刑事ジョン・ブック 目撃者

けいじじょんぶっくもくげきしゃ|Witness|Witness

刑事ジョン・ブック 目撃者

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レビューの数

60

平均評点

75.1(459人)

観たひと

756

観たいひと

28

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / サスペンス・ミステリー / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1985
公開年月日 1985/6/8
上映時間 113分
製作会社 エドワード・S・フェルドマン・プロ作品
配給 パラマウント=UIP
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ある事件をきっかけに特殊な生活様式に従って生活するアーミッシュの人々と触れ合うことになる刑事ジョン・ブックの姿を描く。製作はエドワード・S・フェルドマン、監督は「危険な年」等のオーストラリア出身のピーター・ウィアー。脚本はウィリアム・ケリー、アール・W・ウォレス、撮影はジョン・シール、音楽はモーリス・ジャール、編集はトム・ノーブルが担当。出演はハリソン・フォード、ケリー・マクギリスなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ペンシルヴァニア州の片田舎。文明社会から離れ、厳格な規律に従って今なお17世紀の生活様式で暮らしている信徒一派アーミッシュ(アンマン派信徒)の村で、ジェイコブ・ラップの葬儀が行なわれていた。未亡人となった妻レイチェル(ケリー・マクギリス)と6歳の息子サミュエル(ルーカス・ハース)、そして父親のイーライ(ヤン・ロービッシュ)は、隣人達の助けで、なんとか農場での暮らしを続けることができた。数カ月後、レイチェルは、サミュエルと共に妹の住むボルチモアに旅する決心をした。レイチェルにほのかな慕情を抱くダニエル(アレクサンダー・ゴドノフ)らに見送られ、2人は汽車に乗り込んだ。フィラデルフィア駅で乗り継ぎの列車を待つ間にトイレに入ったサミュエルは、恐ろしい殺人事件を目撃した。フィラデルフィア警察のジョン・ブック警部(ハリソン・フォード)と彼のパートナー、カーター(プレント・ジェニングス)は、サミュエルから事情を聞き出すため、彼ら母子を署に案内し容疑者の確認を求めた。その夜はブックの妹イレーン(パティ・ルポーン)の家で明かしたレイチェルとサミュエル。翌日、1枚の写真がサミュエルの目にとまった。それは、麻薬事件の成績を賛えられた麻薬課長マクフィー(ダニー・グローヴァー)の新聞の切り抜き記事で、サミュエルは彼が犯人だとブックに告げた。早速、そのことを警察副部長シェイファー(ジョセフ・ソマー)に伝えるブック。警察本部から大量の麻薬が消えた事件にもマクフィーが関係していのではないかとも指摘した。自分のアパートに戻ったブックは、マグナム銃を掲げたマクィーに急袈され負傷した。シェイファーもマクフィーの仲間であることに気づいたブックは、傷つきながらイレーンの家に行き、サミュエルとレイチェルに出発の準備を促すとともに、カーターに連絡し、ファイルから親子の名をはずさせ、2人の悪徳警官に気をつけるよう忠告した。ブックは、母子を農場に送り届けたが、その帰り傷が悪化し気を失う。イーライが呼んだ療法師のおかげで数日後、ブックは回復した。同じ頃、フィラデルフィアでは、シェイファー、マクフィー及び仲間のファーシー(アンガス・マッキネス)がブックらの居所を突きとめようと躍起になっていた。しかし、アンマン派信徒達は外界との接触がなく、彼らの許に身を隠しているブックを見つけるのは、殆ど不可能であることを彼らは知った。一方、体力が回復したブックは農場での手伝いを申し出て、牛の乳しぼりに励んだりしていた。そうした日々を送るうちに、ブックはレイチェルと心を通わせるようになり、ある夜、2人はいっしョにダンスを踊つた。しかしレイチェルはブックを好きになるわけにはいかなかった。もしそうなったら、アーミッシュの規律に従い、彼女は教会から追放される運命にあるのだ。村の納屋建設に加わって大工仕事に精を出した日の夜、ブックは入浴中のレイチェルと居合わせるが、ただ立ちつくすだけだった。翌朝、ブックは、カーターが殺されたことを町からかけた電話で知り、シェイファーへの復讐を誓った。その帰り道、チンピラにからまれたダニエルの態度から、彼らの非暴力主義を目の当たりにしたブックは、我慢できずにチンピラを殴ってしまった。この事件から、シェイファーらがブックの所在をつきとめた。ペンシルヴァニアの田舎道にシェイファー、マクフィー、ファーシーらがやって来た。やがて、ブックと彼らとの死闘が開始された。マクフィーとファーシーを倒したブックに、レイチェルを人質にとったシェイファーの悪の手がのびた。がその時、非暴力を訴えるアンマン派信徒たちの無言の力にシェイファーは遂に屈するのだった。(パラマウント映画=UIP配給*1時間53分)

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2010年12月下旬号

午前十時の映画祭:「刑事ジョン・ブック/目撃者」「追憶」

1985年8月上旬号

外国映画紹介:刑事ジョン・ブック・目撃者

1985年7月上旬号

外国映画批評:刑事ジョン・ブック・目撃者

1985年5月下旬号

グラビア:刑事ジョン・ブック・目撃者

特集 刑事ジョン・ブック/目撃者 ピーター・ウェアー監督作品:作品評

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特集 刑事ジョン・ブック/目撃者 ピーター・ウェアー監督作品:分析採録

1985年5月上旬号

試写室:刑事ジョン・ブック/目撃者

2023/05/18

2023/05/18

70点

テレビ/無料放送 
吹替


規律あるコミュニティ

ペンシルヴェニア州であるという.緑の草原を風が戦いでいるのがみえ,その中から黒い衣装に身を包んだ人々が現れる.サミュエル(ルーカス・ハース)という少年は,アムトラックに乗車する前に目を瞑らされ,白い馬を模したプレゼントを受け取る.車窓からは,列車を見送る男が馬車を駆っている.気球が浮かび,サミュエルはそれを目に留めている.
サミュエルと母レイチェル(ケリー・マクギリス)はボルチモアに向かっており,その中継する駅のトイレでサミュエルはドアの隙間から殺人を目撃している.レイチェルは,法は関係ないといい,息子が証人として足止めを食らうことを嫌がっている.パトカーで母と息子は商人として連行されており,連行している刑事は自らの名をサミュエルに問われ,ジョン.ブック(ハリソン・フォード)であると名乗る.
ブックは,銃撃され,腹を貫通する銃創を負う.ブックと母と息子は逃走には成功し,彼女と彼らは,彼女を支える特殊な信仰と生活を持ったコミュニティへの避難を果たす.そこには医者もない.ブックは,サミュエルに弾の入った銃を触るなと怒鳴る.レイチェルは銃をまともに触ることができない.レイチェルの父となっている男イーライ・ラップ(ヤン・ルーベス)は,銃の危険を孫のサミュエルに説いている.ブックは,このコミュニティの人々と同じように黒い衣装に身を包んでいる.
コミュニティには動力として水車がある.ポーチにはブランコがある.ダイニングは車椅子でキッチンとスムーズに移動できるようになっている.ヤギの乳を絞り,大工仕事をして,ブックはこのコミュニティに馴染んでいくようにみえる.また,コミュニティに受け入れたレイチェルの方もブックがもたらした車や搭載されたカーラジオ(から流れるSam CookeのWhat A Wonderful World)などの現代文化に踊る.規律があるのはこのコミュニティも警察組織も変わらない.
ブックは自らの特技を暴力であると断言する.コミュニティは総出で一日のうちに家を建て,それはまるでお祭りのようでもある.しかし,ブックがもたらした暴力は呼び水のようにフィラデルフィア警察による暴力をコミュニティに呼び込んでいる.トウモロコシに埋もれ死ぬ男がいる.コミュニティの人々がサミュエルの鐘の音によって集合し,悪役を追い詰める.

2023/05/16

2023/05/17

78点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/タブレット 


昔見て大好きだった映画。この映画でアーミッシュを知った。
映像が美しく印象に残る。今見てもやっぱり良い。
ケリー・マクギリス素敵。

2023/03/12

2023/03/12

80点

選択しない 
吹替


異世界転生もの

SFやラノベで「宇宙や異世界に拉致され、しかし地球でのスキルを活かしてスーパーマンとして活躍、現地民と親交が生まれ、やがて悲しい別れが」みたいなのがしばしばあるけど、本作も構造としてはその類。

但し、行先は宇宙でも魔法の国でもなく、ペンシルバニアのアーミッシュコミュニティ。

食事の前のお祈り、
FMシンセのバロック音楽、
魅力的なヒロイン。どこかで見たと思ったら、トップガンのひとでしたか。

「イギリス人に気をつけろ」というセリフが冒頭とラストに入って、しかし意味がよくわからなかったが、正しくは「よそ者に気をつけろ」と訳すべきものだったらしい。

であれば、ラストは納得。ハンソロ船長は最後は中のひとだと認められたのね。

絵も音も脚本もとてもユニークな佳作です。邦題で損してる気がします。

2023/03/12

2023/03/12

72点

テレビ 


ストーリー云々より、アーミッシュとかアンマン派の人々のことについて無知だったので、そのことを知った意味は大きい。馬車とか、お揃いの帽子とか、いろいろと。

2023/03/08

2023/03/08

-点

テレビ/無料放送/その他 
吹替


アーミッシュ

坊ちゃん! 優秀 慧眼 賢明な行動
猫の撫で方 乳搾り 納屋を建てる
ケリー•マクギリス美しい ヴィゴ!

2023/01/23

85点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


小さな目撃者と大きな掟

ネタバレ

アーミッシュとはドイツ系の移民集団で、移民当時の農耕や牧畜の自給自足の生活スタイルを現在も維持し続けている人々であるらしい。
原則として電気を使わず、移動には車ではなく馬車を使う。
この物語はそんなペンシルベニア州のアーミッシュの村から始まる。
夫を亡くしたレイチェルは、まだ幼い息子サミュエルと共に親族のいるボルチモアに向けて旅に出る。
馬車で移動する彼女たちの後ろを長い車の列が渋滞している場面は印象的だった。
どうも世間からはアーミッシュの人々は好奇の目で見られているらしい。
これは移民の多いアメリカならではの複雑な事情が垣間見られる作品でもある。
そして一般社会から乖離した生活を続けるアーミッシュの村が舞台になっているからこそ、この映画はただのクライムサスペンスに留まらない魅力的な人間ドラマになったのだと思った。
血なまぐさい暴力的な話であるのに、この作品自体はとても静かだ。
そしてとてもゆったりと時間が進んでいくようだ。
駅で列車待ちをしているサミュエルは、トイレで殺人の現場を目撃してしまう。
男を殺した黒人の男はサミュエルが隠れているトイレの個室をひとつひとつ乱暴に開けていく。冒頭のゆったりとした場面から、急に緊張感の走る場面だ。
機転を利かしたサミュエルは何とかピンチを逃れる。
そしてレイチェルとサミュエルの元に刑事のジョンと相棒のカーターが事情聴取に現れる。
ジョンは強引に疑わしい黒人を捕らえ、サミュエルの前に連れていく。
どの容疑者もサミュエルには見覚えのない顔だったが、彼は警察署でトイレで見た犯人と同じ顔を目撃する。
それは麻薬課の課長であるマクフィーだった。
ジョンはすぐさま上司であるシェイファー本部長にそのことを報告するが、その直後にジョンはマクフィーから銃撃を受ける。
シェイファーもグルであることを悟ったジョンは、負傷した体でレイチェルとサミュエルを連れて脱出する。
そしてジョンは彼女たちを送り届けたアーミッシュの村で意識を失う。
シェイファーたちは躍起になってジョンを探すが、公式な届けが出されていないためにアーミッシュの村を特定することが出来ない。
ジョンはレイチェルの義父イーライの助けもあり、順調に回復しアーミッシュの村に溶け込んでいく。
クライムサスペンスの要素もあるのだが、この映画のメインはジョンとレイチェルの交流にあるのだと思った。
平和を重んじるアーミッシュのスローライフには美しいところもたくさんあるが、閉鎖的で息苦しい部分も多いようだ。
レイチェルはジョンに惹かれながらも、それは掟を破ることに繋がるので一線を越えられない。
それはジョンも同じで、もし一線を越えてしまったら彼は帰ることが出来なくなってしまう。
『Wonderful World』の曲に合わせて自分の気持ちを誤魔化すように踊るジョンの姿、またレイチェルの裸を見て立ち尽くすジョンの姿が印象的だった。
やがてジョンはカーターが殉職したことを知る。
裏で糸を引いているのは明らかにシェイファーだ。
ある日、ジョンはアーミッシュたちを侮辱する観光客を殴ってしまう。
アーミッシュは決して暴力を振るわないのだが、ジョンはその掟を破ってしまったのだ。
やがてジョンの居所を突き止めたシェイファーはマクフィーと共に銃を構え、アーミッシュの村に現れる。
銃もアーミッシュの村には決してあってはならないものだ。
自分たちの汚職を隠蔽するために、警察の本部長と麻薬課の課長が自ら乗り込んで来るのは現実離れしているが、今までがスローテンポであっただけにとても盛り上がる展開だ。
最終的にマクフィーはジョンに銃殺され、シェイファーもアーミッシュの目に監視される中で観念する。
ジョンとレイチェルが感情を抑えられなくなり、お互いを求め合うラストも予想したが、呆気なくジョンは彼女に別れを告げて去っていく。
それがとても潔くて格好よかった。
それにしてもハリソン・フォードは荒っぽくて、にやけ顔の似合う二枚目の役が本当に似合う。
サミュエル役のルーカス・ハースのつぶらな瞳も印象的だった。