プライベート・ライアン

ぷらいべーとらいあん|Saving Private Ryan|Saving Private Ryan

プライベート・ライアン

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レビューの数

141

平均評点

79.8(1399人)

観たひと

2332

観たいひと

149

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 戦争
製作国 アメリカ
製作年 1998
公開年月日 1998/9/26
上映時間 170分
製作会社 パラマウント・ピクチャーズ=ドリームワークス作品
配給 UIP
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS/SDDS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

第2次世界大戦を題材に、過酷な戦地での男たちの友情と生き様を描いたヒューマンな戦争映画。戦場の殺戮を徹底したリアルさで再現し、ドキュメンタリー映画の迫力さえ帯び話題となった。監督は「アミスタッド」「シンドラーのリスト」のスティーヴン・スピルバーグ。製作は「ツイスター」「ビバリー・ヒルビリーズ じゃじゃ馬億万長者」のイアン・ブライス、「ブロークン・アロー」のマーク・ゴードン、「12モンキーズ」のゲイリー・レヴィンソン、スピルバーグの共同。脚本は「グース」のロバート・ロダット。撮影は「シンドラーのリスト」でもスピルバーグと組んだヤヌス・カミンスキー。美術はフランシス・コッポラ監督の「ドラキュラ」でアカデミー賞にノミネートされたトム・サンダース。音楽のジョン・ウィリアムス、編集のマイケル・カーンは共にスピルバーグ作品のほとんどを手がける常連。出演は「フィラデルフィア」「フォレスト・ガンプ/一期一会」のトム・ハンクス、「レリック」のトム・サイズモア、「彼女は最高」のエドワード・バーンズ、「ゴッド・アーミー 悪の天使」のアダム・ゴールドバーグ、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」のマット・デイモンほか。98年度(第71回)アカデミー賞最優秀監督賞(スピルバーグ)を受賞。98年キネマ旬報ベスト・テン第2位。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

時は1944年。第2次世界大戦の真っ只中、米英連合軍はフランス・ノルマンディのオマハビーチでドイツ軍の未曾有の銃撃を受け、多くの歩兵が命を落としていった。戦禍を切り抜けたミラー大尉(トム・ハンクス)に、軍の最高首脳から「3人の兄を戦争で失った末っ子のジェームズ・ライアン2等兵を探し出し、故郷の母親の元へ帰国させよ」という命令が下った。ミラーは古参軍曹のホーヴァス(トム・サイズモア)、2等兵のレイベン(エドワード・バーンズ)、カパーゾ(ヴィン・ディーゼル)、メリッシュ(アダム・ゴールドバーグ)、名狙撃手ジャクソン(バリー・ペッパー)、衛生兵のウェード(ジョヴァンニ・リビジ)、ドイツ語が話せる実践経験ゼロのアパム(ジェレミー・デイヴィス)を選び、落下傘の誤降下で行方の知れないライアンを敵地の前線へと探しに向かう。彼らは廃墟の町で攻撃を受け、ひとり、ふたりと銃弾に倒れていく。なぜライアン1人のために8人が命をかけなければならないのか? とレイベンが怒りを爆発させた時、ミラーはライアンを探し出し妻の元へ帰ることが自分の任務だと淡々と語り、離れかけていた皆の心をまとめあげる。前線へ進むうちミラーたちは空挺部隊に救われるが、その中にライアン2等兵がいたのだ。兄たちの死亡と帰国命令を知ったライアンは、戦友を残して自分だけ帰国することはできないときっぱりと言い放つ。ライアンの意思がミラーたちの心を捉え、共に踏みとどまりドイツ軍と一戦を交えることに。乏しい兵力、装備という悪条件の中、仲間たちは次々と銃弾に倒れ、ミラーも爆撃を受け死んでしまう。ライアンに「しっかり生きろ」と言い残して…。時を経て年老いたライアンは、ミラーの墓地の前で彼の言い残した言葉を、再びかみしめるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024年10月号

COMING Old Pictures 旧作紹介:「プライベート・ライアン」

1999年4月上旬春の特別号

特集 シン・レッド・ライン:「プライベート・ライアン」と「シン・レッド・ライン」

1998年11月下旬号

劇場公開映画批評:プライベート・ライアン

劇場公開映画批評:プライベート・ライアン

1998年11月上旬号

外国映画紹介:プライベート・ライアン

1998年10月上旬号

巻頭特集 プライベート・ライアン:トム・ハンクス インタビュー

巻頭特集 プライベート・ライアン:スティーヴン・スピルバーグ監督 インタビュー

巻頭特集 プライベート・ライアン:映画に見るノルマンディ上陸作戦

巻頭特集 プライベート・ライアン:作品評

巻頭特集 プライベート・ライアン:日本におけるスピルバーグ批評史

1958年10月下旬号

日本映画批評:昨日は昨日今日は今日

2025/08/02

2025/08/03

90点

選択しない 

スティーブン・スピルバーグ監督が打ち立てた戦争映画の金字塔!

1944年6月6日。連合軍はフランスのノルマンディー海岸に上陸するが、多くの兵士たちが命を落とした。激戦を生き延びたジョン・H・ミラー大尉(トム・ハンクス)は、最前線で行方不明になった落下傘兵ジェームズ・ライアン二等兵("プライベート・ライアン")の救出を命じられる。ライアン家は4人の息子のうち3人が相次いで戦死しており、軍上層部は末っ子のジェームズだけでも故郷の母親の元へ帰還させようと考えたのだ。
ミラー大尉は任務遂行のため、7人の兵士たちを選び隊を編成した。
その顔ぶれは、
熟練の下士官マイケル・ホーヴァス軍曹(トム・サイズモア)
直情的だが有能なライベン一等兵(エドワード・バーンズ)
卓越した技術を持つ狙撃手ジャクソン(バリー・ペッパー)
ユダヤ人の小銃手メリッシュ(アダム・ゴールドバーグ)
イタリア系の大柄な小銃手カパーゾ(ヴィン・ディーゼル)
衛生兵のウェイド(ジョヴァンニ・リビシ)
通訳のアパム(ジェレミー・デイビス)
彼らは、1人を救うために8人の命が危険にさらされることに疑問を抱きながらも戦場へと向かう…。

冒頭のノルマンディー上陸作戦からしてトラウマ級。手持ちカメラで撮影された映像は荒々しくも、ひりつくような緊張感を湛え、観る者を一気に画面に引きずり込みます。
信心深い狙撃手や、生真面目だが実戦では腰が引ける通訳など、隊員たちの分かりやすい人物描写にもスピルバーグの手腕が光る。
そして戦争映画にしては意外なストーリーの牽引力は、「なぜライアンというどこの誰かも分からない二等兵を帰還させるために、8人の隊員が命を懸けて任務に当たらなければならないのか」という率直な疑問。当のライアンを見つけることができるのか?隊員たちが命を張るほどの奴なのか?
観る者を引き付けてやまない作品です。

2025/07/25

2025/07/25

95点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


戦闘シーンのリアルさに圧倒された

戦闘シーンのリアルさに圧倒された。映像に一分の隙もなく、作り物ということを全く感じさせることなく、物語の世界にぐいぐいと引き込まれていった。3時間弱の大作だが、あっという間の3時間だった。素晴らしいの一言に尽きる。物語も戦争の理不尽さとその中の人間模様を淡々と語っていて、その語り口もよかった。
久しぶりにスピルバーグ監督の作品を観たが、昔観て感動した作品や、まだ観ていない作品を観ていきたいと思った。

2025/02/24

2025/02/24

88点

映画館/神奈川県 


トム・ハンクスが若くて愛らしい。

2024/12/28

2024/12/29

-点

映画館/東京都/立川 CINEMA CITY/TWO 
字幕


耳を澄まして見る作品

現代では映画の開巻からエンドクレジットまでどの角度からどんな効果音を聞かせて、セリフをどう挿入して、音楽をどう挟むのか?映画には音響台本と言われるシナリオが欠かせないということを『ようこそ映画音響の世界へ』(ミッジ・コスティン監督)で知った。

製作、監督、脚本を一手に引き受ける大物映画作家はたくさんいるが映画音響をも担える映画作家は皆無に等しいであろう。映画は、映画音響編集者による緻密な音響台本抜きでは成り立ち得ないのだ。映像に加え音響の名作、『プライベート・ライアン』(アカデミー音響賞、音響編集賞受賞)を耳を澄まして見た。

オマハビーチ上陸前から舟艇に被弾する音がその後の展開の緊張を予知し見手の心拍数をも高める。直後からは5.1chステレオ全開だ。ノルマンディー上陸作戦シーンは、リアルな戦場音に支配されていっさい音楽が流れないことも音響効果を意図してのことだ。作中、上陸前からジョン・H・ミラー大尉の手が震えだす。中盤では、震える手で磁石を持つ音が微かに拾われていて斜め後ろから聞こえる。何気ない効果音のようだがこうした音への配慮と気づきがリアルな物語を紡いでいく。

本作は、映画は目を凝らすものであるばかりではなく、耳を澄ますものであることをしっかりと教えてくれる。沢山の命が失われる作品だがむしろテーマは与えられた命を大切にすること。優れた映画音響はこのテーマを惜しみなくバックアップする。

2024/12/16

2024/12/16

95点

映画館 


冒頭30分。無慈悲な銃弾の雨と爆風の中を叫びながら突撃する兵士たち。呆然としながらちぎれた自分の腕を拾う男。今話していた隣の男が次の瞬間に息絶える異常な状態に慣れてくる恐怖

広報のため小隊を率いて一人の兵士を連れて帰る理不尽なミッション。それを越えたところにある勇気、愛

すべての言葉を無力化する戦場のリアル。戦争映画の歴史をプライベートライアン以前と以後に書き換え、未だ誰も追いつけない大傑作。

新文芸坐の大画面大音響でひさびさの鑑賞

2024/12/13

2024/12/13

100点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


素晴らしい映像と兵士たちの造形。

何回見ても、冒頭のノルマンディー上陸シーンから、ラストのラメル防衛まで、文句のつけようのない映像と物語が続く。トム・ハンクスが演じたミラー大尉をはじめ、隊のメンバーの人物造形がすばらしく、戦争のさまざまな側面が彼らを通して立ち上ってくる。一番印象的なのは、やはり戦闘経験のないアパムが、戦場に立つことで兵士として凄まじい影響を受けたこと。もう一人の主役といっても過言ではない。彼はラメル防衛のあとも、引き金を引くことはできたのだろうか。そして、バリー・ペッパー演じた狙撃手ジャクソンが、やっぱり一番かっこいい。あと、ヴィン・ディーゼルが出てたと気づいた時の衝撃。