變臉<へんめん> この櫂に手をそえて

へんめんこのかいにてをそえて|變臉/The King of Masks|The King of Masks

變臉<へんめん> この櫂に手をそえて

レビューの数

5

平均評点

81.1(27人)

観たひと

53

観たいひと

5

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇 / ドラマ
製作国 中国 香港
製作年 1996
公開年月日 未公開
上映時間 101分
製作会社 北京電影学院青年電影制片所=ショー・ブラザース作品(製作協力*中国電影合作制片公司)
配給 東映配給(アミューズ=シネカノン=若松プロ提供)
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

老芸人と、彼に男として育てられた少女の愛憎を描く大河ドラマ。中国の名匠ウー・ティエンミンが、「古井戸」(87)以来8年ぶりに撮った作品で、製作も手掛けた。劇中の“變臉”とは四川地方劇の舞台芸術で、瞬時に面を変えて劇を演じるというもの。脚本はチェン・ウェングイの原作を基にウェイ・ミンルンが執筆。撮影はムー・トゥュアン。音楽は名手チャオ・チーピン。美術はウー・シュージン。主演は日中合作で話題になったNHKドラマ『大地の子』などで知られる老名優、チュウ・シュイ。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

今世紀初頭。混乱期の中国。變臉王(チュウ・シュイ)は“變臉”と呼ばれる技で、各地を放浪する大道芸人で、四川歌劇の名手。妻子を亡くして孤独な老人の望みは、男の子の後継者。彼は貧しい家庭で売りに出された男の子を買った。彼はその子をクーワー(チョウ・レンイン)と名付けた。その子に深い愛情を抱く變臉王だが、その子は実は女の子だった。それに気づいた彼は彼女を追い払おうとするが、行き場がないと懇願され、結局軽業を仕込んで、一緒に旅して回ることに。ある日。クーワーはギャングに誘拐された男の子ティエンシー(チャン・ルイヤン)を見つけた。彼女はその子が裕福な家庭の子で誘拐されたとも分からずに、老人のもとへ連れて帰った。老人は喜び、彼を可愛がる。が、ある日警察が見つけた。老人の訴えも虚しく、彼は逮捕されて裁判に。半狂乱のクーワーは一計を案じて、老人を刑務所から救出。かくして、二人の旅は続くのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1997年5月下旬号

COMING SOON【新作紹介】:變臉 この櫂に手をそえて

1997年臨時増刊 香港電影満漢全席

新作グラビア 期待の新作群:變臉

2019/10/01

2019/10/01

81点

その他/玉井さんから借用 


久しぶりに泣きました。

心が洗われる。 モンタージュ技巧も上手く取り入れて深みが出ている。 台詞回しが絶妙。主役の朱旭は、中国語クラスて使った「こころの湯」で初めて出会い好きになった俳優。本作でも、一つ一つの動作が心にぐいぐい浸透する。TIFF 最優秀監督/男優賞作品。 朱旭は 台本に細かいメモ(心情、演技)をつけるので有名。そのくらい細かくしないと、あの演技には達しないのかもしれない。

2018/02/25

85点

レンタル 


子役の演技に感動

人身売買があった頃の時代背景をベースにしており、結構悲しい物語で、涙なしでは観られませんでした。
タイトルの變臉とは、京劇に出てくるような妖怪の顔を一瞬に別の顔に変える技で、その技は秘伝で、その技を持つ老人が後継者を探そうとして、子供を手に入れますが、そこに誤算があり、そこから展開する物語です。
中国のアカデミー賞作品賞を受賞した「山の郵便配達」のように、いかにも一般受けしそうで演出臭さが出すぎた感がある映画に比べ、こちらは実に素朴で素直に心打たれます。
老人の演技も素晴らしいですが、それ以上にクーワー役の子役の演技に感動しました。

2013/08/09

2013/08/09

-点

選択しない 


「変瞼(へんめん)」は中国の大道芸人の物語である。
 時代は日中戦争当時であろうか。
 紙でできた京劇風の仮面を一瞬のうちに被り変える「変瞼(へんめん)」という中国の伝統的な芸がある。
 この芸は現在の中国でも行われている芸で、その目にも留まらない早業は深く秘密に伏されており、門外不出のトリックである。
 その早業を使う老いた大道芸人が跡継ぎを作ろうと人買いから子供を買うが、それが実は男の子を装った女の子であった。
 しかし芸の継承は男子のみに許されたもので彼はその子を捨てようとする。
 ところがこれまでに何度も養い親から捨てられたことのある娘は捨てられまいと必死になって食い下がる。
 結局その熱意に負けて仕方なく娘の面倒を見ることになるのだが、その関係は親子から一転して主人と下女という立場になってしまう。
 働かざる者食うべからずといった考えで、相手が子供といえども容赦がない。
 また娘もそれが当然のように骨惜しみせずよく働く。
 こうしてふたりの旅が続いていく。
 この設定はまるでフェリーニの「道」のようである。
 だが、「変瞼(へんめん)」の主人公は「道」のザンパーノほど非道ではなく、酒が好きなところは似ているが、どちらかといえば好人物といえる人間で(この主人公を演じているのがNHKのドラマ「大地の子」で中国人の養父を演じた朱旭である)、この娘の健気さに次第にほだされていく。
 そしてある事件で老芸人が警察に捕らえられたことから、娘の身をなげうっての救出劇が展開されることになるのである。
 そんな娘の一途な健気さには素直に泣かされる。
 彼女の我が身を省みない行動を見ていると「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という格言がしきりに浮かんでくる。
 そして彼女が老芸人にとっての天使だったのではとも思えてくるのである。
 飽きずに見せるいい映画である。
 そして古い中国の伝承物語の香りを感じさせる。
中国映画を観ていると不思議な懐かしさを感じることがよくあるが、この映画もそんな気分にさせられる一編であった。
 そんなわけでこの映画は「芙蓉鎮」「紅いコーリャン」「黄色い大地」「さらば、わが愛/覇王別姫」等と並んで私にとって記憶に残る中国映画の1本となった。 

2013/01/29

2013/06/28

96点

映画館/大阪府/シネヌーヴォ 


中国映画

この映画も何回見ても良いですね。満点を挙げても良いのだけど、狙った恋の落とし方、と区別しなくてはいけないから。一般には未公開なのが残念です。

1997/06/26

2013/06/25

100点

映画館/大阪府 
字幕


傑作

1997年6月26日に鑑賞。大阪・心斎橋パラダイス・シネマ2にて。前売1400円。

チュウシュイ、子役チョウ・レンインすばらしいです。