンジェロ・バダラメンティと衣裳のパトリシア・ノリスはリンチ作品の常連。美術は。リンチの長年の親友でもある「シン・レッド・ライン」のジャック・フィスク。出演は「グレイフォックス」「ゲッタウェイ」のリチャード・ファーンズワース、「タイムトラベラー きのうから来た恋人」のシシー・スペイセク(ジャック・フィスク夫人)、「ストレンジャー」のハリー・ディーン・スタントン、「ツイン・ピークス」のエヴェレット・マクギルほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

アイオワ州ローレンス。73歳の老人アルヴィン・ストレイト(リチャード・ファーンズワース)は家で転倒、杖の世話になることに。そんな矢先、十年前に喧嘩別れをして以来音信不通だった兄ライル(ハリー・ディーン・スタントン)が心臓発作で倒れたという知らせが入る。兄が住む隣のウィスコンシン州マウント・ザイオンまでは350マイル(約563キロ)。車なら1日の距離だが、アルヴィンは車の免許もないうえに足腰が不自由なのでバスにも乗れない。頑固にも自分の力だけで兄の元を訪ねると決めたアルヴィンは、一緒に暮らす娘ローズ(シシー・スペイセク)の反対を押し切り、なんと芝刈機に乗って荷車を引いて出かける。一度は芝刈機の故障で戻ったものの、再び小型のトラクターを買って再出発。かくして、アルヴィンは時速5マイル(約8キロ)の歩みで、6週間の長旅の末、ようやく兄の元へたどりつくのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2000年5月上旬号

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2000年4月上旬春の特別号

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2000年3月下旬号

新作紹介:ストレイト・ストーリー

劇場公開映画批評:ストレイト・ストーリー

2023/04/16

2024/01/06

80点

レンタル/埼玉県/ゲオ 
字幕


変化球投手が投げた渾身のストレート

リンチがこんなにもまっすぐな球を投げるなんてビックリだ。
絶叫しシャウトするハードロッカーが突然静かなラブバラードを歌い上げるような・・・。
仲たがいの兄弟が最後に和解するシーンが素晴らしい。
トラクターでの長い旅路はあったにせよ、そこに行っただけで、謝罪も許しもわだかまりも、一瞬に溶けていき、兄弟の情愛がただただ立ちのぼるシーンが感動的である。

2023/06/19

2023/06/20

95点

選択しない 


封切り以来の鑑賞

デヴィッド・リンチ監督の中では異色作と言われる映画ですが、彼のカルト的な映画よりも私はこちらの方がずっと好きです。リンチらしい雰囲気は鹿肉を食べるときに鹿に囲まれている不穏なムードくらいで、あとはトラクターで兄を尋ねるロードムービーです。映画の中では、ストレイト語録とも言えるいいセリフが聞けるのも楽しみな上、娘ローズ役のシシー・スペイセクの存在感がとてもいい。何度も観たい心暖まる名画です。

2022/07/04

2022/07/04

70点

選択しない 


73歳の体もボロボロの老人アルヴィンストレイト。
病に倒れた絶縁状態の兄にあうため、スクーターよりも小さいトラクターに荷台を付けて2ヶ月もの旅に出る。

かなりゆっくりの速度で走行していく。人生を振り返るようなまったりとした時間。親切な人々との出会い。
我々の生きている時間は早過ぎると感じてしまう。

若い男に問われた、歳をとって最悪な事は?
「若い頃の思い出だけは残っている事だ」
名言!

2022/02/02

2022/02/02

80点

レンタル/東京都/TSUTAYA/TSUTAYA 花小金井駅前店/DVD 


デヴィッドリンチ監督作品らしくない

仲違いした兄に死ぬまでに会いたいと、ノロノロのトラクターで何百キロも旅する73歳の老人を描いたロードムービー。デヴィッドリンチ監督らしくないいい話。主人公の名演技と名台詞が胸を打つ。戦争の記憶や娘の過去をさりげなくわからせて飽きさせない。

2021/11/21

2021/11/30

80点

レンタル 
字幕


引き出しを開けたら宝物だらけ。

ネタバレ

難解なことでは人後に落ちないリンチ監督だが、この素朴なロードムービーを観ると、プロとして作品
の振り幅の広さは計算済みということになる。今回の脚本にはリンチ監督の名はクレジットされていない。
アルヴィン・ストレイトという実在の人物からの脚本で、どこか琴線に触れたのだろうか、素直に映像化
している。ロードムービーの可能性を教科書通りに再現したかのようだ。

アメリカは映画の産みの親を自称していて、数々の名作を世に送り出してきた。その中でも映画の
特性を活かしたロードムービーは、最も魅力的な映画文法だ。歴史と動線が渾然一体となったアメリカ
には、ロードムービーが一番似合い、自身を映す鏡ともなってきた。アメリカ人の監督がロードムービー
をこころざせば、芭蕉のごとく詩情が湧き上がるのだろう。

今回リンチ監督はトラクターの時速8キロのスピードに合わせたゆっくりしたリズム。メタファーは封印、
73歳のアルヴィン・ストレイト(リチャード・ファーンズワース)に寄り添い、彼の視点で老いの厄介さを
丁寧に描写する。
老い先が短くなれば、成さなければならないことも重みを持ってくる。アルヴィンにとっては兄ライルとの
和解だった。アイオワ州からウィスコンシン州まで、クルマを使えば一日の距離。しかし彼のポンコツの
トラクターは8キロ、気の遠くなるロードムービー。退屈さも感じたのだが、ふと気がつくとアルヴィンの
気持ちに感情移入してしまう。これが演出のマジックだろう。

劇中、「歳をとって一番困るのは、若い頃を覚えていること」というセリフは名言。若い頃の汚点は、
トラウマとなって人生に意外なほど負荷をかける。アルヴィンは途中で出会った人たちと会話するが、
同年配の人には戦時中の消しがたい記憶を吐露する。あるいは娘の心の闇を代弁したり、人の生涯の
重みを感じさせるものばかり。
何気ないアルヴィンの旅なのだが、引き出しを開けたら宝物だらけ、感動せずにはいられない。

2021/11/19

2021/11/19

49点

選択しない 
字幕


オケアヌス

リンチもロードムービーも苦手ですが、心に沁みます。