秘密と嘘

ひみつとうそ|Secrets and Lies|Secrets and Lies

秘密と嘘

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レビューの数

23

平均評点

77.4(105人)

観たひと

178

観たいひと

33

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ヒューマン / ドラマ
製作国 イギリス
製作年 1996
公開年月日 1996/12/21
上映時間 142分
製作会社 シンマン・フィルム作品
配給 フランス映画社
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSR

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

養子として育てられた女性が実の親を探し、その家族の中に入っていくことから明かされる、家族をめぐる“秘密と嘘”……そこから生まれる新しい家族の姿と和解を描くヒューマン・ドラマ。監督は「ネイキッド」のマイク・リー。いわゆる脚本はなく、シチュエーションとシーンの羅列を記した簡素なメモから、俳優たちとの長期リハーサルでドラマが作られた。製作はリーの製作会社シンマン・フィルムのプロデューサーとして『High Hopes』以来その全作を手掛けるサイモン・チャニング=ウィリアムズ。撮影はリーとは『ライフ・イズ・スイート』(V)以来のパートナーである、「アメリカン・ダンク」などのディック・ポープ。美術のアリソン・シティ、録音のジョージ・リチャーズ、編集のジョン・グレゴリーは「ネイキッド」に引き続いての参加。出演は「リバー・ランズ・スルー・イット」のブレンダ・ブレッシン、『ライフ・イズ・スウィート』(V)に続いて3作目のリー作品への出演となる「シェルタリング・スカイ」のティモシー・スポールほか。96年カンヌ映画祭パルム・ドール、主演女優賞(シンシア・パーリー)、国際批評家連盟賞の三冠を獲得した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ホーテンス(マリアンヌ・ジャン=バティスト)の養母が亡くなり、彼女は生まれてすぐ別れたはずの実の母を探し始める。社会福祉事務所で自分の養子縁組関係の書類を見た彼女は、黒人である自分の実母が白人だという記述に驚く。一方写真家のモーリス(ティモシー・スポール)は姉のシンシア(ブレンダ・ブレッシン)とその娘ロクサンヌ(クレア・ラシュブルック)のことが気掛かりで、妻のモニカ(フィリス・ローガン)と話し合ってロクサンヌの誕生日に二人を新築の自宅に招待することに決める。ホーテンスは実の母の住所を探し当て、悩んだ末に電話する。その実の母こそシンシアだった。彼女は最初は戸惑い、二度と電話しないでというが、やがて会うことを承諾する。待ち合わせ場所で黒人のホーテンスに尋ねられて彼女は驚いた。近くのコーヒーショップで話しているうちに、シンシアはホーテンスを身ごもった時の事情を思い出して泣き崩れ、何も言えなくなった。反抗的なロクサンヌに悩まされていたシンシアは、やがてホーテンスと会うことが嬉しくて仕方がなくなる。彼女はホーテンスをロクサンヌの誕生日に招く。「私の友達ということにしておけば大丈夫よ」。そして誕生日、モニカとロサンヌはシンシアの“友達”に少し戸惑いを見せるが、モーリスは親切だ。パーティーにはロクサンヌの恋人ポール(リー・ロス)とモーリスの助手のジェーン(エリザベス・ベリントン)もいる。やがて誕生ケーキが出てきたころ、シンシアは幸せのあまり、ホーテンスについての真実を打ち明けてしまう。一同は驚き、ロクサンヌは怒って外に飛びだしていく。ポールも後を追う。モーリスがバス停で座っていた姪とその恋人を説得して連れ戻す。シンシアはモニカを、たった一人の肉親モーリスを奪っていったとなじる。モニカは反論できない。モーリスは妻が子供を生めない体であることを明かす。なぜ最も愛し合うべき肉親どうしが傷つけあうのか、と彼は問いかける。そしてホーテンスに「苦痛を承知で真実を追究した君を尊敬する。もちろん君は僕の姪だ。家族として受け入れる」という。シンシアはロクサンヌに彼女の父だった男のことを明かした。彼はアメリカ人の医学生で、いい人だったわ、と。「私の父もいい人だった?」というホーテンスの問いに、シンシアは「それだけは答えられない」と言って泣き崩れた。ある日の午後、ホーテンスとロクサンヌの姉妹は、母のシンシアと共にお茶の一時を楽しむ。「人生ていいわね」とシンシアが呟く。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1997年5月上旬号

劇場公開映画批評:秘密と嘘

1997年1月下旬号

外国映画紹介:秘密と嘘

1997年1月上旬新年特別号

特集 秘密と嘘:作品評

特集 秘密と嘘:マイク・リー監督 インタビュー

特集 秘密と嘘:マイク・リー論

COMING SOON【新作紹介】:秘密と嘘

外国映画紹介:秘密と嘘

2020/05/09

2020/05/09

84点

レンタル/東京都/TSUTAYA 
字幕


びっくりしたけど、なんか、良かったな。

冒頭の出演者名が左から右に流れるのがふしぎ。日本語の縦書きの文庫本みたいで。 最後はふつうに下から上に流れるのにね。

この映画は、主演女優賞をいくつも取ったらしいブレンダ・ブレッシン、お母さんの演技がやっぱり最大のポイントだなぁ。普通ですごく心が優しいのに、生きるのが下手でいいことのない人生を送ってきたから、ひがみっぽくなってる。「最初はショックだけど、だんだん嬉しくなってくる」という素直な心の動きを見ていると、こっちも素直な気持ちになってくるんですよね。母親シンシアもだし、肌の黒い娘ホーテンスも、肌の白い娘ロクサンヌも。

映画はじつに地味なんだけど、台本を作らず口張りで役者さんたちに趣旨だけ伝えるという監督のやり方のおかげで、それぞれ自分の言葉を話していて、自然。

びっくりしたけど、なんか、良かったな。と思えるいい映画でした。142分もあるけど全然長く感じませんでした。 

2000年代

2019/04/25

70点

レンタル 
字幕


繊細な情景描写

パッチワーク的なドラマ展開から滲むミステリアスな余情に惹かれ、何気ない日常の機微を陰影深く掬い取った繊細な情景描写に魅せられる。ただ残念だったのはイマイチ自分好みでないキャスティングと、いささか予定調和な気がしなくもない物語で、そんなあれやこれやに飽き足りない思いが募ってのこの点数。

2019/03/24

2019/03/25

90点

選択しない 


「真実を話すのが一番ね。誰も傷つかない」。これに尽きます。

2018/12/23

70点

選択しない 


再会した娘に「母親似なのよ」と言う台詞が泣かせる

 原題"Secrets & Lies"。秘密も嘘も複数形で、登場人物全員の秘密と嘘を指す。
 両親を亡くした黒人女性ホーテンス(マリアンヌ・ジャン=バプティスト)が、養女であった自分の出生の秘密を訪ねるという物語で、生みの母シンシア(ブレンダ・ブレッシン)が白人女性だというのがフックになっている。
 シンシアは母が早逝したために少女の頃から父と弟のために母親代わりをし、満足な教育を受けることなく慰めを求めて男関係を繰り返し、白人学生との間に出来た娘を掃除婦をしながらシングルマザーとして育ててきた。今も父弟と暮らしてきた安アパートに住み、母を嫌悪する娘ロクサーヌ(クレア・ラッシュブルック)も公務員とは名ばかりの掃除婦で、ガテン系のボーイフレンドの部屋に外泊を繰り返している。
 一方の弟モーリス(ティモシー・スポール)は、父の遺産を引き継いで町の写真屋として成功、1年前に家を新築。姪の誕生祝いを兼ねて姉をホームパーティに招待。シンシアは突然現れた黒人娘ホーテンスのやさしさに魅かれ、友人と偽って兄のホームパーティに呼ぶ。
 ホーテンスの正体は隠されていたが、耐えきれずにシンシアが告白したことから一座は大混乱。それぞれが抱えていた秘密と嘘が白日に晒され、真実こそが互いの愛情と信頼を分かち合えるという大団円となる。
 自信なく頼りなく誰かの愛情を求めながら、それでも父子家庭を支え、女手一つで娘を育ててきたことを人生の支えに生きるシンシア。黒人娘の登場によりショックを受けながらも母娘の愛情を育み、周囲に家族として受け容れさせる。一見、弱い女のように見えて実は芯のある女を演じるブレンダ・ブレッシンの演技が見もの。
 おそらくはレイプされて生まれたのであろうホーテンスをして、"She takes after her mother."(母親似なのよ)と言うシンシアの台詞が泣かせる。
 脚本を用意せず俳優の演技を積み重ねて作品を造り上げていくマイク・リーの演出力も見事だが、それを支えるイギリス演劇陣の力量が凄い。
 モーリスがスタジオで家族の肖像写真を撮るシーンで、それぞれが秘密と嘘を抱えているのを示唆するのも隠れた見どころ。カンヌ映画祭パルム・ドール受賞。(キネ旬1位)

2018/10/14

2018/10/14

80点

レンタル/福岡県/TSUTAYA 
字幕


パルムドール作品なのですね。

マイクリー監督です。タイトル通り秘密と嘘が入り混じり、スッキリしたハッピーエンドではないですが、いい映画ですね。さすがパルムドール作品、というところですか。

1997/02/14

2018/10/04

80点

映画館/東京都/TOHOシネマズシャンテ 
字幕


独自な手法の見事な成果

【1997年2月記述】
大衆カフェらしいお店の一角に安っぽくてちょっぴりケバい服装の白人の中年女性と、一方若いながらもシックでセンス良くおちついた装いの黒人らしき女性の二人がヒソヒソ話をしている。二人は出産直後にその場で生き別れとなった実の母と娘で、つい先ほど再会を果たしたばかりなのだ。互いの肌の色の違いに驚きととまどいを隠せず、言い訳まじりながら親であることを放棄したことへの許しを乞う母親とそれにどの様に対応して良いか迷う娘。ただ彼女達の間には次第に分かちがたい結びつきが生まれてくる。この再会シーンは単に本作のハイライトシーンであるだけでなく、俳優には脚本は持たせずストリィーの展開も教えず、演じるキャラクターとその場のシュチエーションを徹底的に煮詰めて現場に臨むと云うM.リー監督の手法が見事なまでに的を得た近頃傑出の一場面となった。その手法は本作で幾つかの効果を挙げているが、家族が全員そろう誕生パーティでこの娘の秘密が明かされるクライマックスでの陳腐なリアクションと台詞の乱発など負の作用も大きくて今後のさらなる練り直しが期待されるところか。