新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

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レビューの数

45

平均評点

73.8(420人)

観たひと

837

観たいひと

19

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル アニメーション / SF / アクション
製作国 日本
製作年 1997
公開年月日 1997/7/19
上映時間 87分
製作会社 EVA製作委員会
配給 東映
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

総監督庵野秀明 
監督鶴巻和哉 
庵野秀明 
演出鶴巻和哉 
演出助手大塚雅彦 
演出庵野秀明 
特技監督樋口真嗣 
脚本庵野秀明 
原作GAINAX 
庵野秀明 
企画GAINAX 
庵野秀明 
製作角川歴彦 
池口頌夫 
山賀博之 
倉益琢眞 
プロデューサー石川光久 
キャラクターデザイン貞本義行 
メカニックデザイン山下いくと 
庵野秀明 
エヴァシリーズデザイン本田雄 
キャラクター作画監督黄瀬和哉
(「Air」)
ビジュアルウォーターアーチスト摩砂雪 
設定デザイン摩砂雪 
黄瀬和哉 
鶴巻和哉 
撮影監督白井久男 
撮影大川藤雄 
美術監督加藤浩 
音楽鷺巣詩郎 
主題歌LOREN&MASH 
ARI ANNE 
録音橋本泰夫 
音響監督田中英行 
効果野口透 
編集三木幸子 
奥田浩史 
特殊効果莉名 
太田憲之 
3Dアニメーター松本薫 
山崎嘉雅 
色彩設計高星晴美 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演(声)緒方恵美 碇シンジ
林原めぐみ 綾波レイ
宮村優子 惣流・アスカ・ラングレー
三石琴乃 葛城ミサト
立木文彦 碇ゲンドウ
清川元夢 冬月コウゾウ
山口由里子 赤木リツコ
麦人 キール・ロレンツ
長沢美樹 伊吹マヤ
子安武人 青葉シゲル
結城比呂 日向マコト
川村万梨阿 碇ユイ
石田彰 渚カヲル
山寺宏一 加持リョウジ

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

97年に公開された「シト新生」の「REBIRTH」編の完全版となる「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場完結編。同テレビシリーズでは、ラストの第弐拾五話・最終話が、ちりばめられた謎の解明や物語の結末を一切描写せず、主人公・碇シンジの精神世界のドラマに終始して賛否両論を呼んだ。劇場版完結編はこの最終2話をリメイクするもので、インターバルにクレジットを流す2部構成となっている。このためテレビ版のフォーマットに合わせて前編は「第25話・Air」、後編には「第26話・まごころを、君に」とそれぞれナンバリングがなされ副題がつけられた。総監督には庵野秀明があたり、全体の脚本も庵野が執筆。監督・演出は「第25話・Air」を鶴巻和哉、「第26話・まごころを、君に」を庵野が担当している。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1997年9月上旬号

劇場公開映画批評:THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを君に

2023/04/21

2023/05/02

60点

レンタル/神奈川県/TSUTAYA 


こんな感想、ファンの人が読んだら怒るだろうな

ネタバレ

(休憩を挟んで「DEATH (TRUE)2 」に続いて見たのでまとめて)
巨大な人型兵器の操縦士となった14歳の少年が、大規模災害に見舞われた地球に次々と現れる怪物を撃退する。
人型兵器の名はエヴァンゲリオン、コックピット内の操縦士の神経が機器を通じて接続される。“使徒”と呼ばれる怪物を殲滅(せんめつ)することを任とする組織で造られた。少年の父がその長を務める。
こう書くと、父子一体となっての勧善懲悪もののように見えてしまうが、少年には幼いときに自分を捨てた父への不信があり、父のほうは隠れた企みを持っている。少年を取り巻く人びとも話の展開も含めて決して明るい物語ではない。
もともとは伝説的なTVアニメのシリーズ。この“劇場版”を見たのは、たまたまこのTVシリーズのほう(全26話)を見たからで、しかも最後の2話が全く違うストーリーで劇場版になったと知ったせいだった。
主題歌を聞いたことはあるけどこれまでまったく見たことがなかった僕があれこれ言うのは、相当なファンの人もいるだろうから気後れするし、だいいち、最終的にどうしてそうなったのかがイマイチ分からずにいる。
そりゃお前のアタマが悪いからだとか、感性が欠けているだとか言われると、「そうですか、年のせいです、すみません」としか返事ができない。
でも、意識の流れが交錯する中とはいえ、14歳の男女が素っ裸でしかもあんな格好で向き合っちゃダメだろ、いやいやあれは格好ではなくて体位というほうがふさわしい、などと、おじさんの意識のほうはひたすら下(シモ)のほうへ向かっていく。これも年のせいだ。
ところで、この劇場版は「DEATH (TRUE)2」がTVシリーズの24話目までの縮尺版、休憩を挟んだあとの「Air / まごころを、君に」が最終2話分でTV版とは大きく趣を異にしている。人類がどうなったか、主人公の意識が葛藤するさまが描かれる。
その描き方が、高尚な意識を持って見ていないとちょっと分かりにくい。
どうして自らが滅びることを受け入れるんだろうとか、全部がひとつなるのと個々が自立するのとはどうちがうんだろうとか。ところがすでにシモへ向かってしまったおじさんのアタマはカオス状態で立ち直れない。結局、あの14歳男女の格好(体位?)だけが印象に残ってしまっている。
こんな感想、ファンの人が読んだら怒るだろうな…。

2021/09/04

70点

レンタル/新潟県/TSUTAYA/蔦屋 白根店/DVD 


【肉体稀薄/乖離精神】

高度オタク映画。一般層への訴求を排し 清くマニアに向けた追求が臨界点に達した時 逆に一般層を魅了する事となる ~ この点は評価したい。

二話構成で、[Air]でTV版で未解明だった表層ストーリーラインの謎を解き、続く[真心を君に]で 並行して匂わされていたメタファーである心象部の言及を行っている。秘匿された性衝動、暴力性、心の繋がりへの妄漠とした だが切な過ぎる程の希求等 今迄の全てはこれらの抽象だったのだろうか。ネット・携帯等 人の心/繋がりを補完する新メディアの登場と本作登場がほぼ同時期なのも決して偶然ではないだろう。
何故なら この時を境に我々は、携帯/ネットに〈自己を投入した上で世界と接し〉ているのだから-まるで初号機への投入/接続の後に世界を見る様に-。言わば肉体から乖離する精神、肉体の稀薄性か。

実写映像が[主題の現実性/現在性]をより明確にしている。




《DVD観賞》

2021/07/13

41点

選択しない 


リアルタイムで見たらブチ切れてると思う

ストーリー 7
映像 11
演技 10
また見たい度 3
その他 10

計41

2021/06/20

2021/06/20

65点

テレビ/有料放送/チャンネルNECO 


やっとすっきりした

テレビ版のラストにフラストレーションが溜まっていたが、これですっきりした。
第25話と第26話をリメイクして完結させた。テレビ版でこうやって欲しかったな。
全体に難しい話には変わりないが、群れとしての人間からすべてが一つになった個としての人間になると言うことらしい。「見失った自分を自分で取り戻す」なんて人類のためと言うよりシンジ個人の問題ではないの?やはり哲学的で子ども向きではない。
シンジの態度にはいらいらする。解説が長く冗長。

2021/06/19

2021/06/19

70点

レンタル/東京都/ゲオ 


SFの姿をした、極めてパーソナルな物語

最後の使徒・渚カヲルをエヴァンゲリオン初号機で握殺して殲滅した碇シンジ。
自分の分身とも思える渚カヲルを殺してしまったことでシンジは自分の殻に閉じこもってしまう。
一方、「人類補完計画」を早急に進めようとする組織ゼーレは、ネルフに対して軍隊を投入。
使徒vs.エヴァンゲリオンの図式は、人間対人間の図式に変化する・・・

といったところから始まるテレビシリーズ第25話・第26話のリメイクは、永井豪の漫画『デビルマン』の終盤に近い雰囲気。

殺戮による絶叫と血しぶき、破壊される肉体・・・
そういった中で、「人類補完計画」が開始される。
それは、

アダムとリリスの融合、生命の実と知恵の実の融合、
それによって、個々で存在する人類が、原初の海状態と化し、単生物(ひとつの生命体)となる、
そして、単生物と化した人類は、最終使徒リリンとなり、永遠の知恵と生命を得る・・・

というもの。
それを恐ろべしいスケールと宗教的イメージでアニメーションとして魅せていきます。
この描写力は、凄まじい、です。

しかし、物語はそこで終わらない。

テレビシリーズでは、「人類補完計画」発動後の世界で、自分の中にある心の不足分を他者の心の中にある自分のイメージで補うことにより、自己肯定をするという決着だったけれども、このテレビシリーズ最終25話・26話の再構築では、現実世界へと戻ってきます。
それも、実写。
映画を観ている観客のショット(それも、ご丁寧に空の客席から始まる)で繋いで、監督・庵野秀明の現実とその他観客の一般世界とを繋ごうとしている。

このことによって映画は混沌を極めていきます。

「エヴァンゲリオン」という架空世界から現実の世界へ、架空の閉じた世界の閉じた物語を期待した観客は、ふたたび現実と対峙させられてしまう。

最後のエピソードは、荒廃した地上に戻ったシンジは、アダムの末裔たる綾波レイとリリスの末裔たる渚カヲルによって「希望」を与えながらも、愛しかつ憎むべき存在(現実世界でのシンジの分身ともいうべき)アスカ・ラングレーの首を絞めるという、アンビバレンツでジレンマを抱えつづける・・・というもの。

テレビシリーズでは現実を否定しても自己肯定を取ったが、ここでは現実世界は受け容れながら、自己が肯定できない庵野秀明自身の苦悩が描かれている。

そう、「エヴァンゲリオン」は作家・庵野秀明の心の変遷を描く物語であり、SFの形を借りた恐ろしくパーソナルな物語なのである。

この庵野心の変遷は、2007年『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から始まるリビルド版へ持ち越されていく。

2021/04/08

2021/04/08

65点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 


庵野監督のメッセージをすっきりと理解するのは難しいが、こういうエヴァンゲリオンの終劇もあるのかなと思う。
いつも最低のシンジだが、今回だけはシンジに同情する。