月下の銃声

げっかのじゅうせい|Blood on the Moon|----

月下の銃声

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レビューの数

4

平均評点

64.8(15人)

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21

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0

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1948
公開年月日 1951/9/11
上映時間 0分
製作会社 RKOラジオ映画
配給 セントラル
レイティング
カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「罠(1949)」に先立つロバート・ワイズの監督作品(1948年)で、「死の設計」(未輸入ドキュメンタリ)のスローン・ウォースが製作している。「死闘の銀山」のルーク・ショートの原作をリリー・ヘイワードが脚色し、撮影は「Uボート撃滅」のニコラス・ミュスラカ、音楽は「ママの青春」のロイ・ウェッブが担当する。「ママの青春」のロバート・ミッチャムと「ママの思い出」のバーバラ・ベル・ゲデスが主演するほか、「タルサ」のロバート・プレストン、「彼らに音楽を」のウォルター・ブレナン、「破局」のフィリス・サクスターらが助演する。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

昔馴染のテイト(ロバート・プレストン)に呼ばれてサン・ダストの町へ出かけたジム・ギャリイ(ロバート・ミッチャム)は、途上牛飼いのラフトン(T・タリイ)に会ったが、その娘エミイ(バーバラ・ベル・ゲデス)はひどく彼に冷たくあたった。それというのも、テイトが町のインディアン管理人ピンダレスト(F・フェイレン)と肚を合わせラフトンを排斥しようとしていたからで、これを知ったジムは旧友とはいえテイトの行為に賛成できなかった。テイトはラフトンの長女キャロル(フィリス・サクスター)が彼を恋しているのを幸い、彼女からラフトンの情報を得て不意打ちを加えたりし、仲間のクリス(ウォルター・ブレナン)の独り息子フレッドを殺すに至ったので、ジムは断然テイトと手を切ることにした。怒ったテイトと彼は大格闘したが、これを知ったエミイははじめてジムに唇を許した。ジムはテイトの裏をかくためピンダレストをおびき出そうとしが、気づいたテイトはジムを追い、手負いのジムはクリスの家に逃げ込み、来合わせたエミイの介抱を受けた。夜に入って家はテイトとその部下に包囲され、ジムたちは皆殺しの危機に陥ったが、ひそかに敵方の裏にまわったジムは中のエミイらと協力してテイトを撃ち倒した。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1951年10月上旬秋季特大号

外国映画批評:月下の銃声

2023/10/28

2023/10/28

73点

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西部劇

2023年10月28日に鑑賞。DVDにて。1時間27分40秒。スタンダード・黒白。RKO RADIO PITURES。一部、インディアン語。

牛を居留地のインディアンに販売している牧場主。政府の居留区の管理人と結託して牛を安く買って軍に高く売ろうと企んだ男が入植者の農民をたきつけて牧場主と対立する。男に雇われた流れ者のガンマンが男のウソを見抜いて牧場主側につく。

Nicholas Musuraca の撮影はなかなか良い。ミッチャムとロバート・プレストンの殴り合いの場面も良い。ウォルター・ブレナンがいい味を出している。牛のスタンピードの撮影も良い。

エイミー役のバーバラ・ベルゲデスが清々しくおきゃんな所が良く好演です。

ミッチャムは全財産で牛を買い定住しようとしたが、病気で牛が全滅し、知り合いのライリングの要請で町に来たが、カネがないので仕方なくライリングに雇われる。ライリングのやり方に嫌気がさして牧場主のために奔走する。

[疑問点]
ミッチャムはライリングとは昔からの馴染みである。それならば、ライリングが昔から悪人であることは知っているはず。とっくに縁を切ってるだろう。ジョン「お前は貧しい入植者たちをダマして牧場主の牛を襲わせた。父親(牧場主)を裏切らせるために牧場主の娘に近づいた。入植者たちに牧場主への恨みをかきたてるためにクリスの息子を撃ち殺した。お前は殺しを何とも思わない」

牧場主の姉娘キャロルがライリングと恋仲になっているのも変でしょう。ライリングが自分の父親と対立し追い払おうとしているのは当然知っているはず。結婚すると近づいて来て利用されただけだと気づくのが遅いよ。妹エイミーからジョンが父親のために動く事を聞いた時に、キャロル「あの男(ジョン)のことを信じるの?彼は殺し屋と戦える人よ。同等の立場だから。ライリーの仲間よ。あなたを好き?」エイミー「分からないわ」キャロル「バカね。傷つくわよ」という反応にはならないでしょう。

画面では、監督:ロバート・ワイズ Robert Wise、脚本:Lillie Hayward、脚色:Harold Shumate、Luke Short、原作小説:Luke Short、撮影:Nicholas Musuraca、美術:Albert S. D'Agostino
、Walter E. Keller、特殊効果:Russell A. Cully、Set Decoration:Darrell Silvera、James Altwies、Makeup Supervison:Gordon Bau、音楽:Roy Webb、編集:Samuel E. Beetley、衣装:Edward Stevenson である。

出演は、ロバート・ミッチャム Robert Mitchum(ジム・ギャリー/ガンマンの流れ者/ライリングの友人)、Barbara Bel Geddes(妹エイミー・リフトン)、Robert Preston(テイト・ライリング/牧場主を追い込む男/姉キャロルと恋仲になり利用する)、Walter Brennan(クリス・バーデン/入植者の農民)、Phyllis Thaxter(姉キャロル・リフトン/ライリングの恋人)、Frank Faylen(ジェイク・ピンドレスト/インディアン居留区の政府の管理人)、Tom Tully(父ジョン・ラフトン/牧場主)、Charles McGraw(マイロ・スィート/ライリングの手下)、Clifton Young(ジョー・ショッテン/ライリングが雇った殺し屋)、Tom Tyler(フランク・リアダン/ライリングが雇った殺し屋)、George Cooper(フレッド・バーデン/クリスの息子/ライリングがラフトン側が撃ったと見せかけて殺した)、Richard Powers(テッド・エルザー/ライリングの手下)、Bud Osborne(キップ・ウィリス/ラフトンの部下)、Robert Bray(ネルズ・ライタートン/ライリングの手下)ほか。

2022/01/31

2022/01/31

60点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
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色々なタイプの傑作を作ったロバート・ワイズ監督の初期作品。
物語は西部劇にありがちなものではあるが、もしロバート・ミッチャムではない俳優が主演だったらもっと陽気なものになっていたかもしれない。ミッチャムがいるだけで画面が引き締まり、少々暗い雰囲気になるのが面白い。
アクションだけではなく、やや無理矢理感のある恋愛要素もあり。
ヒロインの北欧系の雰囲気のある美女、バーバラ・ベル・ゲデスが綺麗。

2010年

2016/08/07

85点

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ロウ・キーのモノクロ映像にロバート・ミッチャムが映える

ラオール・ウォルシュ監督の『追跡』(48)と同時代に作られたノワール・ウエスタンの傑作。両作ともロバート・ミッチャム主演で、ミッチャムはこれらの作品で注目され、アメリカで最もノワール的な雰囲気を持つスターと言われるようになったそうです。

『月下の銃声』を観てまず驚くのは、西部劇とは思えないような画面の暗さです。実際、夜の場面が多いのですが、映画全体を覆うロウ・キーのモノクロ映像は独特のノワール的な雰囲気を生み出し、“夜”の空気をたたえた筆舌に尽くしがたい作品になっています。

その中で、ロバート・ミッチャムの映えること!!本当に魅力的です。

話はかなり込み入っているので、概要だけ書くと…

サン・ダストの町は二つの勢力に分かれて闘っていた。牧場主ラフトン(トム・タリー)派とライリング(ロバート・プレストン)派である。ライリングはインディアン居留地の係官と組んで、入植者の権利を建前に牧場主たちの土地を奪い、牛を安く買い叩いて一儲けしようと企んでいたのだ。

牧場主ラフトン派は3000頭の牛に河を渡らせて避難させようと、キャンプを張って様子を見ていた。そんな夜、流れ者のガンマン、ジム・ギャリー(ロバート・ミッチャム)が山越えの途中に、一晩ラフトンのキャンプに世話になり、仲間にならないかと誘われるが断る。

ジム・ギャリーは、旧友のライリングに呼ばれてサン・ダストの町にやってきたのだった。ジムはライリングに用心棒として雇われる。しかし騙されてライリング派に入っていた牧場主クリス(ウォルター・ブレナン)の息子が、無残にもライリングの計画の犠牲になるのを見たジムは、旧友の陰謀に気付き、ライリングと乱闘した挙句、ラフトン側に寝返る。そしてついに、旧友同士のジムとライリングの対決の時がくる。

このストーリーに、牧場主ラフトンの2人の娘の恋愛が絡んできます(姉はライリングと恋愛中←ライリングが情報を得るために恋人のふりをしている。妹のエイミー(バーバラ・ベル・ゲデス)はジム(ミッチャム)に魅かれて行く…)

カメラのニコラス・ムスラカは、RKOのノワール映画を支えた名手なのだそうです。シオドマクの『らせん階段』、ディック・パウエル『非常線』、アイダ・ルピノ『ヒッチ・ハイカー』など数多くのRKO作品を手掛けています。

ぜひご覧ください

2010年代

2014/09/11

65点

テレビ/有料放送/衛星劇場 


ロバート・ワイズ監督作

ネタバレ

ロバート・ミッチャムが出演していることだけが、宣伝されていますが、ロバート・ワイズ監督作であることを忘れてはなりません。彼の職人技が光る一編です。ラストのガンファイトは、まさに月下の決闘なので、少し見づらいですが、照明が優れた効果を出しています。それにしても、ロバート・ミッチャムって、ショーン・ペンに似ています。