4Kリマスターで初鑑賞。インランド・エンパイアとリンチ映画2日連続。
インランド〜と真逆のシンプルなロードムービー。
不穏なズームインや長めのクロスフェードなどリンチっぽさは多少あれど、音楽は終始穏やかで、不吉さも冒頭だけ。いい人しか出てこない。ジョークもそこそこあり。
リンチ映画としては意外な家族推し。家族を三本の矢的な例えをするのは最近ほかの映画でも観たような気がしますが、アメリカでも一般的なレトリックなのでしょうか。
トラクターでのんびり走る自家製キャンピングカー生活は楽しそうでもあり。
映像を見ている分には1週間くらいでついてそうですが、セリフからすると結局6週間くらいかかっている様子。食料とかどうしていたんだろうか?という疑問はありますが、最初に積み込んだのはあくまで次の店まで持てばいいというものだったということなのでしょう。
すっぱり終わるところ含め、昔の映画っぽいフィーリング。
エンドクレジットの文字がやけに大きい(けど、昔っぽい入れ方ではなく、雑なデジタルフォントという感じ)のはなんだったのか。
シシースペイセクがやたらと切れる話し方をしていて、もともとそんな人だったか調べてしまいましたが、どうやら入れ歯で不自然な話し方にしていたそうな。「娘はにぶいと思われているがそんなことはない」と主人公が言うところがあるので、その「にぶい」ところの表現としてそうしていたのかと今更ながらに気付きました。
娘は過去の悲劇によって子供から引き離されている。主人公は戦争での取り返しのつかない失敗を悔やみ続けている。
そんなふたりに、もう悲劇が起きないように、とリンチが思ったかどうかは知りませんし、この映画のもとになった実話のとおりなのかも知りませんが、やさしいストーリー。リンチ映画なので最後まで疑ってしまいましたが。