初見の印象をまったく記していないのだが、ハインライン信者の兄と近所のレンタル屋で借りて見た記憶がある。幼稚園児だった子供たちもそばにいて、子供がゴキブリを踏み潰すシーンで俺は子供を連れて脱落したのでは?
兄はハインラインが大好きで、特にこの「宇宙の戦士」が好きだった。ハインラインのことを「ゴリゴリの右翼の爺い」と言ってたが、思想的に左でいて「宇宙の戦士」が好きってどうしてだったのか?俺は「宇宙の戦士」は未読。ハインラインなら「愛に時間を」「異星の客」みたいなテイストが好き。兄弟して反撥した「ゴリゴリの右翼」それも憲兵あがりの父親の匂いをひょっとして感じたのだろうか?もう話すこともできない。
この映画はプロパガンダ映画のパロディとして上出来だと思う。ただ「虫キチガイ」と幼児の頃、親から呼ばれていた身にはゴキブリの幼虫を子供たちに踏み潰させる描写は痛い。
《メン・イン・ブラック》にも感じる。キリスト教の世界観では虫の命なんかどうでもいいのか?最後に『この映画撮影において動物を一切傷つけていません』とクレジットされてるが、虫は無視かよ!
まあそれでも、虫の尖兵の禍々しさが強烈ですごくいい。あれは巨大なサシガメですよ。そして圧倒的な数量描写が秀逸。西部劇のインディアンや《ブラックホークダウン》の黒い民兵達より怖い。なんせ虫だから。でも、この映画で描かれる敵 Bugsを地球の「虫」と同類と考えちゃダメですね。
フランク・キャプラやジョン・フォードが大戦中に制作した
プロパガンダ映画“Know your enemies”も見なきゃだな。
ジャップは虫扱いなのかも。クリント・イーストウッド爺さんはアジア人を『コメ食い虫』と呼ぶし。(《グラントリノ》)
日本人も戦争中は中国人を犬と同等としていたし、ナチはユダヤ人を劣等民族と呼んでいた。愚かな連中はレッテル貼りが好きだ。プロパガンダというのもレッテルを貼って、物事を深く考えない人々を扇動しようとする。
「気をつけよう甘い言葉と地獄行こう(自国維公)」