ノッティングヒルの恋人

のってぃんぐひるのこいびと|Notting Hill|Notting Hill

ノッティングヒルの恋人

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レビューの数

92

平均評点

77.4(899人)

観たひと

1561

観たいひと

120

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1999
公開年月日 1999/9/4
上映時間 123分
製作会社 ポリグラム・フィルムド・エンターテインメント作品
配給 松竹=ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ
レイティング 一般映画
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

アメリカのスター女優としがない本屋の店主の、偶然から生まれたラブストーリー。監督はロジャー・ミッチェル。脚本は「ビーン」のリチャード・カーティス。製作は「フォー・ウェディング」のダンカン・ケンワージ。製作総指揮はリチャード・カーティス、「エリザベス」のティム・ビーバンとエリック・フェルナー。撮影は「フェアリー・テイル」のマイケル・コールター。音楽は「マイ・フレンド・メモリー」のトレヴァー・ジョーンズ。美術は「イングリッシュ・ペイシェント」のスチュアート・クレイグ。編集は「スカートの翼ひろげて」のニック・ムーア。衣裳は「スカートの翼ひろげて」のシューナ・ハーウッド。出演は「グッドナイトムーン」のジュリア・ロバーツ、「ボディ・バンク」のヒュー・グラントほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

アナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)はハリウッドの大女優。そんな彼女がロンドンのノッティングヒルにある書店に足を運ぶ。店主のウィリアム(ヒュー・グラント)は突然のことにびっくり。さらに彼は買物の帰りに偶然アナとぶつかり、ジュースをかけてしまう。慌てた彼は服を乾かすよう申し出て、アナを家に招く。何とか彼女を送り出して間もなく、彼女が戻って来てウィリアムにキスをして立ち去る。夢のような時が過ぎて数日後、ウィリアムに電話があったとルームメイトのスパイク(リス・エヴァンス)から聞かされる。早速アナが宿泊しているホテルに向かい、雑誌記者と偽り部屋に入る。ウィリアムは妹の誕生日パーティーにアナを誘い、彼女も誘いに応じる。その後もデートを重ねる二人。ところがある晩二人がアナの部屋に行くと、有名俳優の恋人が彼女の帰りを待ち構えていた。彼氏の存在にショックを受けたウィリアム。そして半年後。マスコミのほとぼりが冷めるまで家に置いて欲しいとアナが突然やって来る。だがそれも同居人スパイクが口を滑らせたことでマスコミが殺到。アナは二度と会わないと言い残し、雑踏の中へ消える。一年後。アナの撮影現場を訪れたウィリアムは気持ちを伝えられない。彼女が店に来てもつれない態度を取ってしまう。それを見かねた友人たちは一丸となってウィリアムをホテルに送り届ける。記者会見場にもぐりこんだ彼は、再び記者になりすまし彼女に告白。アナもプロポーズに応え、会場は結婚会見に早代わり。二人はロンドンでゆったりと時を過ごすのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1999年11月上旬号

外国映画紹介:ノッティングヒルの恋人

1999年10月上旬号 創刊80周年特別号1

劇場公開映画批評:ノッティングヒルの恋人

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1999年9月上旬号

巻頭特集 ノッティングヒルの恋人:ジュリア・ロバーツ インタビュー

巻頭特集 ノッティングヒルの恋人:ヒュー・グラント インタビュー

巻頭特集 ノッティングヒルの恋人:リス・エヴァンス インタビュー

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巻頭特集 ノッティングヒルの恋人:作品評

巻頭特集 ノッティングヒルの恋人:「ノッティングヒルの恋人」の愉しみ方

巻頭特集 ノッティングヒルの恋人:ロンドン映画MAP

1999年8月下旬特別号

スペシャル・セレクション ジュリア・ロバーツの新作連続公開:「ノッティングヒルの恋人」「プリティ・ブライド」

2024/02/17

2024/02/17

70点

VOD/NETFLIX 


24年前の映画なのに古びていない

市井に住む本屋と映画スターの恋愛をリアリティがないと言って馬鹿らしく思う人は、映画に何を求めているのですか?と言いたい。リアリティはないけど、映画に夢を求めるならば、これで良い。近頃は娯楽映画に哲学や社会性を持ち込んで考えさせるものが多い。もちろん考え込ませる映画というのも必要である。考えることは良いことだ。

でも、それがあまりにも多くて気楽に楽しむ映画が少なくなった。現代の人は映画に娯楽や夢なんか求めていなくて、
この社会の在り方とか、自分の人生は何のためにあるのかとか考えるための教養を求めているんだろうか。

私などは世間の憂さを晴らし、スカッとしたいし、気楽の楽しむことを映画に求めているんだが、これは現代人の映画に対する嗜好とはズレているんだろうか。

しかし、この映画は好評で大ヒットしたのだから、やはり世間でも映画には夢を求めているんだなと思って安堵する。
本作自体もあのロマンチックな映画史上に名を遺した名作「ローマの休日」を元にアレンジして製作したと思われる。特にラストの記者会見などはそれをずいぶん意識させられる。王女と一介の記者のラブストーリーなどはこの映画よりもリアリティなんかは無い。だけどオードリー・ヘップバーンの人気を未だに続くものにした名作となった。

あの時代はそんな絵空事でも良かったが、20世紀も終わりの1999年に作られた本作はあの傑作よりも少しはリアリティを出さなきゃいけない。そうしないとリアルでないものに対する冷ややかな眼を持つ現代人に受けない。

そこで市井の人が映画スターと恋をするというところは夢物語にしてもヒュー・グラント扮するウィリアムの知人たちはどうも世間に合わせて生きることが苦手な人物ばかりというところにリアリティを設定させた。

交友関係というのは大事だし、いざというときには助け助けられることになるのだから大事なんだけど、そうはいっても、周囲に合わせて生きるというのが苦手な人だっている。孤独に生きる人は図らずもそうなってしまった人もいようが、こうやって誰かと付き合うのがダメな人もいくらかいるだろう。または、孤独な方が生きやすい人だっているしね。私も実はそんな性格。映画好きになったのも、相手がいらないからという面もある。一緒に観る人がいるのも楽しいわけだけど、それだと相手に気を遣って映画に集中できない。映画を観るのはほとんどひとり。だけど観た後、映画の感想を誰かに話したくなる欲求はある。その欲求を満たすのがこのKINENOTOであるから、ますます孤独に生きることになるなあ。

またキャスティングも良かった。掛け値なしの映画スターというのはその製作時点ではジュリア・ロバーツというのは最適であろう。2024年の現代だと誰だろうと考えてハタッと気が付いたが、今はホンモノの映画スターというのがハリウッドにもいなくなったということだ。70年代くらいから邦画の各映画会社が映画俳優を育てなくなり、テレビタレントを起用して製作するようになって、映画俳優が少なくなっていったが、今のハリウッドも主役級の俳優が邦画同様に小粒になったのだ。現代での華やかな映画スターというのがハリウッドでもいなくなったのだなあ。私はスカヨハは大好きなのだが、でも彼女が映画スターという厚みはあまり感じないし。この点でも現代人はあまり映画に夢を求めていない傾向だと感じざるを得ない。

ヒュー・グラントの良い人感もこのリアリティのない話に説得力を持たせる。映画スターがフラッと立ち寄る店の店員に惚れるなんて嘘臭いけど、彼の前身からあふれる善良な人のイメージというのは、魑魅魍魎が跋扈するショービジネスで生きる映画女優としては、彼には安心できるのだろう。ヒューの個性で一目で感じたのであろうというのは納得できる。

それにこの映画スターには恋人がおり、この恋人であるハリウッドスター役がアレック・ボールドウィンなのが絶妙だな。彼を見て、一発でこのスター女優は彼氏には距離を置いているのがワカルんだなあ。ハリウッドとロンドンという地理的にも心理的にも距離がある。彼の軽さは演技以上にそうした雰囲気があるからね。この絶妙なキャスティングだけど、クレジットタイトルに名前はない。カメオ出演だ。私はヒューがジュリアを訪ねた時に、アメリカから恋人が来ていると慌てる場面で、アレックが出てきたところで笑った。おお~っ、ナイスキャスティングと思った。

このキャスティングだと、うまくこの作品世界に乗せられて夢物語にしばし良い気分に浸れた。映画にはいろんなものを求める欲張りな私だが、基本は世間の憂さを忘れさせるこういう夢物語で、それがあるから映画が好きなのだ。

2023/11/03

81点

VOD/NETFLIX 
字幕


ノッティングヒルの奇跡

ネタバレ

ノッティングヒルで旅行専門書のみを扱う本屋のしがない店主と、ハリウッドの人気女優が恋に落ちる。
ベタな恋愛シチュエーションと都合の良すぎる展開にリアリティはないものの、独特なユーモアと軽妙洒脱な台詞に引き込まれる作品だ。
アナはハリウッド女優としては名声を勝ち得ているが、どうやら男運は悪いらしい。
そして彼女自身が名声というものがいかに希薄なものであるかを心得ており、スキャンダラスな人生から逃れたいと願っている。
ウィリアムもまた恋愛に関してトラウマを抱えているようで、前に進むことが出来ない。
しかも目の前に現れたのが、あまりにも高嶺の花である人気女優なのだから尚更だ。
どちらも臆病であるが故に、あと一歩の距離を詰めることが出来ず、何とももどかしい。
とてもロマンチックな物語なのだが、ただ美しいだけでなく、しっかりと毒を持っているのがこの作品の面白さでもある。
まずウィリアムの同居人のスパイクが完全なる変人だ。
そしてスパイクに限らずこの映画には、社会に溶け込むのが難しい人々が多く登場する。
ウィリアムの妹ハニーもそうだし、ウィリアムの書店に集う客もどこか会話のキャッチボールが出来ない人ばかりだ。
そんな生きづらさを感じている人々のエピソードのひとつひとつにとても親近感を覚える。
あり得ない設定ではあるものの、人間の本質的なもの、普遍的なものをしっかりと捉えた作品なのだろう。
どれだけ臆病な人間でも、ここで一歩を踏み出せなければ一生後悔するような、そんなシチュエーションが必ず訪れる。
ウィリアムはお人好しで臆病でヘタレなところもあるが、どこか応援したくなるような誠実さを持った人物だ。
個人的にはウィリアムがアナと面会するために雑誌の記者を装おったために、観たことのない映画のインタビューをしなければならなくなる場面が面白かった。
アナとウィリアムが書店で初めて会う場面もお洒落。
二人の恋愛の行方を最後まで追いたくなる素敵な作品だった。

2023/05/13

2023/05/14

85点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


ヒューグラント全開

ヒューグラントの評価を決めた言っていい作品か。肉食的な面は全くないですよと語りかける彼の垂れた目がどんな女性も安心させ受け入れさせる。初対面の本屋での短い会話だけでジュリアロバーツが惹かれるのを納得感を持たせられるのは彼だからこそ。
ユーモアたっぷりの会話を楽しむのがこの作品の価値。

2022/09/13

2022/12/31

80点

VOD/NETFLIX 
吹替


エルヴィス・コステロ主題歌

なんといっても、主題歌が素敵だ。一気にロマンチックコメディの世界にいざなわれる。
仕事にやや疲れたトップ女優の憂鬱をジュリア・ロバーツが上手く演じている。言わずと知れた「ローマの休日」の同工異曲である。ヒュー・グラントもはまり役。
こういう臆面もなく、べたなラブストーリーをたまには見たいと思う。

2022/09/19

2022/09/19

80点

VOD 


有名な歌詞入りの曲だけでなく、BGMの曲もいい。イギリスの街や家の雰囲気と、同居人や同僚、兄弟のキャラがいい。兄弟で家に集まってるのがいい感じ。

2022/08/31

2022/08/31

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


見た人すべてが幸せになれる

ネタバレ

ローマの休日のイギリス版。
しかもハッピーエンド。
カップルが二人で見るのに最適な映画です。
親密になりたい人を自宅に招いてぜひ一緒に見てください。