トゥルーマン・ショー

とぅるーまんしょー|The Truman Show|The Truman Show

トゥルーマン・ショー

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レビューの数

114

平均評点

77.4(1182人)

観たひと

2015

観たいひと

97

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル コメディ / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1998
公開年月日 1998/11/14
上映時間 103分
製作会社 スコット・ルーディン・プロ作品
配給 UIP
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ある男の生涯が、テレビの人気連続ドラマとして24時間ノンストップ生中継されていた……という異色作。監督は「刑事ジョン・ブック 目撃者」「フィアレス」のピーター・ウィアー。脚本は「ガタカ」(脚本・監督)のアンドリュー・ニコル。製作はニコル、「白い嵐」のスコット・ルーディン、「ジャングル・ブック」のエドワード・S・フェルドマン、「ファースト・ワイフ・クラブ」のアダム・シュローダー。撮影は「ダメージ」のピーター・ビジウ。美術は「バグジー」のデニス・ガスナー。出演は「ライアーライアー」のジム・キャリー、「目撃」のエド・ハリス、「コンゴ」のローラ・リニー、「サバイビング・ピカソ」のナターシャ・マケルホーン、「コップランド」のノア・エメリッヒほか。98年キネマ旬報ベスト・テン第3位。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

周りを海で囲まれた平和な離れ小島の町シーヘブン。保険のセールスマン、トゥルーマン・バーバンク(ジム・キャリー)は看護婦でしっかり者の妻メリル(ローラ・リニー)や親友のマーロン(ノア・エメリッヒ)とともに平凡な毎日を送っている。ボート事故で父親を亡くした彼は水恐怖症で島から出たことはなかったが、大学時代に出会った忘れられない女性、ローレン(ナターシャ・マケルホーン)に会うためフィジー島へ行くというささやかな夢があった。ある日、トゥルーマンは、いつもと違う行動を取るとまわりの様子が落ち着かなくなることを発見。不安と疑問がつのり、妻のメリルに怒りをぶつけた末、メリルは家を出て行ってしまう。トゥルーマンは意を決し、地下室で寝ているふりをして海にボートで漕ぎ出して行く。実はトゥルーマンの家族や同僚は俳優で、住む島全体がロケセット、通行人はエキストラという、虚構の世界に生きており、生涯のすべてをテレビ放送されていたのだ。ディレクターの指示で彼の人生はコントロールされてきた。ディレクターのクリストフ(エド・ハリス)と会話を交わし、本当の人生を歩みたいを訴えるトゥルーマン。だが、虚構の世界へ戻るよう説得するクリストフは、装置を使って嵐を起こす。荒れ狂う波をくぐりぬけた果てに、トゥルーマンは虚構の世界=ロケセットの終端部にたどり着く。そこには外への出口があった。クリストフの呼びかけを無視し、トゥルーマンは出口から出て行く。そしてテレビでその一部始終を見ていた観客たちはトゥルーマンの勇気に拍手を送るのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1998年12月上旬号

劇場公開映画批評:トゥルーマン・ショー

劇場公開映画批評:トゥルーマン・ショー

外国映画紹介:トゥルーマン・ショー

1998年11月下旬号

特集 トゥルーマン・ショー:作品評

特集 トゥルーマン・ショー:作品評

特集 トゥルーマン・ショー:ピーター・ウィアー監督 インタビュー

特集 トゥルーマン・ショー:ジム・キャリー インタビュー

特集 トゥルーマン・ショー:エド・ハリス インタビュー

1998年11月上旬号

COMING SOON【新作紹介】:トゥルーマン・ショー

1998年9月下旬号

スペシャル・セレクション 98秋の話題作:トゥルーマン・ショー

2023/07/08

2023/07/08

79点

VOD/Hulu/購入/テレビ 
字幕


ジム・キャリーが素晴らしい!

普通に考えたらありえないことなんだけど、上手に映画的なウソをついて成り立たせていると思います。コミカルな演出の面白さと、徐々に核心に迫っていく脚本も良かったと思います。
そして何よりもコメディアンのジム・キャリーが素晴らしかったと思います。

2023/04/16

2023/04/16

87点

選択しない 


映画が作り出す奇跡の世界

ネタバレ

セブチのカムバックトレーサーが
トゥルーマンショーのオマージュだと言うことでみました。

それでなくても、なぜ私は見ていなかったんだ!
こんな凄い作品を。

映画の世界というのが本当に凄いなと思った。
あながち、あり得ない世界でもないしね。

Fight My Lifeだ!

2023/02/25

2023/03/06

75点

選択しない 


世界の真実とは??

ネタバレ

 なんとも暗喩に満ちたSFドラマとしても有名。ある個人の一生をTVショーとして演出する番組なんていかにもSFらしい設定だけれどあまりSF感を感じさせないところが逆に良かったのかもしれない。
日常に潜む謎に気づいたトゥルーマン(ジム・キャリー)が真実を求めて旅立つ姿に観客が共感してしまうのも、トゥルーマンに自分を同化させて観るからだろう。トゥルーマンは我々自身のことなのかもしれない・・という気づきを喚起するようなシナリオ。
 では番組のプロデューサー、クリストフ(エド・ハリス)はいったい何者なのかと言えば、それはもう神とか権力者という存在となろう。彼によって指図され動いている俳優たちはみな神の使いとか独裁者の下僕にあたろうか。
 あるいはテレビという機械(媒体)にがんじがらめにされている人類の滑稽さを皮肉った映画とも取れる。多様な解釈を許すこのユニークな設定がすべての映画だ。その後の「マトリックス」などにも共振する実はハードなSF映画なのかもしれない。

2023/01/24

84点

VOD/NETFLIX 
字幕


作られた人生

ネタバレ

映画にしてもドラマにしても、それが虚構の世界だと分かっていても、観客はそこで起こっていることがリアルに感じられれば惹き付けられてしまう。
では生身の人間のリアルな日常をショーにしたら、果たして観客は熱中するのだろうか。
個人的には筋書きのないドラマは退屈なだけだと思ってしまうのだが。
最初にこの映画を観た時は、自分の人生が作り物であることを知ってしまったトゥルーマンにばかり感情移入してしまったが、よくよく考えればこのショーによって人生を壊されたのは彼だけではない。
エキストラの人間もそうだが、トゥルーマンと親しい関係にあるマーロンやメリルも彼の人生を作り出すために、自らの人生を捧げてしまっているのだ。
偽物の人生にはいつか絶対に綻びが生じる。
逆にこれまで何故トゥルーマンは気づかなかったのだろうと思ったが、生まれた時から作り物の世界で育ってきた彼には自分の人生を疑問に思う余地もなかったのかもしれない。
トゥルーマンがいつもとは違った行動を取るとエキストラが明らかに動揺したり、コマーシャルのために不自然な会話や行動をする人がいたりと、コメディの要素もある作品だが、見ようによってはホラーとも取れる作品だ。
ショーを成り立たせるためになりふり構わない制作側の人間の姿は狂気でもある。
そしてショーのために無理矢理役の人生を演じる俳優たちの姿も恐ろしい。
色々とつじつまの合わない部分もあるが、この作品が描きたいのは自分の人生を切り開くために勇気を持って壁を乗り越えようとする人間の姿か。
確かにセットの中で生き続ける限りトゥルーマンは安全だ。
しかし彼は作られた人生を歩むよりも、ただ一人、心から惹かれたシルヴィアという女性を探すために外の世界に飛び出していく。
コメディ映画ではないが、ジム・キャリーの表情の豊かさに思わず笑ってしまう場面の多い作品だった。

2023/01/02

2023/01/02

76点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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ハリウッド映画の幅の広さ

90年代後半にハリウッドで作られた作品。
その時期と言えば、ダイハードやスピード、アルマゲドンとかとにかくヒーローが悪に勝つ、をどのように描くか、そういう作品が乱立していた時代に、この作品が作られたというのが非常に意義深いと。

簡単に言うと、ドを越したリアリティショーみたいな話で、この系譜は現在も世界中で脈々と受け継がれているし、やっぱり現在の作品の方が「上手さ」や「驚き」の満足度は高い。

ただ、25年前にこういう冒険的な「映画」がちゃんと作られていて、ちゃんと面白く出来上がっているというのが素晴らしい。

2022/10/10

2022/10/10

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
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目を離せない、ということ

シーヘブンという天国がある。トゥルーマン(ジム・キャリー)という男は、白い家だらけのこの天国のような都市に住み、あるいは監禁されている。この天国は一見すると水に囲まれていて、誇張された太陽と月が回っている。天体や天候の進行は規則的に進行しているが、時にこの天国にも乱れが生じ、不測の事態が起こりうる。
フィージーという別の天国にトゥルーマンを脱出させないために、世界は一丸となって彼をこの小さな天国の島に食い止める。山火事、原発事故といった人災や天災だけでなく、彼の家族や親友、妻までもが彼の欲望を外に向かわせないよう、ひたすらにトゥルーマンの世界を成り立たせるためのそれぞれの仕事に徹する。この世界は、視聴者によって支えられており、24時間ノンストップの連続番組の中では、出演者によって劇中にコマーシャルが挿入される。そのタイミングは、トゥルーマンにとっても、出演者にとっても、時に悲劇的でもありうる。世界は、一つのショーケースであり、回転ドアやランドアバウトといった360度の展開だけでなく、ガラス、鏡、そして隠された仕込みカメラによって、視聴者に開示されている。トゥルーマンの笑顔や仕草もテレビ的に演出されたもののようにも見えている。
トゥルーマンの軌道がルーティンから離脱しようとするとき、出演者だけでなくスタッフは対応にてんやわんやする。また、一瞬だけ凍りつき、いつも見る側であるものたちが、トゥルーマンからその舞台裏をのぞかれてしまうとき、世界にはパニックが広がり、事後的にそのパニックは収束されていく。また、トゥルーマンの感動は、視聴者にも共感されるよう、カメラワークやサウンドにも趣向を凝らしていかなければならない。こうした苦境を、ほぼ一人のディレクターであるクリストフ(エド・ハリス)がやりくりをし、神のように采配を司っている。天体のようにトゥルーマンの周りを周回し、彼を見続ける、スタッフや視聴者のその視線たちもまた、何かに拘束されているように感じられる。