ガタカ

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ガタカ

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レビューの数

135

平均評点

78.8(1145人)

観たひと

1826

観たいひと

151

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル SF / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1997
公開年月日 1998/5/2
上映時間 106分
製作会社 ジャージー・フィルムズ作品
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

遺伝子が全てを決定する未来社会を舞台に人間の尊厳を問うサスペンスタッチのSFドラマ。監督・脚本は本作がデビューとなるアンドリュー・ニコル。製作は「マチルダ」など俳優・監督として知られ、自身の製作会社ジャージー・フィルムズで「危険な動物たち」などを手掛けるダニー・デヴィート、同社の共同設立者であるマイケル・シャンバーグとステイシー・シェール。撮影は「トリコロール 青の愛」(共同脚本も)などクシシュトフ・キェシロフスキ監督とのコンビが有名で近年アメリカに進出したスワヴォミル・イジャック。音楽は「キャリントン」のマイケル・ナイマン。監督のレトロ・フューチャー的コンセプトを徹底的に視覚化した美術はピーター・グリーナウェイ監督の諸作で注目された「陪審員」のヤン・ロルフス。衣裳は「マーズ・アタック!」のコリーン・アトウッド。編集はリサ・ゼノ・チャーギンがそれぞれ担当。主演は「恋人までの距離」のイーサン・ホーク。共演は「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」のユマ・サーマン、「オスカー・ワイルド」のジュード・ロウ、「エンド・オブ・バイオレンス」のローレン・ディーン、ベストセラー作家で脚本家・映画出演も多数のゴア・ヴィダルほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

近未来。遺伝子工学の進歩で胎児の間に劣性遺伝子を排除することが出来るようになった。自然の形で生まれたヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、心臓が弱く30歳までしか生きられないと宣告されていた。遺伝子排除されて生まれた弟アントン(ローレン・ディーン)と比べ、自分を遺伝子的に劣った「不適正者」であると思っていたヴィンセントだが、遠泳でアントンに勝った彼は家を出る決心をする。宇宙飛行士になるため、宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社の就職試験を受けたヴィンセントは、「不適正者」のため、DNAブローカーにジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)を紹介してもらう。最高級の遺伝子を持つ超エリートの水泳選手だったユージーンは、自分の優秀さゆえに悩み、自殺未遂を図り、下半身不随になっていた。ユージーンの生活を保証することを見返りに、彼と契約したヴィンセントは、血液などのサンプルを提供してもらいジェロームに成り済ます。数年後、ヴィンセントは金星の衛星タイタン行きの宇宙飛行士に選ばれるが、ロケット打ち上げに反対していたヴィンセントの上司が殺される。捜査に協力した女性局員アイリーン(ユマ・サーマン)はヴィンセントを疑いながらも、彼に魅かれていくことになった。捜査官になったアントンは現場から検出された毛髪がヴィンセントのものだったことに驚く。結局、犯人は別にいたが、真実を知ったアイリーンは嘆き悲しむ。打ち上げ決行の前日、ヴィンセントはアントンと再び遠泳で対決した。その闘いに勝ったヴィンセントはユージーンに別れを告げて探査船に乗り込んだ。ユージーンは自らの命を絶った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1998年6月下旬号

劇場公開映画批評:ガタカ

外国映画紹介:ガタカ

1998年5月上旬号

CRITIQUES:ガタカ

1998年4月下旬号

COMING SOON【新作紹介】:ガタカ

2023/12/21

2023/12/22

75点

テレビ/無料放送/BS松竹東急 
字幕


特撮、CGの発達で派手でスケールの大きな作品が全盛となっていた時に敢えて、(昔風な?)アイデアとドラマ性で見せるSF作品というところが、まず貴重と言える一作。
遺伝子によりすべてが判定され、生まれる前から遺伝子操作で人を創る時代に自然体で生まれたがゆえに遺伝子的ハンディを背負った主人公が夢を果たす為に取る手段は・・・。
イーサン・ホークとジュード・ロウがそれほど似ているかは疑問ではあるが、全て機械で判定される時代には、劇中でジュード・ロウが言うように、人の顔など誰も気にしていないということなのだろう。
ユマ・サーマンの美貌は本当にため息が出るぐらいですね。

2023/12/05

2023/12/05

60点

テレビ/無料放送/BS松竹東急 
字幕


眼鏡を通して

未来のことであるらしい.いろんな意味でジェロームになりきったビンセント(イーサン・ホーク)は清潔は信仰であるとも告白している.キーボードには文字が並び,「ガタカ」と呼ばれるエリート企業のオフィスでは従業員たちが同じ方向に向かって机を並べており,出社する労働者は,指紋認証でエントリーするらしく,認証機械に並びながら前へ前へと進んでいく.
ビンセントは,出生児の検査によって30年の寿命がほぼ定まっている.弟のアントンは優性な遺伝子によって出生する.兄弟は海で度胸比べと言って泳いでいる.その泳ぎは,精子の遊泳を象徴しているのだろうか,終盤に成人となった兄弟は,再び泳ぎ始める.
ビンセントの社会生活はトイレ清掃から開始し,ガタカの清掃員までたどり着いている.毛髪,唾液,尿,血液など人間のカケラは遺伝子情報を有しており,虹彩や指紋などは人間の個を特定する紋章にもなっている.それらを偽り,差し替え,改竄し,人間と個人を誤魔化すことに,寿命を超えたビンセントは賭けている.その賭けのために契約し,遺伝子や認証情報を提供するジェローム(ジュード・ロウ)がいる.彼は事故で下半身を動かすことができなくなったエリートでもある.彼がビンセントにまさしく献身的に奉仕する動機は複雑でもある.彼は残りの半生をビンセントに同化し,宇宙へ飛んでいくことで昇華し,ジェロームになったビンセントを生きようとしているのだろうか,彼は彼なりに必死でもある.そして証拠隠滅用の焼却炉に自らを投入して焼かれていく.ガタカの従業員でもあるアイリーン(ユマ・サーマン)も複雑である.中途半端なエリートである彼女は,半端な自分に負い目を感じながらも,優性な遺伝子を崇拝する社会に適合している.彼女の前にビンセントやジェロームが現れることで,彼女も揺れ始めており,ガタカを体現したような上司(ゴア・ヴィダル)でさえ,不適正を示し始めてもいる.
近視は不適正の最たる指標でもある.ビンセントの近視は,眼鏡として彼の目の前に見えており,それは清掃員であった彼がガラス越しにガタカを見る視線と重ねられる.星が塵のように,いわばゴミのように散りばめられた宇宙を見つめる視線は,やがてそのガラスを越えて宇宙へと同化していくようにも感じられる.

1998/05/06

2023/11/30

50点

映画館/東京都/恵比寿ガーデンシネマ 
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劇場公開時の感想

映像はいいけど、
もっと悲劇的な物語を期待していたので少しがっかり。

(以上、劇場公開時に書いた感想に、若干の手直しをした文章)

2023/03/10

2023/03/11

100点

購入 
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25年ぶりに鑑賞する。監督・脚本:アンドリュー・ニコルの傑作

2023年3月10日に鑑賞。DVDにて。1時間46分19秒。シネマスコープ。JERSEY FILMS PRODUCTION=コロンビア映画。

映画館で観て以来、25年ぶりに鑑賞する。

監督・脚本:アンドリュー・ニコルの傑作である。イーサン・ホーク、ジュード・ロウ、ユマ・サーマンすばらしいです。マイケル・ナイマンの音楽もすばらしい。

2022/12/10

2022/12/10

98点

レンタル/北海道/ゲオ/ゲオ札幌北24条駅前店/DVD 

ちょー面白かった

主人公がカッコよかった。
刑事が家に来てジェロームのふりをするシーン。

弟と海を泳いで根性比べするシーン。

最後、焼身自殺するシーンは泣いてしまった。
なぜだろうか。

2022/06/30

2022/07/01

92点

VOD/NETFLIX/購入/スマホ 
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不可能を超える

ネタバレ

遺伝子で全てが管理される世界。
夢を抱いても適性がなければ叶わない。
妙にリアリティのある近未来の世界を描いた本作。

全体的にSF作品であるのにも関わらず、シックで哀愁漂った作風にとても落ち着いた。
本作はその独特な雰囲気に負けない俳優陣によってより憂いや胸に秘めた情熱が表現されていた。
特にイーサンホークとジュードロウの関係性は繊細で美しかった。
完璧な遺伝子を持っているが挫折し、下半身付随になったジェローム、彼の遺伝子を用いて自身の夢に挑み続けるビンセントの一見破綻しそうな関係が2人にしかわかり得ない信頼で成り立っていることに感動した。
終盤でのジェロームの行動はビンセントだけでなく2人の夢を叶えることができた喜び、自分に対しての劣等感や挫折を受け入れ、許せたことから生まれた行動で彼の生き様は痺れた。
自分の可能性を信じ続け、ひたすらに正の努力をすることが自分を納得させられる唯一の手段であるということをダイレクトに訴えかける作品だった。