パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー

ぱっちあだむすとぅるーすとーりー|Patch Adams|Patch Adams

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー

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レビューの数

38

平均評点

77.0(370人)

観たひと

684

観たいひと

65

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1998
公開年月日 1999/3/20
上映時間 116分
製作会社 ブルー・ウルフ=ファーレル-ミノフ=バンガロー78プロ作品(ユニヴァーサル映画提供)
配給 UIP
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS/SDDS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ジョークを連発するユニークな療法で人々の心と体を癒す実在の精神科医パッチ・アダムスの若き日を描いたヒューマン・ドラマ。監督は「ライアーライアー」のトム・シャドウイック。製作総指揮はシャドウィック、「ミセス・ダウト」のマーシャ・ガーデス・ウィリアムス。製作は「ニッキーとジーノ」のマイク・ファーレルとマービン・ミノフ、「ロミーとミシェルの場合」のバリー・ケンプ、「フェノミナン」のチャールズ・ニューワース。脚本は「ナッシング・トゥ・ルーズ」(監督も)のスティーヴ・オーデカーク。撮影は「マウス・ハント」のフェドン・パパマイケル。音楽は「イン&アウト」のマーク・シャイマン。美術は「ウルフ」のリンダ・デシーナ、編集は「ライアーライアー」のドン・ジマーマン。衣裳は「モンタナの風に抱かれて」のジュディ・ラスキン=ハウエル。出演は「グット・ウィル・ハンティング 旅立ち」のロビン・ウィリアムス、「コン・エアー」のモニカ・ポッターほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1969年。自殺未遂の果て、精神病院に入院したハンター・アダムス(ロビン・ウィリアムス)は、ジョークで患者たちを笑わせ、心を癒す能力に目覚める。そんな彼に富豪で天才病の患者アーサー(ハロルド・グールド)は「パッチ(傷をなおす)」というニックネームをつける。2年後、パッチは精神科医を目指し、バージニア大学医学部に入学。同級生トルーマン(ダニエル・ロンドン)と白衣を着て病院に潜入し、患者たちの心を掴んでいく。パッチの笑いの療法が次第に功を奏で、ベテラン看護婦たちも温かな目で見守ってくれるようになる。しかし、学部長のウォルコット(ボブ・ガントン)はパッチを快く思わず、放校処分に。常に成績がトップクラスのパッチに学長が理解を示し、学校に残ることが許される。一方、冷淡な同級生カリン(モニカ・ポッター)へ思いを募らせるパッチは彼女の誕生日を温かく祝い、いつしか心を通わせるようになる。パッチは病院や医療制度の理不尽さから無料の病院を作りたいと考えるようになる。精神病院で患者同士として出会った富豪のアーサーの出資により、夢が現実となる。トルーマン、カリンと共にさまざまな患者を無料で受け入れてきたが、ある患者がカリンを殺し自殺するという事件が起こる。ショックから診療所を閉め病院もやめる決心をするが、再び患者の心を捉えたことをきっかけにやり直すことに。しかし、そんな時、医師免許も無いうちに無料で診察していたことを理由に退校が申し渡される。医師会の裁定に判断を仰いだパッチは、裁定の場で医者と患者は対等であることや心をほぐすことが何よりの治療になることを主張。認められ無事大学を卒業し、独自の治療方法を広く伝えることになるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1999年4月下旬号

劇場公開映画批評:パッチ・アダムス

外国映画紹介:パッチ・アダムス

1999年3月下旬号

KINEJUN CRITIQUES:パッチ・アダムス

COMING SOON【新作紹介】:パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー

1958年11月下旬号

新映画評:わたしの可愛い人

特別口絵 新・盛り場風土記:郡山

2023/12/27

2023/12/28

75点

テレビ/無料放送/フジテレビ 


笑いは免疫力を高める

本作は実話で主人公も現存し来日したこともあるそうだ。
冒頭自殺未遂を起こし任意で精神病院に入院する(自傷行為防止のため)主人公がなぜそのような境遇に陥ったのかの説明はない。
入院すると強制入院患者との同居生活になり、驚くことが多い。
病院の患者の扱いが職員のみならず医者までも人間扱いしない状態に違和感を持ちながら彼らの不安や悩みを同じ視線で見ることで改善させる力がある事に気ずいた主人公は医者を目指すことになる。
既に30歳を超えた主人公は医療の座学だけには飽き足らず、また患者を下に見る権威主義的な医者の態度に憤慨し、大学病院の実際の患者たちに接することで臨床を実践していく。
それは自らが道化として患者と同じ目線で接し笑わせることで免疫力を高め、薬に過度に依存しない自然治癒力を高めるアプローチだった。
そして形式主義(書類ありきの)や官僚主義的な大学病院よりももっとフランクで費用の掛からない理想的な無料診療所を運営していくことになる。
ただせっかく付き合うことが出来て一緒に理想を追求するべく協力してくれた恋人が心を病んだ患者のSOSの連絡に従い訪問した際に銃殺され患者自身も自殺するという悲惨な事件に遭遇する。
主人公は自らの理想に殉じてしまった彼女に対する悔悟と絶望から無料診療所の運営から退き自殺や医学をやめることまで考える。
雄大な自然が眼前に広がる崖の上で死を考える主人公に(そこはかつて彼女と一緒に見た光景だった)一羽の蝶が彼の周りを舞い止まる中で死ぬことをやめるのだ。
恐らく蝶は彼女の魂の化身として彼を思いとどませる意味なのだろう。
そして医学の道を再開しようと決意した彼に無資格での医療行為により退学処分を科されることになる。
しかし当初は馬の合わない同室だった学友が主人公の学業の優秀さと患者の心を開くアプローチに感銘して彼の退学処分を撤回する方法を教える。
その地元医師会での評議会での聴聞により、主人公は従来の医者の傲慢で患者を人間として扱わないような接し方を厳しく批判し、自らの患者の目線に沿ったアプローチにより医療を進歩改革したいと訴える。
これが医師である評議員たちにも通じ退学処分が撤回される評決が下される。
彼は無事医学校を卒業し自らの信じるアプローチでの診療をしたことを伝えてエンデイングとなる。
主人公の志が実際的な医療活動の中で生かされて影響を与えるようになれば旧来の権威的な医療から患者の視線にたつ寄り添った医療になれば素晴らしいと思う。
主人公役のRウイリアムズもよかった。
自殺が惜しまれる。

2023/12/23

2023/12/24

70点

テレビ/無料放送/フジテレビ 
字幕


ロビン・ウィリアムズとフィリップ・シーモア・ホフマン、今にして思えば超個性派性格俳優二人の顔合わせという貴重な一作。
守旧派権力に逆らい、自由で新しい発想と取り組みを信条とする熱血マンをやらせると、どうしてこれほどぴったりハマるのかと思うほどロビン・ウィリアムズは上手い。
「グッドモーニング・ベトナム」「今を生きる」「レナードの朝」等々、彼の代表作となっている作品でこの類の人物を演じている。
もちろん、オーソドックスなコメディにおいてもそのセンスは遺憾なく発揮されているが、個人的には本作のような役を演じている彼が好きだ。
ただ、残念なことに、そんな強い意志を持つ人物を演じてきたことが却ってストレスになってしまったのか、現実の彼は鬱から自殺への道を辿る。惜しい役者を亡くしてしまった。

2023/12/23

2023/12/23

72点

選択しない 


こんな医者にかかりたい

実在の人の映画化で、エキセントリックなところなどロビン・ウィリアムズが適役。患者ファーストでこういう医者にかかりたい。もう少し感動させる何かが欲しいし、悲劇もあるが総じて爽やかな好編。

2022/07/30

2022/07/31

84点

VOD/U-NEXT 
字幕


患者のカルテばかりを見ている医者か患者の名前を呼び、対話して笑わして癒やす医者、どちらの主張もほんのボタンのかけ違いが起こってるだけで命を助けるという最終的な目的地は同じなんだよな。

序盤、精神病棟で4本の指を出して指が何本に見えるか訪ねてくるアーサーという老人は4本と答えると呆れて去る風変わりな人に最初は見えたが、答えを教えてほしいというパッチに表面的な問題を見るんじゃなくてその奥にある私を見ろ、焦点を変えるんだと。
誰もが見ようとしないものを見るんだと訴えかけてくるシーンでこれまでの精神病棟での生活で自分には何ができるかひらめき、医学知識やエビデンスを前提としたユーモアで医者を目指すというのが革新的だった。
この映画の核はこの老人とのやり取りなんじゃ言えるくらいテーマ性が高い。

自分の夢だけじゃなくて患者や看護師たち、同じ夢を目指す仲間にもずっと優しくて理解もしてて太陽みたいだった。
もうこの世にいないのが信じられないくらいロビン・ウィリアムズの屈託ない優しい笑顔は子供の頃から印象深い。
心温まる名作。

2017/05/11

2022/01/27

-点

選択しない 


しみじみロビン・ウィリアムズの死が残念。現実とごっちゃになって、複雑な気持ちになった。

2021/03/15

2021/03/15

100点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


精神病院で目標を見いだす

中年になってから、人々のために医者を目指し、古い医者の考え方を革新していった男の物語。
彼は自殺願望があり、自ら精神病院へ入院した。そこで会う人々の心をつかみ、ある大会社の社長からものの見方を教わる。そして彼は医者になることを目指しある大学に入学する。医学の勉強はしないけどトップクラスの成績だが、彼の行動は学部長の悩みの種だった。・・・
愛する人を失い、高邁な理想も放棄する直前、愛する人の生まれ変わりともいえる蝶と会い、再び医学の道へ戻るが、そこにはもう一つの障害が待っていた。
ロビン・ウィリアムズという俳優はよく知らないが、雰囲気が川谷拓三にそっくり。コメディアンだそうだが、過剰な演技ではなく、ごく自然に出てくるさわやかさが良い。また恋人役のモニカ・ポッターも素敵だ。
久々に満点を付けられる映画に出会った。